3歳牡馬クラシックの最終戦、GI菊花賞(10月22日/京都・芝3000m)のトライアル戦となるGII神戸新聞杯(阪神・芝2400m)が9月24日に行なわれる。

 GI日本ダービー(5月28日/東京・芝2400m)を制したレイデオロが参戦。このあとは、古馬のGI戦線となるジャパンカップ(11月26日/東京・芝2400m)へと駒を進めるというが、馬券検討においてはその存在を無視することはできない。

 実際、過去10年の神戸新聞杯を振り返ってみても、ダービー馬が参戦した場合、その馬がきちんと勝利を飾ることが多い。2008年のディープスカイ、2011年のオルフェーヴル、2014年のワンアンドオンリーらがそうだ。また、2010年のエイシンフラッシュも、敗れたとはいえ僅差の2着。勝ったのは、ダービー2着のローズキングダムだった。

 ローズキングダムの他にも、2013年のエピファネイア、2016年のサトノダイヤモンドとダービー2着馬の優勝例も多い。つまり、ダービー上位組が順調に夏を過ごして神戸新聞杯に臨んできたら、休み明けでもその力に逆らうことはできない。

 こうした傾向から、今年もレイデオロの牙城は磐石と見ていいだろう。

 では、まったく荒れないのか?

 それは、そうとも限らない。2着、3着には7〜9番人気の伏兵馬がたびたび突っ込んできている。狙うなら、そこだろう。

 ということで、過去10年の結果を参考にして、2、3着に入ってきそうな穴馬を探してみたい。神戸新聞杯の過去の穴馬について見てみると、共通点がふたつあることがわかった。

 ひとつ目は、「夏場に500万下、1000万下の条件戦を勝った上がり馬」であること。

 一線級が相手となる重賞となれば、さすがに人気は落ちてしまうのだが、夏場に古馬相手の条件戦を勝っていれば、それが500万下でも、1000万下でも十分に通用する力があるのだ。牝馬の話ではあるが、先週のローズS(9月17日/阪神・芝1800m)でも、500万下を勝ったばかりのラビットランが春のクラシック上位組を蹴散らした。

 神戸新聞杯でも、そうした馬の好走例は過去に何度もある。2013年に7番人気で2着となったマジェスティハーツは、直前に500万下、1000万下と連勝していた。2014年に9番人気で3着入線を果たしたトーホウジャッカルも、前々走で500万下を勝利し、前走の1000万下でも2着と健闘していた。

 今回も狙い目となるのは、直近の条件戦を勝っている馬だ。

 今年のメンバーで言えば、キセキがそのパターンの最右翼となる。夏場に500万下、1000万下と、難なく連勝を果たしているのだ。

 ただ、その内容があまりにも圧巻だったため、今回は上位人気が予想される。もしもこの馬を狙うなら、思い切って「打倒レイデオロ」の筆頭格の1着候補として買うべきだろう。

 翻(ひるがえ)って、2、3着に飛び込む”ヒモ穴”候補としては、エテレインミノルが面白いのではないか。

 同馬は、前々走で3歳以上500万下(8月13日/小倉・芝2000m)を勝って、前走では3歳以上1000万下の弥彦特別(9月2日/新潟・芝1800m)で2着と好走した。トーホウジャッカルと同じパターンである。

 前走は勝ったアクート(牡4歳)の末脚が強烈すぎた。まさに相手が悪かった印象で、同世代との対戦であれば、好勝負が期待できるはず。レイデオロを負かすまではいかなくても、他の人気馬を出し抜く可能性は大いにある。

 過去の穴馬に見る共通点のふたつ目は、「春に重賞やオープン特別で好走していた馬」であること。

 2009年に7番人気で勝利を飾ったイコピコは、5月末のオープン特別・白百合S(中京・芝1800m)の勝ち馬である。ただ、続くGIIIラジオNIKKEI賞(福島・芝1800m)で4着に敗れ、その結果から人気を落としてしまった。

 2014年に8番人気で2着に入ったサウンズオブアースは、5月のGII京都新聞杯(京都・芝2200m)で2着と好走していた。しかし、続くダービーで11着に惨敗。それ以来となった神戸新聞杯では、さすがに評価が上がることはなかった。

 では、今年のメンバーで同じような馬はいるのか。近いタイプと言えるのが、ベストアプローチである。


ひと夏越しての成長が期待されるベストアプローチ

 春にはGII青葉賞(4月29日/東京・芝2400m)で2着と奮闘。ダービーへのチケットを手にしたが、同舞台では9着と馬群に沈んだ。今回はそれ以来のレースとなるため、人気は上がりそうもない。

 とはいえ、ダービーでの敗戦も、勝ったレイデオロからコンマ7秒差。着順で見るほど、惨敗という結果ではなかった。もし夏場に急成長を遂げていれば、菊花賞への主役候補に躍り出てもおかしくない。 先週のセントライト記念(9月18日/中山・芝2200m)では、ミッキースワローが春の実績馬たちを一蹴。新たなスター候補として台頭した。神戸新聞杯でも春の勢力図を塗り替えるような”惑星”が現れるのか、必見である。

■競馬 記事一覧>>