厳選! 2歳馬情報局(2017年版)
第23回:エストスペリオル

 国内外でGI通算6勝という実績を積み上げたモーリスや、2015年に3歳牡馬クラシックで二冠(皐月賞、日本ダービー)を達成したドゥラメンテなど、近年数々の名馬を世に送り出してきた堀宣行厩舎(美浦トレセン/茨城県)。日本を代表するトップ厩舎のひとつだ。

 そんな堀厩舎から、今年も素質のある2歳馬が次々にデビューしている。まもなく初陣を迎えるエストスペリオル(牡2歳/父ディープインパクト)もその1頭だ。


エストスペリオルの半兄ブラヴィッシモは短距離戦線で活躍中

 同馬は、ヨーロッパの一流の血統を内包した若駒と言えるだろう。母のメイキアシーは、2011年に本場イギリスのダービー(イギリス・芝2400m)を制したプールモアの姉にあたる。つまり、イギリスの世代の頂点に立つほどの血筋を引き継いでいるというわけだ。

 そのDNAは、メイキアシーが来日して繁殖生活を送るようなってから日本にも伝播。その血の強さが今、ジワジワと頭角を現し始めている。

 2012年に生まれたエストスペリオルの兄ブラヴィッシモ(牡5歳/父ファストネットロック)は、短距離戦線で活躍。2016年のGIII阪急杯(阪神・芝1400m)で3着、2017年の同レースでも4着と重賞戦線でも奮闘し、今後もさらなる飛躍が期待されている。

 また、エストスペリオルとまったく同じ血統となるひとつ下の弟は、今年のセレクトセールで1億4500万円という高い評価を受けて落札された。競馬サークル内ではそれだけ注目度の高い血筋と言えるだろう。

 さて、肝心のエストスペリオルはすでにトレセン入り。デビューに向けて調整が進められている。同馬について、スタッフの評価はどんなものなのか。関東競馬専門紙のトラックマンはこう明かす。

「実際に乗ったスタッフによると、『背中はいいものがある』という話をしていました。兄ブラヴィッシモは短いところで活躍していますが、こちらはもっとおとなしいタイプで、そのスタッフは『ゆったりとした長い距離で走らせたい』とも言っていました。馬体は450kg台とコンパクトで、軽い芝でどのくらいキレるのか、見てみたいですね」

 厩舎スタッフのコメントにあるように、同馬は初陣から長めの距離を選択。東京・芝2000mを舞台とする、11月11日の2歳新馬でデビューする予定だ。

 鞍上は、短期免許で来日する世界的な名手のライアン・ムーア騎手が務めるという。その点からも同馬への期待の大きさがうかがえる。

 デビューまでまもなくという状況を迎えて、これからはどれだけ順調に調教をこなしていくかが大切になる。先述のトラックマンは、今後の注目点としてこんなことをポイントに挙げる。

「トレセンでの調教はまだ軽いものがほとんどで、速い時計は出していません。ですから、ある程度タイムを上げたときに、どのくらいの動きを見せるのか、チェックしたいですね。何にせよ、ひとつ、ふたつと、きっちり勝っていきそうな雰囲気を持っています」 注目の堀厩舎が送り出す、期待の2歳馬。名手ムーア騎手を背にして、デビュー戦ではどんなパフォーマンスを見せるのか、必見である。

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