競馬への想いを熱く語ってくれた横山ルリカさん

 アイドルユニット「アイドリング!!!」の結成メンバーとして活動し(2015年卒業)、現在は『競馬予想TV!』(CSフジテレビONE)のアシスタント(2014年9月〜)のほか、『サンスポZBAT!競馬』のイメージキャラクターとして競馬方面にも活躍の場を広げている横山ルリカさん。競馬歴は4年目に入ったところだが、番組の競馬偏差値が高すぎる共演者たちから”英才教育”を受けて、今では若手女性芸能人のなかで屈指の競馬ファンとなっている。

■受験勉強並みに競馬を勉強しました

 最初の競馬との接点は、2010年の京都大賞典でプレゼンターとして起用していただいたときです。当時は未成年でしたので、もちろん馬券を買うことはできなかったんですけど、ゲーム感覚で予想を楽しむことはやらせていただいて。そのとき、オウケンブルースリが出ていて、馬名が私の愛称の「ルーリー」と近い感じがあったので応援したら、2着に来てくれて嬉しかったのを覚えています。

 その4年後に『競馬予想TV!』のオーディションがありました。「競馬について何も勉強しないで来て大丈夫」という言葉を鵜呑みにして行ったら、本当に何もわからなくて。「馬券はどういうのを買います?」という質問にも、「馬券ってどうやって買うんですか?」と逆に聞き返したり(笑)。もう、しどろもどろで、こりゃ落ちたなぁと。それでも次の選考も呼んでいただいたので、チャンスをもらえたと思い、次は最低限の話ができるようにネタを仕込もうと勉強していきました。競馬新聞の読み方とか、受験勉強並みに勉強しましたね。

 その時はちょうど凱旋門賞が近い時期で、競馬のことは知らないけど「凱旋門賞」は聞いたことがあったので、そこから調べてみようと思ったんです。そこでゴールドシップ、ハープスター、ジャスタウェイと知っていくんですが、今考えれば、ずいぶんとスケールの大きいところを入り口にしたなと思います(笑)。でも、そのときに「3歳牝馬の斤量が有利だ」とか、そういった調べたことを全部(面接で)出し尽くしたおかげで、採用されたのかな。

 今までアイドルをやってきて、(競馬界は)これは違うな、すごいところに入ってしまったな、と感じましたけど、その一方で、これは勉強したほうが楽しいと思いました。年長の方が多いので、昔の名馬のDVDをほぼほぼ見ようと、防水のプレーヤーをお風呂に持ち込んでオグリキャップやトウカイテイオーとかを勉強しました。すると、(出演者の)予想家さんとも話が弾んで、当時の時代背景とか、いろんなことを教えてくれるんですよ、これは”つかみ”として大事だな、と(笑)。

 これまで映像で見た名勝負の中では、ナリタブライアンとマヤノトップガンの阪神大賞典(1996年3月9日/芝3000m)のマッチレースが一番印象に残っています。これはもう20回ぐらい見ちゃいました。今年の秋の天皇賞(キタサンブラックとサトノクラウンとの叩き合い)はあれに匹敵しますよね。頂点の中の頂点のレースって本当にすごいなって。20年ぐらいしたら、私、若い子にいっぱい薦めそうですし。諸先輩方がどんどん話してくれるのがわかります。競馬は知れば知るほど、どんどん知らないことが出てきて、楽しみがエンドレスです(笑)。

■アイドルと競走馬は似ている!?

ふと考えるのが、アイドルのファンと競馬のファンは同じ目線で応援してくれているのかな、と。「上がり馬」みたいにアイドルも「上がりアイドル」みたいなのがいると思います。「いきなり出てきた!」みたいな。でも、中堅のアイドルでも根強いファンがいたり……。そうすると、競走馬がタレントとも重なりますね。


 佐藤哲三さんが引退を決意したエピソードとして、大山(だいせん)ヒルズで前年のダービー馬のキズナとその年のダービーを勝ったワンアンドオンリーの馬房が隣で、取材陣はみんなワンアンドオンリーの方ばかり。それをキズナが寂しそうに見ていたのを可哀想に思えてしまって……そういう感情になってしまうのは騎手として潮時だなと感じたというお話があるんですが、タレントも一時はチヤホヤされても旬を過ぎると人がひいていく、というのがなんだか重なります。

 騎手がマネージャーさんだとしたら、厩舎が所属事務所で、競走馬もタレントも見えないところでたくさんの人が関わっているところも共通していると思います。距離だったり、芝やダートだったり、適性の合うところを探っていくという流れも似ていますね。タレントさんもひとつ大きな爪跡を残すと名を残せますし、競走馬でいえば大レースがそれに当たるかも。

 ですので、晩成の馬とかとても応援したくなりますね。下積み長いんだろうなあ、と感情移入しちゃいます。馬券的には当てづらくなるんですけど、だからこそ競馬ってギャンブルだけじゃない、人の心を動かす感動があるからこそ、これだけファンがいるんだろうな、と思います。

■エリザベス女王杯はヴィブロス本命で!

 予想のスタンスはデータとレースVTRをとにかく見ることです。去年の秋華賞も紫苑Sを何度も見て、ヴィブロスが3コーナーで不利があって、それでも伸びてきた勝負根性から、これはGI勝てるだろうと思って本命にできました。なので、レース映像はかなり見ます。調教とかはまだまだわからないので、データを見て、さらにそのデータを覆せるような馬かどうかを見て、印を決めていく感じです。


競馬ノートを持参し、インタビューに答えてくれた

 月曜日から枠順が出るまでは、ずっと下調べしたり映像見たりして、あっという間に過ぎます。とはいえ月曜日にひらめいた馬は信用しようとは思っています。菊花賞では、それがポポカテペトル(13番人気、3着)だったんですけど、あれこれ週の間に考えた結果、本命をサトノクロニクルに変えちゃって……。天皇賞・秋ではレインボーライン(13番人気、3着)が月曜日にひらめいた馬だったので、そこは初志貫徹。おかげさまで夏の負けを取り戻せました。

 エリザベス女王杯では、今のところヴィブロスを本命で考えています。京都コースは3戦3連対。体重も春と比較して増量してきて、(走れる体を)作ってきているな、という印象です。道悪だけはちょっとわからないんですけど、出走メンバーの中では一番欠点も少ないですし、やはり実績は抜けていますからね。このレースを勝つのにふさわしい品格を感じます。データ的にも、3歳4歳が中心のレースで、そこにも当てはまります。

 これともう1頭軸にしたいのがルージュバックです。前走のオールカマーの勝ち方がすごくて、ここが完成形だとしたら悲願のGI制覇が期待できますよね。しかも、オールカマー組はこのレースと相性もいいです。(ライアン・)ムーア騎手起用も気合いを感じます。もう5歳なので間もなく引退(クラブの方針で牝馬は6歳春に引退)なのですが、ここにきて陣営もルージュバックのよさを引き出せるようになったように思えます。もしかしたら、すごい勝ち方してくれるかもという気持ちもあります。

 他のメンバーもかなり豪華ですよね。実績ではミッキークイーンとクイーンズリングで、どちらも押さえないと、とは思うのですが、ミッキーは鉄砲よりもひと叩きしたほうがよさそうですし、クイーンズリングは去年より明らかにメンバーが強化されているので、どうかなぁという気はします。それから、スマートレイアーも京都大賞典(牡牝混合GII、1着)は見事でしたが、7歳の牝馬で2戦続けて(好走できるか)、というのが引っ掛かります。

 3歳勢はもっと悩ましくて、データ的には重視しなくてはいけないのですが、今年の秋華賞組はあの(不良)馬場で消耗が気になります

 ディアドラはきついレースの後ですが、乗り慣れた岩田(康誠)騎手で、あっさりということもありそうです。リスグラシューも成績は安定しています。土曜が雨らしいので、それ次第で評価を変えようと思います。

 穴っぽいところでは、内枠を引いたときのクインズミラーグロと、雨のときのクロコスミアとマキシマムドパリですね。とにかく馬場が荒れたときは、深く考えるよりも、血統的な適性の差が出やすい、と考えています。天皇賞のレインボーラインもそうでした。

 最終的な予想は枠順が出てから、サンスポさんのコラムでお伝えできると思います。

■予想だけじゃない、競馬の楽しみも

 今年のこのあとは、まずキタサンブラックの残り2戦に注目したいです。あと2戦なんだと思うと寂しいですが、どういった競馬を見せてくれるのか。そうなると、ジャパンカップがまずは楽しみですね。キタサンブラックがいて、レイデオロがこれに挑むんですけど、スワーヴリチャードがアルゼンチン共和国杯で強い競馬をした分、レイデオロがその上にいるのだと考えると俄然面白いですよね。結果次第で有馬記念のオッズにも影響しそうですし。

 あとは、私の名前をつけていただいたサトノルーリーです。新馬戦は7着だったんですけど、ルメール騎手によれば結構怖がりらしくて、ゲートを出るときに少し怯(ひる)んでしまったのと、あとはまだ体が小さいので年内は馬体の成長を優先させるみたいです。

 お兄さんのサトノノブレスが晩成だったし、ルーリーちゃんもそうかな、と思っていますので、「今は下積み」ということで温かい目で見守っていただければ。とはいえ、新馬戦で馬券を買ってくれた皆さんには、なんだか申し訳ない気持ちでいっぱいです。私なんかの名前を馬につけていただいて(笑)、正直「自分は明日死ぬのかな」と思ったぐらいで、「走らなかったら私のせい」って、すごいプレッシャーなんです。でも、競馬のお仕事をさせていただいても、こんな機会はそうそうありませんから、それには感謝して、神社に行ったら毎回必ずルーリーちゃんの無事と活躍を祈るようにしています。

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