ビットコインは米国でも先物取引が上場へ。今は「儲かっている投資初心者」ほど注意が必要なのかもしれない(写真:mounel / PIXTA)

日本株は6日に一時急落したものの、その後は急反発、高値圏で推移している。12月相場に過大な期待を持っていないカリスマ投資家の内田衛氏は、すかいらーくなど保有株を入念にチェック。当面の底値で買えた日本郵政はきっちり利益を確定した。そんな内田氏の目に異様に映ったのは、ビットコインの「超バブル現象」だ。カリスマ投資家はビットコインをどう考えているのか。いつものように「投資日記」を見ながら振り返ってみよう。

【11月20日 月曜日】優待目的保有のオエノンホールディングス(2533)が連日の年初来高値更新で、8円高の352円。また、同じく優待目的保有のすかいらーく(3197)は、10円高の1685円。両銘柄共、12月本決算で優待銘柄なので、そろそろ権利取りの動きかな。日経平均株価は、135円安の2万2261円と3日ぶりに反落。

ベインが売却!すかいらーく株はどうなるのか?


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【11月21日 火曜日】日経225先物は、240円高の2万2480円、NYダウは、72ドル高の2万3430ドルと欧州株高を好感。日経平均は、154円高の2万2416円。18時05分、すかいらーくが、11月28日付で、筆頭株主のべインキャピタル(2956万600株、15.03%)が東証におけるTOSTNET-1(立会外取引)により全株売却と開示情報。9時58分には、14円高の1699円の高値をつけたが、14時ごろから急落し、8円安の1677円の安値引け。

今年の6月は、公募・売り出し(PO)であったが、今回は企業または機関投資家など、どこが引き受けるのかわからないので、その動向によってはプラスになることもあるのではないだろうか? 新しく株主になったところが、5%以上保有することになれば、5%ルールによって報告しなければならないため、いずれわかるし、すぐに売ってくることはないと思う。

【11月22日 水曜日】日経225先物は、190円高の2万2640円、NYダウは、160ドル高の2万3590ドル。

すかいらーくが売り気配スタートで、9時03分、42円安の1635円で寄り付く。9時10分45秒、1625円で5000株買う。5400株保有中なので計1万400株。14時46分、70円安の1607円の安値をつけ、67円安の1610円で引けた。

同社は、12月本決算で、期末配当は、24円予想(6月配当16円)で年40円(配当利回り2.48%)。株主優待は、100株保有で、お食事券500円券6枚(3000円)が年2回、最大1000株保有で12月末(72枚、3万6000円)、6月末(66枚、33000円)もらえる。優待利回り4.28%となり、配当との合計利回りは6.77%となり、魅力的な水準だと思う。12月の権利付最終売買日は26日火曜日なので、約1カ月で半年分の配当と優待がもらえる。日経平均は、106円高の2万2523円と続伸。

【11月23日 木曜日 勤労感謝の日】日経225先物は、140円安の2万2440円、NYダウは、64ドル安の2万3526ドル。

【11月24日 金曜日】優待目的保有でコーヒー主力の老舗輸入商社の石光商事(2750)が、24円高の485円の高値をつけ、18円高の479円で引けた。日経平均は、27円高の2万2550円と3日続伸。

リソー教育は、やっぱり競争力がありそうだ

【11月25日 土曜日】日経225先物は、60円高の2万2640円、NYダウは、31ドル高の2万3557ドル。1ドル=111.49円、1ユーロは133.14円。

11時、IRセミナー出席のため、東京・中央区銀座5丁目にある時事通信ホールへ行く。リソー教育(4714)インターワークス(6032)マーチャント・バンカーズ(3121)アイフィスジャパン(7833)の4社。

出席目的は、保有株のリソー教育を聞くためで、株主となってそろそろ丸4年になるが、今回、IRを聞いて知らなかったことが1つあった。1対1の個別指導塾で進学塾は、大手ではリソー教育だけだということ。他社は、個別や1対2または1対複数などあるが補習塾で、また1対複数の進学塾ということだった。まだ他社と比較しても教室数が少なく、今後、教室数を増やしていく予定だそうだ。

昨日終値は、864円で10万株保有中(含み益4850万円)であるが、来期配当予想が36円(今期は、7円×4半期配当=28円)なので、2018(平成30)年2月期決算と来期予想が発表となる4月中旬までは、保有する予定。目標株価は1000円。

【11月27日 月曜日】仮想通貨のビットコインがついに100万円を超えてきた。石光商事が、61円高の540円と年初来高値を更新、また通信販売中堅のスクロール(8005)が、20円高の497円(一時、26円高の503円)をつけ、年初来高値を更新した。今日は11月権利付最終売買日だが、保有株では、リソー教育の四半期配当のみ。一昨日のIRセミナーの影響はまったくなく、リソー教育の株価は、1円安の863円。日経平均は、54円安の2万2495円。

【11月28日 火曜日】日経225先物は、20円安の2万2480円、NYダウは、22ドル高の2万3580ドル。円高進み、2カ月ぶりの1ドル=110円台。リソー教育は、配当権利落ちで5円安の858円、すかいらーくは、12円高の1642円。日経平均は、9円安の2万2486円。

【11月29日 水曜日】日経225先物は、130円高の2万2630円。NYダウは、255ドル高の2万3836ドルと最高値を更新。4時、日経速報メールで北朝鮮が、弾道ミサイル発射、2カ月半ぶりと報道。すかいらーくの総務へ電話し、IRでは、筆頭株主のべインキャピタルが昨日、保有株全株を売っているが、売り先の相手については書かれていなかったが、どこに売ったのか?と聞いてみたら、海外と国内の機関投資家へ売ったのではないかとの回答で、すかいらーくも詳しくは把握していない様子だった。日経平均は、110円高の2万2597円。

仮想通貨ビットコインは、一時、131万5320円の高値をつけた。

【11月30日 木曜日】日経225先物は、10円安の2万2610円、NYダウは102ドル高の2万3940ドルと4日続伸で過去最高値更新。金融株が牽引、規制緩和期待か? 10時05分、日本郵政(6178)を1275円(前日比19円高)で1万株売り、19万8060円の利益確定。買いは、11月16日に1255円で。残り保有株数は、2万1100株。しかし、いつも弱い日本郵政だが、今日は違った。大引けまで高く高値引けで、36円高の1292円だった。1300円で売り指し値をしていて、指し値変更しての約定だったが、早く売りすぎたかな。日経平均は、127円高の2万2724円と続伸。

23時41分、日経速報メールで、NY株、最高値、一時2万4000ドル突破と報道。

【12月1日 金曜日】日経225先物は、140円高の2万2900円、NYダウは331ドル高(上げ幅今年最大)の2万4272ドル。

優待保有銘柄の2銘柄が、年初来高値を更新。石光商事は、一時28円高の580円、オエノンホールディングスは、13円高の368円。日経平均は、94円高の2万2819円で引けたが、一時、年初来高値を更新した。

投資初心者は「最後にババをつかまないように」

【12月2日 土曜日】日経225先物は、140円安の2万2640円、NYダウは、40ドル安の2万4231ドル。1ドル=112.16円、1ユーロ=133.44円。

2017年を振り返ると、「仮想通貨バブル元年」といえるだろう。今年の年初、15万円程度だった仮想通貨のビットコインは、2日の時点でついに1BTC(ビットコイン)130万円を超えてきた。もっと上昇するかもしれない。バブル化する理由は、超低金利、カネ余り、為替相場(FX)の値動きが鈍いので、FXの資金が流入しているなどが考えられる。ビットコインで、ビックカメラでの支払いができたり、海外送金手数料が安く送れるなどといわれているが、本来の目的ではなく、今、ビットコインを売買している人のほとんどは投機目的で、仮想通貨が投機の対象となっているのが実態ではないか。

仮想通貨ビットコインを株式に例えると「万年赤字のバイオ株」で、いくらが妥当な株価なのかが誰にもわからないから、バブル化し投機の対象となってしまう。仮想通貨ビットコインも1BTCが、いくらが妥当なのかが誰にもわからないからバブル化し、投機化する。

今は買うから上がる、上がるから買うという状態だが、上昇が早ければ、下落するときはもっと早いのが相場だ。仮想通貨に投資している人の多くが、投資初心者で暴落や失敗の経験不足なのも気になる。今は儲かっていて当たり前であるが、一転、下げとなるとほとんどの人は暴落に巻き込まれて、今までの利益や投資資金を失い、結局、損してしまうことになりかねない。

投資で成功できる人は暴落前にキャッシュ化し撤退できる人だけとなり、ほんの一握りの人しか残れないのが投資だ。儲かっているからやめられず、暴落に巻き込まれるまでやってしまうのが一般人の心理だ。今は儲かっていて、私のアドバイスなど聞く耳を持たないと思うが、今、ビットコインなどの仮想通貨の取引をしている投資初心者に、老婆心ながら、「最後にババをつかまないように」とアドバイスしたい。