ケヴィン・スペイシー(Kevin Spacey) photo : Getty Images

約30年前、未成年だった俳優のアンソニー・ラップに対する性的暴行が明らかになったケヴィン・スペイシー。新たな被害者が告発の声を挙げた。スペイシーのセクハラは日常的だったと衝撃的な発言をしている。

ケヴィン・スペイシーのセクハラ行為を新たに告発したのはメキシコ出身の俳優ロベルト・カヴァゾス。スペイシーが2003年から2015年の間、ロンドンのオールドヴィク劇場の芸術監督を務めていたとき、日常的に若い俳優たちにセクハラ行為をしていたとフェイスブックに綴っている。

「僕自身もスペイシーから望まない性的誘惑を受けました。それは暴行とも言えるものでした」「もし僕が女性なら、おそらく疑いなく彼の行為を暴行だと見なしたでしょう。でも僕は方向感覚を失ったか、その攻撃的な行動のせいで彼の行為を『そういうものの1つ』だと正当化してしまったのだと思います」。

カヴァゾスによると「ケヴィン・スペイシーにまつわる話」を持っている人はたくさんいるという。「30歳以下の男性であればケヴィンは誰でも自由に触りました」「何人の人が僕に同じ話をしたのか思いだせないほどです。スペイシーは彼らに『キャリアについて話そう』と言って呼び出していました。彼らが劇場に行くと、彼はシャンパンを用意してステージに美しく照明をつけてピクニックができるように準備していました」。

デヴィッド・キャメロン元首相(David Cameron)、ケヴィン・スペイシー(Kevin Spacey) photo : AFLO

ハーヴェイ・ワインスタインと同じように、スペイシーも若手俳優たちに仕事をちらつかせ嫌がらせをしていたということ! 若い俳優たちに芸術界で活躍するチャンスを与えたとして、イギリスのデヴィッド・キャメロン元首相から2011年にビッグソサエティアワードを贈られたこともあるスペイシー。俳優、監督として高く評価されていた彼の行為に、ハリウッドには衝撃が走っている。

この告発にスペイシーの代理人は何もコメントしていない。「スペイシーは専門家の評価と治療を受けるための時間を必要としている」と声明を発表するだけにとどまっている。またスペイシー主演のNetflixのドラマ「ハウス・オブ・カード 野望の階段」は現在撮影中のシーズン6で打ち切られることが決定済み。これはスペイシーの性的暴行とは関係ないとNetflixは説明しているが、その後シーズン6の撮影も無期限で延期することが明らかになった。この延期は「現在の状況を見直すための時間が必要だから」だとNetflixは説明している。

ハーヴェイ・ワインスタインの事件をきっかけに、虐待や暴行が次々と明らかになっているハリウッド。長年、虐待や暴行を横行させ、隠蔽してきた業界の体質がこれからどう変化していくのか、注目していきたい。

text : Yoko Nagasaka