2歳馬によるGI朝日杯フューチュリティS(阪神・芝1600m)が12月17日に行なわれる。

 GIIIサウジアラビアロイヤルC(10月7日/東京・芝1600m)を快勝したダノンプレミアムに、同2着のステルヴィオ、GII京王杯2歳S(11月4日/東京・芝1400m)を完勝したタワーオブロンドンら、オープン特別や重賞勝ち馬で底を見せていない面々が人気の中心になりそうだ。実際、いまだ成長途上にある2歳馬の戦いでありながら、これら実績馬を管理する陣営からは磐石ムードが漂っている。

 とはいえ、まだまだ不安定な2歳馬。レースになればまぎれも多く、予断を許さない。現に、朝日杯FSは比較的荒れるレースとして知られている。とりわけ、阪神競馬場に舞台を移してからは波乱が続いている。2014年からの過去3回、必ず10番人気以下の伏兵が3着以内に突っ込んできているのだ。

 阪神開催初年度となった2014年は、14番人気のアルマワイオリが2着と好走。2015年は11番人気のシャドウアプローチが3着、2016年には12番人気のボンセルヴィーソが3着と奮闘して波乱を起こしている。

 3連単の配当を見ても、2014年は13万3570円という高配当を記録。2015年も1着、2着は人気馬で決着するも、3万8560円をつけた。そして2016年は、6番人気のサトノアレスが1着、7番人気のモンドキャンノが2着に入って、配当は20万超えとなった。

 過去にこれだけ伏兵馬が台頭していることを考えれば、今年もそれに倣って穴狙いに徹するべきだろう。そこで、先述した過去3年の”超穴馬”を参考にして、今年、その再現を匂わせる馬を探し出してみたい。

 まず、2014年の2着馬アルマワイオリはどんなタイプだったのか。同馬は、2走前にオープン特別のもみじS(京都・芝1400m)を快勝していながら、前走のGIIデイリー杯2歳S(京都・芝1600m)では4着に敗れた。4着なら健闘したとも言えるが、この敗戦が嫌われて、朝日杯FSでは一気に評価を落としてしまった。


朝日杯FSで巻き返しを期すダブルシャープ

 ということは、オープン勝ちや重賞での好走例がありながら、直前のレースで馬券圏内を外して人気が急落しそうな馬が狙い目となる。

 今年のメンバーでそれに近いのは、ダブルシャープだろう。

 同馬は、3走前にオープン特別のクローバー賞(8月20日/札幌・芝1500m)を勝利し、続くGIII札幌2歳S(9月2日/札幌・芝1800m)では勝ち馬とタイム差なしの3着と好走した。しかし、前走のサウジアラビアRCでは6着に敗れた。

 勝ち馬からコンマ6秒差と決して大敗ではなかったものの、この敗戦によって、ダブルシャープの人気落ちは必至。まさしくアルマワイオリと似た状況にある。

 とすれば、ここで狙わない手はない。クローバー賞では今回人気のタワーオブロンドンを下していることを考えれば、一発あっても不思議ではない。

 続いて、2015年に3着となったシャドウアプローチ。こちらも、2走前にオープン特別のききょうS(阪神・芝1400m)を勝利し、続く京王杯2歳Sでも1番人気を背負ってコンマ2秒差の3着と踏ん張った。

 にもかかわらず、本番では11番人気まで評価を落とした。前走で1番人気を裏切ったこともあるが、最大の理由は距離延長への不安だ。

 同馬は、それまでに1400m以下のレースしか経験していなかった。そのため、短距離馬のイメージが強くなり、200mの距離延長が嫌われたのである。

 これを教訓とするなら、オープン特別や重賞勝ちがあって、直前の京王杯2歳Sでも一定の力を見せながら、距離延長が嫌われて人気を落としそうな馬が狙えるということだ。

 その観点でいけば、今回はカシアスが浮上する。

 今夏のGIII函館2歳S(7月23日/函館・芝1200m)を制覇。その後、休養を挟んで前走の京王杯2歳Sでも2着に入って、きっちり力を示した。

 だが、ジャドウアプローチと同じく、1400mまでしかレース経験がないゆえ、マイル戦となる今回は距離延長が嫌われて低評価にとどまりそう。ならば、それを逆手にとって、この馬にかけてみるのも悪くない。

 ひと叩きされた今回は、間違いなく状態はアップしているはず。大駆けの可能性は十分にある。

 最後に取り上げるのは、2016年の3着馬ボンセルヴィーソ。同馬は、前走のデイリー杯2歳Sで逃げ粘って2着と好結果を残していたが、「ペースや相手に恵まれた」という見方が強く、GIの舞台では軽く見られてしまった。しかし、その評価を覆(くつがえ)し、本番でも逃げて3着に粘った。

 この例から着目すべきは、先行力を武器にして重賞で好走しながら、評価が上がらない馬。今年、それに当てはまるのは、ケイティクレバーだ。

 同馬も、前走のGIII京都2歳S(11月25日/京都・芝2000m)で逃げて3着と好走しているが、GI戦の今回は強力メンバーがそろい、同馬にとって初のマイル戦ということもあって、支持が集まるとは考えにくい。

 しかしながら、人気薄でノーマークになったときこそ、本領を発揮するのが逃げ馬。重賞でも好走できる力を秘めているだけに、展開が味方すれば、あれよあれよと粘り込むシーンも考えられる。多くのファンをあっと言わせてもおかしくない。 阪神開催となって今年で4回目の朝日杯FS。人気馬たちの間隙を突いて、今年も穴馬の台頭があるのか。若駒たちの、意外性のある走りに注目である。

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