厳選! 2歳馬情報局(2017年版)
第24回:シーリア

 秋のGIシリーズに盛り上がる競馬界。11月12日には3歳以上の牝馬たちによる”女王決定戦”、GIエリザベス女王杯(京都・芝2200m)が行なわれる。

 3歳馬と古馬が激突し、真の女王の座を決める一戦は、実力馬ぞろいの好メンバーとなって見応え十分。熾烈な争いを制して、新たなヒロインの誕生となるのか、興味は尽きないが、ちょうど同じ日、多くのファンが注目している2歳牝馬がデビューを迎える。

 栗東トレセン(滋賀県)の角居勝彦厩舎に所属する、シーリア(牝2歳/父キングカメハメハ)である。


名牝シーザリオの子ゆえ、注目度が高いシーリア

 なぜ、この馬の注目度が高いのか。それは、2005年に日米オークス制覇という偉業を成し遂げた名牝、シーザリオが母だからだ。

 シーザリオはわずか6戦のキャリアながら、5勝(うちGI2勝を含めて重賞3勝)2着1回という輝かしい成績を残している。実際に対決することはなかったものの、同世代で活躍したディープインパクトの「最大のライバル」とも言われた。

 そんな現役時代の実績にとどまらず、シーザリオは繁殖牝馬としても一級だった。2010年生まれのエピファネイア(牡/父シンボリクリスエス)は、GI菊花賞(京都・芝3000m)とGIジャパンカップ(東京・芝2400m)で戴冠。2013年生まれのリオンディーズ(牡/父キングカメハメハ)は、キャリア2戦目でGI朝日杯フューチュリティS(阪神・芝1600m)を制覇という快挙を遂げている。

 そうした血統背景を鑑(かんが)みれば、シーリアが注目されるのは当然のこと。今年の2歳馬の中では、トップクラスの期待を背負っていると言っても過言ではないだろう。

 そしてそのシーリアは今、エリザベス女王杯当日の2歳新馬(京都・芝1800m)を初陣に定め、角居厩舎で着々と調整を進めているのだ。母や兄も管理してきた陣営は、同馬についてどんな感触を得ているのか。それについては、関西競馬専門紙のトラックマンがこう語っている。

「スタッフは『これまでのシーザリオ産駒とは違ったタイプ』という話をしていますね。エピファネイアやリオンディーズといった活躍馬は筋骨隆々でしたが、一方でシーザリオ産駒には体が薄い馬もいたそうで、『シーリアは筋骨隆々なタイプと薄いタイプの中間』とのこと。馬体重も460kgと、中型サイズと言えそうです」

 これまでの兄姉とはタイプが違うというシーリア。それでも、その走りからはやはり素質の高さを感じるという。先述のトラックマンが続ける。

「調教では『走りそうな動きをしている』とスタッフらは口をそろえ、それなりの手応えを感じている様子です。性格面もよく、スタッフは『自分からハミをとるし、コントロールしやすい』と言っています。活躍した兄たちはどちらと言うと”暴れん坊”といった印象が強いですが、シーリアは制御も効くそうですよ」

 走り、性格ともに現時点ではまずまずの評価だが、競馬の世界は実戦がすべて。そこで、どれだけのパフォーマンスを披露するか、だ。 シーザリオが新たに送り出した愛娘は、初戦からその”血の力”を爆発させるのか。白熱の女王決定戦を前にして、まずはその走りに注視したい。

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