ダートのGIチャンピオンズC(12月3日/中京・ダート1800m)の前哨戦となる、GIIIみやこS(京都・ダート1800m)が11月5日に行なわれる。

 ちょうど同じ週に地方交流重賞のJBCクラシック(11月3日/大井・ダート2000m)が開催されるため、一線級の馬たちはそちらに回って不在となるが、それに続く重賞勝ち馬や、夏の上がり馬がこちらに参戦。この先の大舞台へ向けて見逃せない一戦となる。

「力のある馬や(重賞で)上位の計算が立つような馬はJBCに向かうので、ここに出てくる5歳以上の馬は、多少実績があっても疑問符がつく馬が多いんですよね。そういった意味から、4歳以下の馬を狙うようにしていますが……」

 スポーツニッポンの小田哲也記者は、みやこSの予想スタンスについてそう語る。が、いささか歯切れが悪い。

「そのスタンスでいくと、(狙い目は)1番人気が予想されるエピカリス(牡3歳)になってしまうからです。穴予想担当としては、不本意ですよね。でも、54kgの斤量、さらに東京でもGIII武蔵野S(11月11日/東京・ダート1600m)が近々にあるにもかかわらず、あえて関西遠征を敢行、ということを考えると、無視できないんですよ……」

 日刊スポーツの太田尚樹記者によると、データ面から見ても、エピカリスは「完全に無視することはできない」という。

「創設から過去7年の結果を振り返ってみると、前走から3カ月以上間隔が空いている馬は勝ったことがありません。それどころか、連対さえ果たしていないのですが、エピカリスは前走のGIIIレパードS(3着。8月6日/新潟・ダート1800m)からぎりぎり3カ月以内。(穴党としては)切りたくても切れないですよね」



本命エピカリスを脅かす馬はいるか

 とはいえ、そのエピカリスも断然人気のレパードSで3着。馬連の配当は9万5320円にも上り、3連単は80万円超えの大波乱となった。仮にエピカリスが馬券に絡んでも、台頭する穴馬次第では高配当につながることはすでに実証されている。

 そこで、小田記者はエピカリスを押さえつつも、他に条件が合う穴馬に狙いを定める。

「エピカリスと同じ3歳馬の、タガノディグオ(牡3歳)と、ローズプリンスダム(牡3歳)です。

 タガノディグオは、レパードSで12着(2番人気)と惨敗を喫していますが、それは昨年8月のデビュー以来、ずっとレースを使われてきた連戦の疲れが出たことと、大幅な体重減があったからでしょう。

 7月には地方交流重賞のジャパンダートダービー(7月12日/大井・ダート2100m)で、外を回されながらも3着と好走。世代上位の力があるところを示しています。前走の地方交流重賞・白山大賞典(10月3日/金沢・ダート2100m)でも4着と健闘して復調気配を見せていますし、今回のコースでは過去4戦してすべて2着。相性がいい舞台ですから、見直すならこのタイミングではないでしょうか。

 一方、ローズプリンスダムは11番人気でレパードSを制覇。そのときの決め手もそうだったんですが、勝つときは本当に鮮やかなんですよね。今回のコースでもオープン特別を勝っていますから、前走レパードSの結果がフロック視されるようなら、ここでも狙えますよ」

 太田記者は先述したデータを重視して、3カ月以上の休み明けとなる実績馬を避けて「叩き2戦目の馬を狙う」という。

「タガノヴェリテ(せん5歳)と、モルトベーネ(牡5歳)です。

 タガノヴェリテは、前走の1600万条件・平城京S(10月7日/京都・ダート1800m)では休み明けのうえ、昇級初戦で10番人気に甘んじました。しかし、陣営はレース前から『仕上がりはすごくいい。ここにきて充実してきた。(馬が)完成してきた感じ』と色気たっぷりだったんですね。

 そして実際、レースでは陣営の手応えどおり、好内容の競馬を見せて快勝しました。これで、京都・ダート1800mは3戦3勝。その絶好の舞台で、ひと叩きした上積みも見込めますから、狙わない手はないですよ。

 モルトベーネは、2走前のGIIIアンタレスS(4月15日/阪神・ダート1800m)が秀逸でした。好位からインを突いて、2馬身差の完勝。松永昌博調教師も『華奢(きゃしゃ)な馬だけど、力をつけた』と評価していました。加えて、その際に2着に下したロンドンタウンがのちに重賞を連勝。それを踏まえれば、ここも勝ち負けでしょう。

 およそ5カ月半ぶりとなった前走のGIIIシリウスS(9月30日/阪神・ダート2000m)は11着に敗れましたが、もともと叩き良化型。2走目でコンディションも上がっているでしょうし、前走の惨敗でさらに人気を落とすようなら、馬券的な妙味も増すのではないでしょうか」

 ちょっとひねった予想をするのは、デイリースポーツの大西修平記者。距離延長で臨む6歳馬と、牝馬限定の地方交流重賞・JBCレディスクラシック(11月3日/大井・ダート1800m)には向かわず、この舞台に果敢に挑んできた3歳牝馬を推す。

「まずは、キングズガード(牡6歳)。前走の地方交流重賞・南部杯(10月9日/盛岡・ダート1600m)では前を捕らえ切れずに3着に敗れましたが、もともと左回りはもたれるところがあって、ペースが落ち着いてしまったことも影響したと思います。それでも、2着にクビ差まで迫った。これは、地力強化の証明と言えます。

 前走は休み明けで馬体重も10kg増。それを叩いた今回、上積みも十分に見込めます。距離は1400m戦を中心に使われてきましたが、1800m戦でも条件戦で2着という実績があり、今の充実ぶりなら決してこなせない距離ではないでしょう。道中でしっかりと折り合って脚をためることができれば、得意の右回りで自慢の末脚が炸裂するはずです。

 もう1頭は、まったく人気がなさそうなサルサディオーネ(牝3歳)。2走前のレパードSでは人気薄(12番人気)で2着に粘り込みましたが、前走の地方交流重賞・レディスプレリュード(10月5日/大井・ダート1800m)では14着と大敗を喫してしまいましたからね。でもそれは、関東への輸送、地方交流戦、しかもナイターと、初モノづくしでの結果。馬体重もデビュー以来最低の484kgとなって、その分、イレ込みも厳しかったと見ています。

 翻(ひるがえ)って今回は、長距離輸送のない関西でのレース。中間もいい精神状態で調整できており、躍動感のある動きを見せています。2カ月ぶりの実戦を使って、いいガス抜きができたのではないでしょうか。3歳牝馬ということもあって、斤量52kgで臨めるのもプラス。持ち味である先行力を生かせると思います。勝負どころまで自分のリズムで運べれば、レパードSの再現があっても驚けませんよ」 ひと筋縄ではいかないメンバーがそろった、みやこS。人気馬エピカリスが再び凡走するようなら、またも超万馬券が飛び出す可能性がある。今後のGI戦線に向けて、ここでその資金を荒稼ぎしようではないか。

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