(写真)市民と握手する竹山おさみ市長候補=10日、堺市

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 堺市長選は10日告示され、24日の投票日へ向け、日本共産党も加わる「住みよい堺市をつくる会」が自主的支援する現職、竹山おさみ候補(67)と大阪維新の会公認の元府議、永藤英機候補(41)との激しい選挙戦がスタートしました。改めて鮮明になった対決構図・争点をみます。(堺市長選取材団)

「大阪都」構想

竹山氏 「一利なし」

維新 本音は隠せず

 竹山候補はこの日も各地で「大阪都」構想について「堺市民にとって百害あって一利なし」ときっぱり反対を表明。45年の悲願が実り12年前に政令市になった堺市を二つや三つの特別区に分割し、財源も子育て、まちづくりの権限も「大阪都(府)」に吸い上げることは許されないと訴えました。そして、「堺は中世から自由・自治都市」と歴史を語り、「堺はひとつ」「堺のことは堺で決める」と力説し、3期目も政令市としての権限や財源をフルに活用した施策を進めていくと訴えました。

 一方、維新の永藤候補は第一声で、「大阪都」構想にはだんまり。応援に駆け付けた維新代表の松井一郎大阪府知事は「相手陣営は“『大阪都』構想をやめよ”“堺をなくすな”。そればっかり。堺はなくなりません。『大阪都』構想について、永藤候補も『この4年間でやる話じゃない』とはっきり言っている」と争点隠しに躍起でした。

 しかし、本音は隠せません。維新政調会長の吉村洋文大阪市長は5日、大阪市内で開いた維新パーティーで「堺(市長選)、負けられない。『都』構想進めていくうえでも」「堺の選挙で勝つか負けるかは、大阪市議会の議論にも波及してくる」と堺市長選の位置付けを語っています。

 このなかで、吉村市長は「総合区とか作戦練って進めてますけど、山の頂上っていうのは『都』構想」「そりゃカムフラージュすることもありますけど、それは作戦ですから」と発言。いま議論されている総合区は「カムフラージュ」なのかと問題になりました。

 日本共産党の山中智子議員に6日の市議会で追及された吉村市長は「カムフラージュって言葉使ってませんから」といったんは否定したものの、後に発言を認めて陳謝。民放テレビでも報道され、ネットで一気に拡散されました。

「野合」批判

竹山氏 市民が共同

維新 分断狙う攻撃

 今回の市長選は、「堺はひとつ、堺をなくすな」を合言葉に竹山氏が維新候補に勝った前回選挙と同じ対決構図です。竹山候補の出発式で参加者が「堺はひとつ」コールをしたように、今回も維新候補を相手に「堺をなくすな」と党派の違いを超えて集まった市民共同のたたかいとなっています。

 大阪市・堺市つぶしに執念をみせる維新は、この市民共同の力がよほどこわいのか「まったく水と油。共産党と自民党。そういう水と油が今ひとつになって『堺を守れ』と言っている」(松井知事)と「野合」攻撃で市民の分断を図ろうとしています。

 この攻撃に「堺はひとつ 笑顔でつながる」市民の会会長の辰野邦次さん(堺市商店連合会会長)は「なぜ(大阪府、大阪市の)2人の首長が政令市・堺の市長を引きずり降ろしに来るのか」「堺市を消滅させるのか、未来につなげていくかが私たちの争点です」(8日、堺東駅前での市民集会)と一歩も引きません。

 竹山氏は「『堺はひとつ、堺の廃止・分割は許さない』というのはまさに、『大義』であり、この『大義』の下に各党、各会派集まることを安易に『相乗り』と決めつけることは、見当違いも甚だしい」(特設サイト)と反論しています。

成長か停滞か

竹山氏 「堺は元気」

維新 実績を認める

 「堺市長選の争点はただひとつ。停滞か、成長か」と維新の永藤候補は繰り返し、松井知事、吉村大阪市長は維新による大阪市政の「改革」を誇ってみせました。

 竹山候補はこの日、堺市と大阪市の「どちらが成長し、どちらが停滞しているかは、一目瞭然だ」と力説。「いま子どもが一番元気です」と無料の放課後学習などに力を入れてきたこと、百舌鳥・古市古墳群の世界文化遺産国内推薦も10年間に及ぶ市民の地道な清掃活動などがあったこと、そして、ものづくりの成長をあげました。製造品出荷額は3兆8000億円で大阪市を上回り全国6位。5年間で企業本社は28社増えました。大阪市は468社減りました。「堺はいま、まちも人も元気です。政令市として、しっかり発展していきたい」と抱負を語りました。

 「市民の会」はビラで「堺の着実な成長を都構想で停滞させるな」と成長し続ける堺市と停滞する大阪市を比較しました。

 竹山堺市政の豊かな実績は維新議員も認めるところです。

 大阪維新の会の現職羽曳野市議は市議選(10日投票)の選挙公報で「買い物困難者対策」として「堺市で好評の高齢者おでかけ応援制度(近鉄・南海バス1回乗車百円)を参考に、買い物や通院がしやすいやさしいまちにしたいと思います」と公約し当選しました。

 竹山候補は、さらに「利用回数の上限(年間240日)をなくします」と公約。「子育てしやすい」「シニアにやさしい」と評価される堺を、市民とともにさらに前進させようと訴えています。