ジョージ・クルーニー(George Clooney) photo : Getty Images

最新監督作『Suburbicon(原題)』がアメリカで公開されたばかりのジョージ・クルーニー。俳優業から引退したいと思っていることを明らかに! その理由は?

新聞「サンデー・タイムズ」のインタビューに「僕は随分長い間俳優をやってきた」と語ったジョージ。「僕はもう56歳だし、女の子をものにするような年ではない。女の子をものにするような男でいるべきではないんだ」とコメント。女性を“ものにする”ような言動をしている、いい年齢の男性-例えば、若い女性と無理やり関係を持っていたハーヴェイ・ワインスタインや「スターだと女は何でもやらせてくれる」と発言したドナルド・トランプ大統領-への批判を匂わせるような発言も。

ちなみに周囲の人たちから政界への進出も勧められることも多いとか。「トランプ大統領が当選して以来、たくさんの人に実際に政治に関わるように勧められる。特に政府の最上層の立場にね。でも政治的な野心は持っていないんだ」「僕は常に政治に関わってきた。父は議員に立候補したこともある。僕の家族はいつも政治に関心を持っている。でも僕は自分のよく理解している方法で助けたいと思う。有権者にメッセージを送るような方法でね」。

トランプ大統領について「彼は生まれながらにおぞましい性質を備えているけれど、とてもカリスマ性がある。テレビスターだよ。みんな、彼が何かを成し遂げてくれると思って彼に投票したわけではない。彼のことを知っていて、彼がエキサイティングだから投票したんだ」と語ったジョージ。「民主党の候補者はもっと受身なんだ。ディベートでも共和党候補者は『これは悪人、これは善人』と分ける。民主党だと『君の言うことは理解できる。君の両親はアルコール依存症だから……』と言うだろう。でも現実には『これは善、これは悪』と言い切る人をみんな必要としている」。

「マスコミは嘘つき」「メキシコから来る人は悪人」とシンプルすぎる言葉でスピーチ、善悪を切り分けるトランプ大統領を的確に分析したジョージ。ますます政治界にプッシュする声が大きくなりそう。

text : Yoko Nagasaka