今週末11月19日、京都競馬場では3歳以上によるマイルGI・マイルチャンピオンシップ(芝1600m)が行なわれる。

 今年は2013年GI皐月賞馬イスラボニータ(牡6歳・栗田博憲厩舎)、今年のGI安田記念を勝ったサトノアラジン(牡6歳・池江泰寿厩舎)、GIスプリンターズSを連覇したレッドファルクス(牡6歳・尾関知人厩舎)、今年のGI桜花賞馬レーヌミノル(牝3歳・本田優厩舎)と、4頭のGI馬が出走を予定しているが、絶対的な存在の馬はおらず、混戦が予想される。

 そんななか、まだGI勝ちこそないが、このレースで悲願達成を大きく期待されるのがエアスピネル(牡4歳・笹田和秀厩舎)だ。


エアスピネルはマイル重賞を3勝。マイルCSで悲願のGI制覇となるか

 エアスピネルといえば、2歳時の走りが印象深い。阪神・芝1600mの新馬戦を2馬身差で快勝後、続くGIIデイリー杯2歳S(京都・芝1600m)も好位2、3番手から楽々と抜け出して3馬身半差で圧勝。その圧倒的な内容からクラシックの有力候補と目され、続くGI朝日杯フューチュリティS(阪神・芝1600m)では、武豊騎手のJRA GI完全制覇の記録達成の期待もあり、単勝オッズ1.5倍の圧倒的1番人気に推された。しかし、レースでは直線に入って満を持して先頭に立ったものの、ゴール寸前で1戦1勝馬リオンディーズの猛烈な追い込みに差され、3/4馬身差の2着に敗れている。


 それ以降、3歳時はGI皐月賞(中山・芝2000m)4着、GI日本ダービー(東京・芝2400m)4着、GI菊花賞(京都・3000m)3着と好走はするが勝ちきれない競馬が続き、5戦して0勝に終わる。しかし、マイル戦を中心に出走するようになった今年は年明けのGIII京都金杯(1月5日/京都・芝1600m)で久々の勝利を飾ると、前走のGIII富士S(10月21日/東京・芝1600m)でも不良馬場をものともせず重賞3勝目を挙げている。春のGI安田記念(6月4日/東京・芝1600m)では勝ったサトノアラジンから0秒5差の5着に敗れたが、直線で前が開かない不利があり、スムーズならと思わせる内容だった。4歳秋を迎えて気性も成長してきたようで、最近は折り合いに不安がなくなってきたのも心強い。

 血統を見てみよう。父は今年のダービー馬レイデオロや、ダートGI/JpnI10勝のホッコータルマエなど、芝、ダート問わず、さまざまな条件でGI馬を出しているキングカメハメハ。このレースで産駒は未勝利で、2011年2着のフィフスペトルが最先着だが、過去出走ののべ9頭は最も人気があった馬が4番人気で、7頭が2桁人気だったように、有力どころが出走していなかったことも良績が残っていない一因だろう。


 マイルGIと条件を広げると、2013年ロードカナロアの安田記念、2015年桜花賞のレッツゴードンキなど7勝を挙げており、苦手な条件というわけではない。京都コースも通算153勝と、全10場の中で最も多くの勝利数を数えるコースだ。

 エアスピネル自身も、圧倒的な走りを見せたデイリー杯2歳S、今年の京都金杯、前走の富士Sと、重賞3勝はいずれもマイル戦。マイル戦で馬券圏内を外したのは不利があった前述の安田記念だけである。 牝系は母エアメサイアが2005年GI秋華賞馬という良血馬。祖母エアデジャヴーもGIIIクイーンS勝ち馬で、その弟エアシャカールは皐月賞、菊花賞を勝ったクラシック2冠馬という活躍馬多数の一族だ。近親の2頭のGI馬は、いずれも京都競馬場でGIを勝利している。馬名でもわかるように、すべて同じ馬主でもあり、エアスピネルもこれに続きたいところだろう。充実の4歳秋を迎え、好走条件が揃ったエアスピネルの悲願達成に期待したい。

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