今週末の10月8日、東京競馬場で行なわれるGII毎日王冠(芝1800m)は3歳以上による重賞競走。GI天皇賞・秋(10月29日/東京・芝2000m)を目指す馬たちの多くが前哨戦に使うレースであり、今年も多くの実績馬がエントリーしてきた。

 GI馬だけでも今年のGI安田記念を勝ったサトノアラジン(牡6歳/池江泰寿厩舎)、今年のGIオークス馬ソウルスターリング(牝3歳/藤沢和雄厩舎)、昨年のGI日本ダービー馬マカヒキ(牡4歳/友道康夫厩舎)、昨年のGIドバイターフを勝ったリアルスティール(牡5歳/矢作芳人厩舎)、2014年GI日本ダービー馬ワンアンドオンリー(牡6歳/橋口慎介厩舎)と5頭。重賞勝ち馬8頭が揃う好メンバーとなった。

 その中から今回は唯一の3歳牝馬ソウルスターリングにスポットを当てる。秋競馬には3歳牝馬限定のGI秋華賞(京都・芝2000m)もあるが、同馬はより強い相手が揃う毎日王冠→天皇賞・秋に矛先を向けてきた。古馬を相手に好勝負は可能なのだろうか。


オークスを制して、桜花賞敗戦の悔しさを晴らしたソウルスターリング

 ソウルスターリングは昨年、デビューから3連勝でGI阪神ジュベナイルフィリーズ(2016年12月11日/阪神・芝1600m)を勝利し、最優秀2歳牝馬に輝くと、今年はGIIIチューリップ賞(3月4日/阪神・芝1600m)で復帰。同レース快勝後のGI桜花賞(4月9日/阪神・芝1600m)では3着と敗れたが、GIオークス(5月21日/東京・芝2400m)を制し、3歳牝馬では最強と見られている存在だ。

 1600mから2400mまでで勝ち鞍があり、レースではスッと好位につけて、勝負どころで瞬発力を発揮して抜け出すという極めて安定感のある走りを見せている。通算成績は6戦5勝で、唯一敗れた桜花賞は稍重馬場を気にして0秒1差の3着だった。東京の芝1800m戦はデビュー2戦目のアイビーSで勝利。同レースの2着馬はのちにGIIIアーリントンCを勝ち、GI皐月賞2着のペルシアンナイトと、破った相手も強かった。

 さらに東京コースはオークスも含め2戦2勝と得意としている。そのうえ、今回は53kgで出走できるのも大きなポイントだ。今年の安田記念を勝ったサトノアラジンは58kgを背負い、その他GIの馬たちも57kg。実力馬同士で4〜5kgの差は大きい。

 過去30年でこのレースに出走した3歳馬は29頭。そのうち1988年オグリキャップ、2010年アリゼオ、2012年カレンブラックヒルの3頭が勝利している。決して勝率は高くないが、力のある馬なら克服できる条件だ。

 3歳牝馬の出走は1999年スティンガーの1頭のみ。藤沢和雄厩舎の管理で、前年の最優秀2歳牝馬というのはソウルスターリングと同じだが、スティンガーの春は桜花賞12着、GII4歳牝馬特別1着、オークス4着という結果だった。当時の3歳牝馬は毎日王冠で54kgを背負っていたが、前走で宝塚記念を勝ったグラスワンダーや、キングヘイロー、メジロドーベルといった強豪が出走するなか、8番人気で勝ち馬から0秒2差の4着と健闘している。

 そのスティンガーと比べると、ソウルスターリングが春に見せた走りは明らかに上だし、脚質の安定性や斤量の軽さなど好材料が多い。古馬勢に実績馬は多いが、ほとんどが休み明けで絶対的な存在はおらず、ソウルスターリングなら十分に勝ち負けできるだろう。今回は逃げ馬不在のためスローペースになりそうで、先行策から抜け出すいつもの競馬ができそうだ。開幕週の絶好の馬場で時計勝負になりそうなことも有利に働く。

 唯一と言っていい不安材料は天候か。もし、雨が降って馬場が渋るようなら、桜花賞の時のように力を出し切れない可能性はある。今回、好勝負ができれば天皇賞・秋でも主役の一角に入ってきそうで、いい走りを期待したい

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