1日のうちにGI(JpnI)競走が3つ行なわれる「ダート競馬の祭典」JBC(Japan Breeding farms’ Cup)が11月3日(金)に大井競馬場で開催。今年は中央競馬の京都・福島開催と同日開催で、中央競馬でもネット投票のほか東京競馬場、中京競馬場などの一部事業所でのJBCの馬券発売がされることになっている。JBC3競走の発走は中央競馬のメインレース後とあって、競馬ファンにとって、この日は長い1日となりそうだ。


3連覇なるか? 昨年、一昨年もJBCレディスクラシックを制したホワイトフーガ

 最初に行なわれるのが3歳上牝馬限定のJBCレディスクラシック(ダート1800m)。前哨戦のGIIレディスプレリュード(10月5日/大井・ダート1800m)で2着以下を8馬身も千切る圧勝劇を見せたクイーンマンボが直前で回避し、そのレースで2着のホワイトフーガ(牝5歳、父クロフネ)が人気の中心となるだろう。昨年も前哨戦2着から本番では巻き返している。大井の1800mは、これまでに6戦して[2-2-2-0]という成績。連対を外したことがあるものの、それは3歳時のものと斤量57kg以上のもの。今回は55kgで不安要素はない。

 前走でホワイトフーガと僅差の3着だったアンジュデジール(牝3歳、父ディープインパクト)は、ダートに限れば5戦して[2-2-1-0]と、こちらもこれまで崩れていない。2走前のスパーキングレディC(7月6日/川崎・ダート1600m)ではホワイトフーガの凡走もあったものの、実際に下している。ホワイトフーガも3歳時に同じ舞台で戴冠を果たしただけに、斤量差が詰まる分を成長力で補えれば、世代交代もあり得る。

 実績からいえば重賞2勝のワンミリオンス(牝4歳、父ゴールドアリュール)はどうか。マリーンC(4月12日/船橋・ダート1600m)で6着に敗れて以来、約7カ月ぶりの競馬となる。中間も8月のブリーダーズゴールドC(門別・ダート2000m)の出走を予定していたが、一頓挫あって回避。ダメージ自体は小さいものの、やはり仕上がりは気になるところだ。ただ、同じコースのTCK女王盃(1月25日/大井・ダート1800m)でホワイトフーガを負かしており、決め手勝負になるなら、この馬の出番だろう。

 地方勢は地元のララベル(牝5歳、父ゴールドアリュール)に期待がかかる。他に行く馬が不在なら、この馬の先行力が発揮できる。展開を味方にできれば大物食いもあるかもしれない。

 JBCスプリント(大井・ダート1200m)は、何といってもコパノリッキー(牡7歳、父ゴールドアリュール)の参戦が大きなスパイスだ。これまでにダートGIで10勝は文句なしの実績。しかし、今回はデビュー戦以来の1200m戦で、競り込まれるとムキになりやすい気性はこのレースに向いているとは考えにくい。あっても3着、思い切って無印でもいいだろう。このレースは思い切った狙いをしてみたい。

 前哨戦のGII東京盃(10月4日/大井・ダート1200m)では差し馬勢の競馬になった分、今回は前に行く組が台頭すると考え、一昨年のこのレースの勝ち馬、コーリンベリー(牝6歳、父サウスヴィグラス)の逃げ切りに期待する。近走は惨敗もあるが、ダート1200mに限ればデビュー以来8戦して[4-1-2-1]と大崩れしていない。6着だった前走は約8カ月ぶりの実戦と考えれば上々の結果。12番ゲートも昨年のGIII東京スプリント(大井・ダート1200m)で勝利したときと同じだ。

 ノボバカラ(牡5歳、父アドマイヤオーラ)も先行力では負けていない。前走のGIマイルチャンピオンシップ南部杯(2着、10月9日/盛岡・ダート1600m)では7番人気と評価を落としていたが、すんなり行けたときのこの馬の粘りは、昨年のGIIIカペラS(中山・ダート1200m)などでも証明済みだ。一方、ニシケンモノノフ(牡6歳、父メイショウボーラー)はスピードもありながら、立ち回りの器用さも兼ね備える。内枠が仇になることもないだろう。

 コーリンベリーの展開になったときに侮れないのが追い込み勢。「二度あることは三度」のキタサンミカヅキ(牡7歳、父キングヘイロー)と、古豪ドリームバレンチノ(牡10歳、父ロージズインメイ)は押さえておきたい。

 メインのJBCクラシック(大井・ダート2000m)は13頭中5頭がGIウィナーと好メンバーが揃った。地方勢は苦戦必至だろう。

 アポロケンタッキー(牡5歳、父ラングフール)は、前走のGII日本テレビ盃(9月27日/船橋・ダート1800m)で、最後の直線で4頭が横一線の競馬になったが、捻じ伏せるように最後のひと伸びで勝利した。大型馬だけに一度使われてさらに上積みが見込めるうえに、混戦での勝負根性はメンバーの中でも屈指。ムラな面が嫌われるようであれば、むしろ妙味といえよう。

 ケイティブレイブ(牡4歳、父アドマイヤマックス)は、GI帝王賞(6月28日/大井・ダート2000m)では後方一気の鋭い決め手で勝利したが、それは出遅れがあってのいわば「ケガの功名」。今回のメンバーであれば、すんなりと先手を取ることが予想され、その形になればしぶとい。間隔を詰めて使ったほうがいいタイプで、理想どおりの臨戦過程といえるだろう。

 アウォーディー(牡7歳、父ジャングルポケット)は、ドバイワールドC(3月25日/UAEメイダン・ダート2000m)では日本馬最先着の5着。それ以来だった前走の帝王賞でも、勝ちパターンに持ち込みながら、後方待機の2頭に先着を許す形となった。事実、抜け出してから気を抜く面があり、今回も早めにケイティブレイブを捕まえにいくと、後続の決め手に後れをとる不安がある。

 それならばサウンドトゥルー(セン7歳、父フレンチデピュティ)の決め手に期待したい。序盤スローから、小出しにピッチが速まる川崎記念のような展開が苦手だが、今回のメンバーであればそれは考えにくい。終始スローからの決め手比べなら負けないし、厳しいラップなら歓迎のクチだ。 オールブラッシュ(牡5歳、父ウォーエンブレム)は川崎記念(2月1日/ダート2100m)を制したが、鞍上の超ファインプレーで展開が向いた部分が大きく、再現は厳しいだろう。逆にミツバ(牡5歳、父カネヒキリ)の川崎記念は、なし崩し的にに脚を使わされていた。いわゆるピンかパーかの馬だが、それだけに簡単には見限れない。グレンツェント(牡4歳、父ネオユニヴァース)は5カ月半ぶりの競馬で、しかも休養前の負け方がよくない。リフレッシュできたとしても、今回はどうか。

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