厳選! 2歳馬情報局(2017年版)
第29回:リバティハイツ

 世界でも名手とされるジョッキーが、短期免許を取得するなどして来日する機会が増え、近年の日本競馬はますます国際色豊かなものとなっている。

 無論、出走馬も同様である。海外で活躍した名馬が、種牡馬や繁殖牝馬として日本に入ってきて、世界でも注目されるような血統馬が日本で次々に誕生。そうした馬たちの動向を含め、日本のレースへの注目度は海外でも一段と増している。

 その世界的な血統馬が、日本で活躍した馬たちとのかけ合わせによって生まれた子となれば、日本の競馬ファンの関心も高まり、同馬への期待は一層膨らむ。まもなくデビューする2歳馬の中にも、そんな血統背景により、多くのファンが熱視線を送っている馬がいる。

 栗東トレセン(滋賀県)の高野友和厩舎に所属するリバティハイツ(牝2歳/父キングカメハメハ)である。

 母のドバウィハイツは、現役時代にアメリカの芝路線で活躍。GI2勝という実績を残して、高い能力を余すところなく発揮した。さらに、彼女の弟メイクビリーヴもフランスのGIを2勝するなど、その一族は国際的にも注目されている血筋と言える。

 ドバウィハイツはこのように世界的にも評価される血統で、繁殖牝馬として来日して以降、ディープインパクトやハーツクライなど、日本のトップ種牡馬と配合されてきた。そして、キングカメハメハとの間に生まれたのが、2015年生まれのリバティハイツである。



リバティハイツの父キングカメハメハ

 キングカメハメハも、現役時代にはGINHKマイルC(東京・芝1600m)と、GI日本ダービー(東京・芝2400m)の”変則二冠”という快挙を達成。引退後も、種牡馬として輝かしいキャリアを刻んでいる日本を代表する名馬だ。

 2010年、2011年には種牡馬リーディングを獲得。現在もディープインパクトに並ぶ日本屈指の種牡馬であり、2015年に二冠(皐月賞、ダービー)を達成したドゥラメンテや、今年のダービーを制したレイデオロなど、ここ最近も次々に大物を送り出している。

 アメリカの偉大なる母と、日本競馬発展の立役者でもある父。その血統だけ見ても、リバティハイツへの夢は広がる。

 そして同馬は今、12月17日の2歳新馬(阪神・芝1400m)に向けて、精力的に調教を積んでいる。現状、陣営の手応えや感触はどんなものか、関西競馬専門紙トラックマンはこう伝える。

「陣営の評価はそれなりに高いようで、高野調教師は『いい馬ですよ』と話していました。『ゲートが速いし、加速力にも秀でている。いいスピードを持っているタイプで、短距離向き』とのことです。デビュー戦については、もちろん確勝を期しています」

 デビューを前にしてリバティハイツの状態はよさそうだが、実はここにたどり着くまでには紆余曲折があったようだ。先述のトラックマンがその詳細を明かす。

「この夏に一度、入厩してレースを使うところまで来ていたのですが、直前の動きが今ひとつだったそうです。結果、夏のデビューは諦め、放牧に出す判断が下されました。その後、9月にも再入厩するのですが、そこでも物足りない動きを見せて、再び放牧に出されてしまいました。しかし今回は、『初めて順調にきた』とスタッフも明るい表情を見せています。デビューを焦らず、じっくり育ててきたことがプラスに働いたのではないでしょうか」

 ここに来るまで2度もデビューが白紙になったリバティハイツ。逆に言えば、今回は陣営がその動きに満足し、デビューにふさわしい状態だと踏んでのことだろう。それだけ、仕上がり面に抜かりはなさそうだ。 国際色豊かな血統の持ち主は、見事初陣を飾ることができるのか。近い将来、世界にその名をとどろかせるような、圧巻の走りを見せてくれることを期待したい。

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