M・ジュライとL・アザリロヴィック、女性監督の強烈な個性が光る物語|UPLINK Cloud 今月の家シネマ

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世界の多様な価値観を持った映画を紹介しているアップリンクが、奥渋谷にある映画館の次に立ち上げた新しいオンライン映画館“アップリンク・クラウド”。劇場公開中の最新映画を、自宅のテレビやスマホで観ることができ、自分の部屋が映画館になる、これまでにないサービスだ。

「今月の家シネマ」は、アップリンク・クラウドで楽しめるオススメ映画作品を、アップリンクスタッフが独自の視点で執筆し、紹介する連載。


2016年にサンディエゴ州立大学が行った調査によると、アメリカ国内のトップ250の映画作品のうち、女性監督によるものは7%に満たないという(*注1)。ハリウッドの大物プロデューサーによるセクハラのニュースなどを見るにつけ、映画業界はまだまだ時代遅れの男性社会だということを感じる。

しかしそんな中で、しっかりと地に足をつけ、自分の表現を確立しているふたりの女性監督の作品を紹介したい。

みんな心当たりがある“人生の不安”を、丁寧に切り取る『ザ・フューチャー』





『ザ・フューチャー』は、現代アーティストや作家としても知られるミランダ・ジュライ脚本・監督による、35歳カップルの話。拾った猫が病院から家に戻ってくるまでの一ヵ月間を、中年に突入する前の仕切り直し期間として設定し、希望に満ちた再スタートを切るはずだったのだが、人生そううまくはいかない。




ジュライ本人が演じるソフィーは、どこか儚げで、不安でいっぱい。一方で「こんなところで終わる私じゃない」と自分に自信を持っていたのだが、刻々と過ぎゆく時間とともに現実と向き合わざるを得なくなっていく。ジェンダーに関係なくROOMIE読者の皆さんには心当たりがあるであろうこの心境を、ジュライ特有のシュールな演出で丁寧に切り取り、観る者の胸をチクチクと細い針でつついてくる。

ジュライたちカップルが暮らす、質素なようでセンス溢れるインテリアに囲まれたアパートは部屋作りの参考になるかも。



ちょっとドキドキ、謎めいた医療行為をめぐる物語『エヴォリューション』







モロッコ生まれでフランス在住のルシール・アザリロヴィックは、秘密の園の少女たちを描いた2004年の作品『エコール』が日本でもヒットし、根強い人気を誇っている。待望の新作『エヴォリューション』は、少年と大人の女性だけが暮らす島で行われる、謎めいた医療行為をめぐる物語。




どんな少女時代を過ごしたらこんな奇妙な話を思いつくのだろうか……と混乱すると同時に、影を潜ませたエメラルドグリーンと時折サインのように登場する赤色が入り交じる美しい映像に息を飲む。「初期クローネンバーグや、リンチを思わせる!」と英ガーディアン紙に言わしめた、アザリロヴィック監督の禁断の世界は、ぜひ大きな画面で体験してみてほしい。



このふたりの才能豊かな監督たちを「女性監督」と特筆しなくてもよいくらい、女性による映画が今後続々と増えていくことを願いたい。



『ザ・フューチャー』[UPLINK Cloud]
『エヴォリューション』[UPLINK Cloud]

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『ザ・フューチャー』:c 2011 Todd Cole、c The Future 2011
『エヴォリューション』:© LES FILMS DU WORSO • NOODLES PRODUCTION • VOLCANO FILMS • EVO FILMS A.I.E. • SCOPE PICTURES • LEFT FIELD VENTURES / DEPOT LEGAL 2015