膝をつくニューイングランド・ペイトリオッツの選手たち  photo : Getty Images

現在アメリカで問題になっているNFLとドナルド・トランプ大統領の間で起きているバトル。ニューイングランド・ペイトリオッツのスター選手トム・ブレイディも反トランプ大統領の姿勢を明らかに。

昨年、警官による黒人の射殺など人種差別事件が相次ぎ「黒人の命も大切だ」という抗議活動が起こったことは記憶に新しい。サンフランシスコ・フォーティナイナーズに所属するコリン・キャパニック選手はこれらの人種差別事件に抗議し、国歌斉唱のときに起立せずひざまずくポーズをとっていた。その後、NFLでは彼に賛成し国歌斉唱で起立しない選手が続々と増えていた。

これに対してトランプ大統領は不快感を露わに! 9月22日(金)の演説で「我々の遺産に対する完全な侮辱だ」と語り、さらに「NFLのチームオーナーの1人が我々の国旗に敬意を表しない最低野郎に向かって『いますぐフィールドから出て行け。クビだ!』というところを見たくないか?」とまで! Twitterにも同様の意見を書き込んでいた。

マイアミ・ドルフィンズの選手たちも連帯を表明。 photo : AFLO

これに対してNFL選手が猛反発! 9月24日(日)に開催されたニューイングランド・ペイトリオッツとヒューストン・テキサンズの試合前、国歌が演奏されると多くの選手がひざまずく事態に! これまでトランプ大統領と親しいと言われてきたトム・ブレイディも他の選手と腕を組み、連帯する意思を明らかにした。またボルチモア・レイブンス、クリーブランド・ブラウンズ、マイアミ・ドルフィンズなど他のチームでも、国歌斉唱時に多くの選手がひざまずいたという。

ワシントン・レッドスキンズのオーナー、ダニエル・スナイダーは選手たちと腕を組み、連帯を表明した。 photo : AFLO

抗議の意思を示したのはNFLの選手だけにとどまらない。トランプ大統領に「選手をクビにしろ」と言われたチームオーナーたちも選手を擁護。またバスケットボール界にも動きが。NBAでは優勝チームが大統領の招待でホワイトハウスを訪れるのが恒例になっているけれど、昨シーズンの優勝チームのゴールデンステート・ウォリアーズは訪問を辞退! トランプ大統領は「ホワイトハウスに行くことは非常な名誉だと思われているのに、(ウォリアーズの)ステフィン・カリーが躊躇したから招待を取り消してやった!」と怒りを露わにしているが、NBAのスター選手レブロン・ジェームズは「君が来るまでは、ホワイトハウスに行くのは名誉だったんだよ」とツイート、大統領をからかいつつ批判している。

スポーツ界全体を巻き込んで激化するトランプ大統領への抗議。スター選手たちが今後どのような動きを見せるのか注目したい。

text : Yoko Nagasaka