お互いの印象からツアーの思い出、フィーチャリング楽曲について語った電波少女とNIHA-C

 ヒップホップクルーの電波少女(でんぱがーる)が27日に、メジャーデビューアルバム『HEALTH』をリリースする。本作は6月から3カ月連続で配信リリースされた3曲を含む全14曲を収録。その中ではフィーチャリングでNIHA-CやJinmenusagi、ぼくのりりっくのぼうよみなどが参加。ハシシは辛い時期に助けてくれたのは、NIHA-CやJinmenusagiだと言い、「今の電波少女があるのも仲間のおかげ」とその存在に感謝する。今回は、収録曲で「花火」や「A BONE」で参加し、8〜9月の全国ライブツアー『デリヘル』にも全公演のオープニングアクトを務めたNIHA-Cを招き、ハシシとnicecreamの3人にお互いの印象からツアーの思い出、フィーチャリング楽曲について語ってもらった。

お互いの印象を語る

お互いの印象を語る電波少女とNIHA-C

――みなさんが出会った当初の印象はいかがだったのでしょうか。

ハシシ 存在自体はお互いかなり前から知っていました。出会いは4、5年前に自分たちが出るイベントが京都であって、打ち上げをしたときにNIHA-Cもちょうど来ていて。大学の卒業旅行に行けなかった代わりに、京都に遊びに来ていたんです。それを知ってみんなが可哀そうだな…と(笑)。

NIHA-C そんなんでしたっけ? その事情を知ったのは後からで、当時はまだ知らなかったでしょ。

ハシシ 卒業旅行がてらに来ていたのは既に知っていたよ。共通の友達も多かったし、みんなで食事にいって、泊まった宿で仲良くなってさ。そこから自分たちの企画に出てもらうようになって、今ではよくコラボしたり。

NIHA-C 会ったときは良い人だなと思いましたけど、初めて会う2年前ぐらいまではハシシさんのこと、けっこう嫌な人だと思っていました(笑)。

ハシシ これ毎回言うんですけど、絶対俺のこと好きだったんですよ(笑)。

NIHA-C 違う、違う(笑)。

ハシシ NIHA-Cに関しては「結構気が強い人なのかな」というイメージはあったんですけど、印象は全然悪くはなかったですね。

nicecream 京都のイベントの時、僕は次の日に用事があってすぐ帰ってしまったから、その時にはほとんど面識がなくて。ちゃんと話したのは僕らの企画で呼んで、3マンに出てもらったときかな。僕は最初から凄いピュアでかっこいいラッパーというイメージで。

ハシシ …僕達は(笑)。

NIHA-C なんか俺だけ印象悪い(笑)。でもピュアなんですかね?

ハシシ まあ、熱い感じではある。

nicecream その時もすごく良いライブをしていたよね。初めてだったし、そういうイメージがあった。

――そこからずっと一緒に活動しているメンバーみたいな存在?

ハシシ もうなんていうんですかね、電波少女って訳じゃないですけど、もっと大きい枠組みがあってそのなかの1グループと1メンバーみたいな感じではあるかもしれないです。ちなみにnicecreamの最初の印象はどうだった?

NIHA-C 印象どうだったかな…。既にハシシさんとはかなり仲が良くて。そこに、nicecreamさんがぬるっと入ってきた感じなんで。

nicecream ぬるっと(笑)。僕も人見知りなんでね。

NIHA-C そうですよね。最初ギクシャクしていた記憶が(笑)。

nicecream ずっと気を使ってフィーチャリングで何回も何回もやって来て、やっと普通に話せるようになった。

NIHA-C お互い気を使って話していたので、なんだかんだで打ち解けるまで、1年ぐらいかかりましたよね。でもnicecreamさん、今では普通に俺の事をいじるようになった。これ、結構嬉しいんですよやっぱ。元々距離が結構あった感じだったので、それが普通に仲の良い人として接してくれているなという嬉しさが。

 ハシシさんは、どんどん攻撃的になってきていて(笑)。めっちゃ拳で体を叩いてくるんです。たぶん、それを“愛のいじり”だと思っているんですよ。俺は被害者だなって思っていて。いつかちゃんと話をしないとなと思っていますよ。

ハシシ 訴訟になったら、会社に全力でバックアップしてもらいます(笑)。でもこれはスキンシップの一環です。

NIHA-C あれスキンシップなんですか?(笑)

『デリヘル』ツアーでの思い出

ハシシ

――今回のツアーで特に思い出深い地域はありましたか?

ハシシ 自分は全地域カラーがあって面白かったですけど、印象に残っているのは個人的には大阪です。その時40度の熱があって、点滴打ってライブに出たので。そのライブの時も、ずるいんですけど正直に話して…。でもライブしていたら楽しくなってきて「残り3曲か4曲どっちがいいですか、本当は減らそうと思っていたんですけど」とお客さんに問いかけたら、「4曲」と来るかと思ったら「3曲が良い」と気を使って言ってくれて。嬉しくて結局4曲やりました。それがめちゃくちゃ印象に残っています。

nicecream かなり辛そうだったよね。家出る直前、行くか迷ったって言っていたし。

ハシシ いや行くんだけど、やっぱり悩むよね(笑)。40度あってこの熱で外出るのかって。

NIHA-C 朝会ったとき「大丈夫ですか?」と尋ねたら、首を横に振って、小っちゃい声で「大丈夫じゃない…」って。

ハシシ けど薬も効いたのと、脳内物質でライブ自体はなんとか。ギリギリまで病院に行って点滴打ってもらって、そのまま行ってリハして。

NIHA-C そういう事もあるよね。ツアーまわっていると。

ハシシ 次回からは体調管理をちゃんとしようと思います。

nicecream 僕の一番は宮崎かな。終わった後にご飯食べに行きまして。ご飯食べて眠くなったハシシはすぐに帰ったんですけど(笑)。そのまま来てくれていた地元の友達と、NIHA-Cくんと飲みに行ったりして。で、NIHA-Cくんが俺らの地元の友達と凄く打ち解けていて。思い出に残っているというか。良かったなって。

ハシシ ライブの話をして(笑)。お前が話してるのはライブ後の飲み会の話だから。

nicecream でも、それが一番記憶に残っているんだよね。

――全国ツアーだとヒッチハイクで回った場所も行くじゃないですか、それでノスタルジックな気分になったりは?

ハシシ ありますよ。ヒッチハイクで見た景色だったりとか、たまたま泊まったホテルが一緒だったり。当然ヒッチハイクで出会った人も沢山来てくれましたし。屋根のある所でライブ出来たのが凄く感慨深かった。

NIHA-C ヒッチハイクのときに何かが起こった場所を通りかかると、2人は結構テンション上がるんですよ。「おいおい! ここさ」みたいな。俺はヒッチハイクに行ってないんで、ちょっと一歩引いていました。「そうなんですね…」みたいな。やっぱりテンション上がっちゃいます?

ハシシ ちょっとはね。

NIHA-C ちょっとじゃなかったっすよ(笑)。叫んでいたじゃないですか。声割れてましたもん。

ハシシ 叫ばないし(笑)。話を盛ってるよね。

NIHA-C 僕は10代の頃から22歳ぐらいまで名古屋で活動していた事があって、ツアーまわったときに、当時一緒にラップやっていた友達も見に来てくれたりして。東京に行って電波少女という先輩ができて。名古屋に電波少女と帰ってこれて、みんなで繋がれたというのは、感慨深かったですね。音楽をやっているという実感が出来た瞬間。

――ストリートでやるのとライブハウスでやるのは趣も違う?

nicecream 特にワンマンだと僕らの事を好きな人達がいる場でのライブなんで、純粋に楽しめるというのがあって。ヒッチハイクだと通りかかる人の目を気にしたり、注意されたりするのを気にしたりだったんで、そういうところが違うよね。

ハシシ ライブという部分に対しては、当然設備がきちんとあって。屋根のあるところで照明もあって、音響もあって…という部分でライブ自体は当然こっちの100%を発揮しやすい環境で。尚且つ、全国ツアー初めてだったんで、凄くありがたいというか。気持ちでいっぱいな反面、100%の場所を用意されているので、気持ち的にはヒッチハイクの時の方が楽でした。

 別に人が少なくても、毎日ついた日に告知して来てくれた人だけだから、たまたまこれぐらいの人数なんだって言い訳が出来ますけど、ワンマンはもう前々から告知もして、当然ライブのパフォーマンスも100%発揮できる状態の場所が用意されてあるので…。思いどおりにお客さんを呼べなかった地域もあったんで。ちゃんと向き合えたというか、次に繋げたいなっていうのはあります。

nicecream 全くその通りだね。

ハシシは完璧主義者!?

nicecream

――アルバム『HEALTH』の制作は大変だったみたいですね。

ハシシ 今回までって決めているんですけど、アルバム毎にテーマやコンセプトを持たせて。メジャーデビュー1stアルバムですが、電波少女としては3枚目のアルバムなんで。構想していたのが、3部作という形で一つの物語を作ろうっていうのがありまして。スタートですけど、完結する部分もこのアルバムではあるので、そのつじつまを合わせる部分や、外枠を固める時間が凄く時間がかかって。

 『HEALTH』に深い意味はないのですが、まずアルバムタイトルを“ハ行”で始めたいという謎の縛りをしていて(笑)。なんか良い部分でも、もちろんあると思うのですが、そういうテーマを結構つけてから入るというのは結構多いかもしれないです。

NIHA-C そういうの結構話すの?

ハシシ するよね?

nicecream いやいや、基本事後報告だよね。その事後報告すらないときもありますし。こういう場で話していて「あっそうだったんだ」って(笑)。

NIHA-C “ハ行”で始めたいというのは、ハシシという名前が“ハ”だからとか?

ハシシ 後付けになっちゃうけど、そういう事かも。リリースしたアルバムが『廃盤』だったり、『ボウガイデンパ』だったり。全部“ハ行”だね。「ハ」という文字が末広がりというのも。

 あと、今作は曲のタイトルに体のパーツが入っています。1stアルバム『BIOS』が全曲に生き物の名前が入っているという縛りをつけていて。2ndアルバムが『WHO』というタイトルで、全てフィーチャリング楽曲で人の名前を入れようと。3rdアルバム、どうしようとタイトルを考えたときに共通点ないかなと考えて。「ME」だったら目、楽曲タイトルの中に体のパーツが入っているのに気がついて。

NIHA-C 神の導きじゃないですか、それ。

ハシシ それで面白いなと思って。“生き物”、”人”って来たから、体のパーツでちゃんと落とし込めたなって。自分のメンタルが不健康な事が多いので、健康になるようにという意味も込めて『HEALTH』にして(笑)。

NIHA-C ハシシさん作り込みますよね。テーマもそうですけど、楽曲の音楽的な意味でも作り込みというか、完璧主義者ですよね。

ハシシ どちらかというと割とそうだね。

nicecream 一緒にいてこだわりが特に強いというのは、凄くあると思う。

NIHA-C 昔からそうなんですか?

nicecream そうだね、でも、学生時代よりもどんどん強くなっている感じはする。

ハシシ こだわるところは凄くこだわるし、こだわらない所は100%どうでもいいみたいな極端な感じかもしれないね。でも、ヒップポップというジャンルは割と極端な人が多い気がする。俺頭は悪いですけど、作品を作るときは脳を回転させます。

NIHA-C 俺は、ハシシさんと比べたらかなりざっくり作るタイプかな。勢いで作る良さ、勢いで作ったときのバイブスがそのまま音源になって詰め込まれていたほうが、格好良いなって根本的に思っているタイプなんで。

ハシシ 自分が作用しているのかは別として、音源を作っていく中でちゃんと考えをのんでくれます。フィーチャリングは相手名義に合わせるという、暗黙のルールみたいなものがあって、例えばNIHA-Cの作品に参加するときは、俺はNIHA-Cが言うことを優先する。で、電波少女名義のときはこちらに合わせてくれるんです。それを今までもやってきた中で、自分の目から見て当然そのバイブスで完成させる良い部分もあるんですけど、NIHA-Cも最近割と丁寧になってきたなって気がする。

NIHA-C それはちょっと自分でも感じます。

ハシシ 1曲にかける時間が徐々に増えてきているのを近くで見ていて感じる。ここ最近は特に思います。

NIHA-C そういう意味では両極にいる感じです。

ハシシ そうだね。NIHA-CとかJinmenusagiもそっちのタイプなんで。自分もOK出す所は出さないとなって。いつまでもこう二者択一でずっと「どっちだろう?」とやっているよりも勢いで選んじゃったときの方が、良いモノができるなというのも学んだので。影響されている部分はあると思います。

――今回も「花火feat.NIHA-C」を一緒にやられています。

ハシシ これは難産でしたね。でも難産だった割りには…(笑)。

NIHA-C あの曲は、“スルメ”という奴ですよ。

ハシシ 凄く良いバースを書いてもらって、ただ自分の中でサビって大きいんですよ…。曲の顔だし、一番印象付ける部分なんで。自分がこう描いていたものと出来上がりが唯一アルバムの中で、課題が残ったというか、でも次に繋げられるかなと思って。割と俺らの中では、「電波少女feat.NIHA-C」となるとキラーチューンが多かったんですよ。でも、今回落ち着き目という感じ。

NIHA-C そもそもしっとりというか、こういう曲を一緒に作るのってあんまりなかったですよね。今まで結構アッパーな曲が多かったんで。

――心境の変化?

ハシシ たまたま「花火」というタイトルを先に決めていて、花火でワイワイした曲は作りたくないなと思い、エモい曲にしようと決めていました。花火は体のパーツで言ったら鼻なんですけど。昔NIHA-CはMC NOSEという名義で活動していて。

NIHA-C 自分の鼻が大きくて特徴的だったので、MC NOSEという名前でやっていたんですよ。そのときは周りから鼻って呼ばれていたりしていたんで(笑)。

ハシシ 鼻=NIHA-Cだなと思って。時系列を昔から追っている人からみたらちょっと面白いぐらいの部分を作りたくて。こういうのもありつつ、次はもっと良いの作れるかなって。逆にNIHA-C名義の方で「モナリザ feat. ハシシ from 電波少女」 という曲をフィーチャリングしたんですけど、そっちが凄く良かったんで、こういう落差というかギャップがあってもいいかなって。

nicecream 「花火」は確かにスルメ曲だよね。おそらく初聴で一番良いとはならないと思うけど、僕は良い曲だなと感じて聴いていました。

――nicecreamさんは2人が作業している所は見たことは?

nicecream それが見た事ないんです。ちょこちょこ作っているときの面白エピソードみたいなものは聞いたりするのですが。ここのフレーズの歌い方で悩んでいて、その歌い方が面白かったとか。そういうエピソードです。

ハシシ そもそも、その場所にエンジニアすらいないんで。完全に2人で作ったり、Skypeで「ここをこうしたい」と言って、ファイルを共有して作るんです。

NIHA-C そうですよね。割とパーソナルな作り方しています。

――意見を言い争ったりはない?

ハシシ 言い争いまではいかないですけど、対立するときはあります。

NIHA-C 良いモノにするための建設的な対立ですよね。

ハシシ 最終的にどっちを取るかという主導権は、名義のほう。毎回申し訳ないことに俺が急遽トラックを変えるんですよ。キーを3音上げたから、もう一度録りにきてとか。

NIHA-C 別曲のパターンも全然ありますよね。途中まで作って、1回全部白紙に戻して、また一から作り直したいっていうときもあったり。陶芸家っぽいですよねそういうの。自分が納得いく作品にするためには苦労をいとわないタイプですよ。妥協しませんよね。

ハシシ それが世に出るんだったら、出さない方が良いなとは思うから。

牙が抜けて角が取れていく感じ

NIHA-C 

――NIHA-Cさんから見て2人がメジャーに行って変わったなと思う所は?

NIHA-C 「クローゼットがもういっぱいなんだよね…」と言っていたことですかね(笑)。

ハシシ いやいや違います(笑)。買うペースは昔と一緒なんですけど、普通に溜まっていって…という話をしただけなのに、こんな言い方をされるとは思っていなかった。

全員 (笑)

NIHA-C それは冗談として、基本的には変わっていないと思います。むしろ、より素になって、より電波少女らしくなったんじゃないかなと。俺も電波少女のアルバムを聴くの4枚目ぐらいですけど、色々その時々のやりたい事を今までやってきて、一周して『HEALTH』でまた戻ってきたような印象は受けました。それは精神的な意味での原点回帰で、サウンド自体は完全にレベル上がっています。

ハシシ ありがとうございます。

NIHA-C そういう感じしません?

ハシシ メジャーだから逆に尖ってやろうではなくて、人として年を重ねていくと、牙が抜けて、角が取れていく感じです。それって、凄く良いことだと思っていて、どんどん人間味が増していく感じがしています。俺はアーティストだったり、芸能人、お笑い芸人が丸くなっていく姿が好きなんです。自分たちも歳を重ねて丸くなっている部分もありつつ、残すべきところは残しつつ、ちゃんともう一回見つめ直そうと思って。そういう作り方をしたんだよね。

――確かに丸くなるというのと、守りに入るのは違いますからね。逆にNIHA-Cさんに聞いてみたい事は?

ハシシ 彼は電波少女のことを先輩と言ってくれていますけど、全然年齢だけでキャリアの部分で言ったらNIHA-C自体も長いし、表に出るときは対等でこっちもやっているつもりです。一緒にシーンを上がっていきたい気持ちもありつつ、俺らは凄くメリット、デメリットを差し引いて「こういう人と付き合っていきたいな」という人としか付き合っていません。NIHA-Cに対しても、損得なしでやっているんですけど。NIHA-Cは俺らに対して、メリットしか考えずに付き合っているんじゃないかなって(笑)。

NIHA-C だから多少いじられても全部我慢して、今押さえろ押さえろって(笑)。

ハシシ もし、これ立場逆転したときに俺、報復を受けかねないかなと(笑)。なので、それを聞いてみたい。

NIHA-C アーティスト音楽活動の土台としても人としても、2人とも好きだし尊敬している部分も沢山あるんですが、ただ、もし万が一、俺がハシシさんの年齢を追い越すような事象が起これば、俺はハシシさんをコキ使いますね(笑)。

ハシシ 時空が歪まないと無理だけどな。

NIHA-C いくら仲が良くて優しい人だったとしても、やっぱ年齢は年上なんで多少いじられても100%の力でやめろって出来ないですから。心のどこかで「くそ、俺が年上だったら強く言えるのに!」って(笑)。でも2人とも本当に良くしてくれているし。ビジネス抜きで2人とずっと仲良くしていきたいなと思っていますよ。

ハシシ でもそれはNIHA-Cにとって俺らにメリットがあるんで(笑)。

NIHA-C それはもちろんありますよ(笑)。

ハシシ まあそれは冗談なんですけど、NIHA-Cに限らず自分たちがやっている中で、それぞれ仲良い人たちもいるし。仲の良いコミュニティーが何組もあって、これだけアーティストも沢山いて。それを知るツールだったり、情報も沢山ある中で、お客さんがめちゃくちゃ選べる時代だと思うんです。
 
 どうしても一組の力で、何か革命とまではいかないけど、打開するのは難しいなって凄く思っていて。一緒に何かをやるっていう訳じゃないですけど、仲良い面子みんなで調子良くなっていければ、風穴開きやすいんじゃないかなと。沈んでいたらケツ叩いてみたいな。企画っていうよりはもっとメンタルの方でどんどんやっていきたいなと思います。

nicecream ハシシが言った事と変わらないんですけど、今まで通りというかお互い刺激し合って、上がっていきたいのと、機会があったらNIHA-C君の曲で回らせてもらいたい(ブレイクダンスを)なって。

NIHA-C そういうのも俺、夢だったりしますけどね。電波少女への恩返しで、また日本中連れまわすと。形で恩返しするのって難しいと思うんです。何か物を買って「これハシシさんの為に買ってきました、受け取ってください」というのは、多分違うと思っていて。だから、どうやって恩返ししようかなと思ったときに、一番は俺がしっかり、自分の音楽で売れる事っていうのが2人も喜んでくれるのかなと思うんで。まずは自分はそこが目標。

ハシシ 確かに物では喜ばない。

NIHA-C ちょっとは喜んでくださいよ(笑)。でも、ハシシさんがすごく言ってくれていた時期もあるんですよ。俺がかなり悩んでるときに、三日に一回ぐらいご飯に誘ってくれて、食事しながらああでもない、こうでもない話をして、やっとこう俺の決意が固まった部分はあるので。そういう意味では凄く助けられていて。だから恩返しツアーやりたいです! 俺ヒッチハイクで車捕まえるんで、それで一緒に乗って全国を周ってください。

ハシシ やだ(笑)。まあ、でもNIHA-Cという存在を、電波少女の今のリスナーの中でも未だにわかってない方もいると思うんです。これからもきっといっぱい関わってくるし、電波少女というお互いの歴史の中で重要になってくる登場人物だと思います。僕らを通して知って欲しいし、NIHA-Cのリスナーには俺らの事も知って欲しい。

 電波少女が一時期、沈んでいたときに、結構助けてもらったのがやっぱりNIHA-Cだったり、Jinmenusagiなんで。今の電波少女があるのも仲間のおかげなので、お互い盛り上がっていけたら嬉しいよね。

【取材・撮影=村上順一】

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作品情報

電波少女メジャーデビューアルバム『HEALTH』

9月27日リリース

初回限定盤(CD+DVD)BVCL-823〜824 3518円+税

CD収録曲

01. INTRO
02. ME
03. FOOTPRINTZ
04. 21世紀難民 feat. れをる (from REOL)
05. 先天性ハートブレイク
06. 花火 feat. NIHA-C
07. MONE\CLIP feat. Jinmenusagi
08. SKIT1
09. 未来は誰かの手の中
10. クビナワ feat. ぼくのりりっくのぼうよみ&ササノマリイ
11. SKIT2
12. NO NAME.
13. A BONE feat. Jinmenusagi & NIHA-C
14. OUTRO

DVD収録曲

電波少女 ワンマンライブ“EST.”at Shibuya WWW X(2017.06.18)

01. INTRO
02. FOOTPRINTZ
03. オルタネートエラー feat. トップハムハット狂
04. Mis(ter)Understand
05. Earphone feat. Jinmenusagi
06. RY feat. Jinmenusagi
07. オーバードーズ feat. NIHA-C
08. MO feat. NIHA-C
09. ME
10. 笑えるように
11. COMPLEX feat. Jinmenusagi, NIHA-C

MV&Short Movie

12. ME MV
13. FOOTPRINTZ MV
14. NO NAME. -Short Movie-『デイドリーマーA』

通常盤(CD) BVCL-825 ¥2,593+税

ライブ情報

メジャーデビューアルバム「HEALTH」リリースパーティー

10月7日 会場:高円寺HIGH
問い合わせ 高円寺HIGH 03‐5378-0382
※チケットソールドアウト

Eggs presents FM802 MINAMI WHEEL 2017
2017年10月9日(月・祝)
会場:CONPASS 18時15分〜

電波少女オフィシャルHP
http://denpagirl.com/