ベネチアで会見する北野武監督。次回作楽しみです!

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 現地時間9日、第74回ベネチア国際映画祭にて映画『アウトレイジ 最終章』の公式記者会見が行われ、北野武監督は「バイオレンスばっかり撮っているのも相当疲れてきたので、今度は優しい映画を撮ろうと準備に入っています」と語り、次回作として自身が書き下ろした純愛小説「アナログ」(新潮社)を映画化することを明かした。

 本作は北野監督が裏社会にうごめく男たちの仁義なき戦いをあぶり出し、ヒットを飛ばした『アウトレイジ』シリーズの完結編。暴力団同士の抗争を過激なバイオレンスを盛り込み描いているシリーズだけに、その描写についての質問が飛ぶ。北野監督は、あまりリアルさを追求しすぎないことがコツだと答えつつ、「拳銃と肉体の暴力を除けば、現代社会の普通の企業の構造に似ている」と本作で描かれる登場人物たちの関係性にもふれる。

 タイトルにもあるようにシリーズを完結させる本作のストーリーは、実は前作と一緒に執筆していたのだという。「最初に『アウトレイジ』を一本つくったんですけど、その商業的評価がよかったので、2をつくろうとなって。2、3といくと、深作(欣二)監督の『仁義なき戦い』シリーズのように(長く)なるかもしれないと思い、3の脚本は2と一緒に書いたんです」。そうしてかなり前から決められていたエンディングに対し、「新たなるチャレンジをするぞと感じた」という感想が会場から飛び出すと、「ありがとうございます。そういうことを言っていただいたのは、初めてですが、内心その通りと思っております」と照れ笑いを浮かべつつ、「また変わったことをやります」と宣言。

 「(映画で)バイオレンスばっかり撮っているのも相当疲れてきたので、今度は優しい映画を撮ろうと準備に入っています」と語りながら、今月22日に発売される、自著の純愛小説「アナログ」を自ら映画化することを発表。「自分で映画化すれば、あまりギャップがない。よく、小説を映像化するときに作家と映画監督が違うと、お客さんが本を読んでから映画を観たら、全然違うということがあると思うんですけど、自分がやれば、自分はこう思っていたとはっきり言えるので、そういうトラブルがないように、自分で監督をしたいと思っています」と意欲を見せた。(編集部・石神恵美子)

第74回ベネチア国際映画祭は現地時間9月9日まで開催
映画『アウトレイジ 最終章』は10月7日より全国公開