厳選! 2歳馬情報局(2017年版)
第26回:ブレステイキング

 GIジャパンカップ(東京・芝2400m)が11月26日に行なわれる。世界も注目するこのビッグレースの前に、話題の2歳馬がデビュー戦を迎える。

 美浦トレセン(茨城県)の堀宣行厩舎に所属するブレステイキング(牡2歳/父ディープインパクト)である。


厩舎の期待も大きいブレステイキング

 母のシユーマは、アイルランド生まれのフランス調教馬。欧州に限らず、カナダ、香港のレースにも参戦し、重賞戦線で活躍してきた名牝だ。4歳時には、サンチャリオットS(イギリス・芝1600m)とE.P.テイラーS(カナダ・芝2000m)と、ふたつのGIレースを制している。

 現役生活を終えたシユーマは来日し、繁殖牝馬として第2のキャリアをスタート。ブレステイキングのひとつ上の兄となるヘリファルテ(牡3歳/父ディープインパクト)を、すでに送り出している。

 そしてその兄の走りが、ブレステイキングへの期待を一層高めている。

 ヘリファルテは体質の問題からデビューが大幅に遅れ、3歳の4月にやっと初陣を迎えた。その初戦は、3歳未勝利(中山・芝2000m)。出走馬のほとんどがレースを経験している中、ヘリファルテは初出走のハンデをモノともせず、後方から鋭い決め手を披露してデビュー勝ちを飾った。

 2戦目は、ダービートライアルとなるオープン特別のプリンシパルS(東京・芝2000m)に果敢に挑戦した。しかし、経験豊富なメンバーがそろうここでは、さすがにキャリア不足に泣いて8着。それでも、この挑戦自体が陣営の同馬への期待の大きさを表すものだった。

 現にプリンシパルS以降は、その期待に応えるように500万下、1000万下と2連勝。近い将来、重賞戦線にも乗っていきそうな雰囲気を漂わせている。

 こうした母の実績、兄の勢いから、ブレステイキングの注目度は日に日に高まっているが、デビュー直前の同馬について、スタッフたちはどういった感触を得ているのだろうか。関東競馬専門紙のトラックマンがその様子を伝える。

「スタッフに感触を聞いてみると、ブレステイキングは相当走りそうですよ。素質馬が集まる堀厩舎の中でも(その資質は)抜けていいようで、かなり高い評価を受けています。スタッフからは『クラシックに乗せたい』という言葉がすぐに聞かれましたから」

 堀厩舎と言えば、今や日本を代表するトップ厩舎のひとつ。そのスタッフがここまで絶賛するのは「あり得ない」と先述したトラックマンは話す。

 なお、兄ヘリファルテも堀厩舎の管理馬。兄は体質面がネックだったが、弟にはその部分についての不安もなく、ここでもスタッフから賛辞が並んだ。再びトラックマンが語る。

「ヘリファルテは体質が弱くてデビューが遅くなりましたが、ブレステイキングは『今のところ(体質も)しっかりしており、2歳馬としてはかなりの完成度』と、スタッフのトーンは高かったですね。実際、堀厩舎としては珍しく、デビュー前から(ブレステイキングには)長い距離の追い切りを課しています。体質に不安がないからこそのメニューでしょう。今のところ、特に注文はないようです」

 ブレステイキングへの期待は高まるばかり。デビュー戦となる2歳新馬(東京・芝1800m)では、世界的名手のライアン・ムーア騎手が手綱をとる。 陣営が惚れ込む素質馬は、名手を背にしてどんなパフォーマンスを見せるのか。現役屈指の一流馬がしのぎを削るジャパンカップの興奮を前にして、衝撃的な走りを見せてくれることを期待したい。

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