ボブという名の猫 幸せのハイタッチ』のポスター解禁時、おそらくほかの誰よりも動揺したのは私であろう。「完全にかぶってる!」これが本作に対する私の第一印象。

肩乗りネコとの日常を綴ったブログを運営しながら細々と生計を立てている身として、このポスターについては黙っていられない。いったいどんな映画なんだ? と興味本位で調べた結果、私の頬が涙で濡れることになろうとは思ってもみなかった。

涙の理由1:実話

ロンドンでドラッグの更生プログラムを受けながら路上演奏をして生計を立てていたジェームズ(ルーク・トレッダウェイ)が負傷した猫を助けたことをキッカケに更生し、その事実を綴った書籍がベストセラーになったという奇跡。

まず何がスゴいって、当時収入がほとんどない中で1ヶ月分の収入以上の医療費を払ってボブを助けるその姿勢。自分がジェームズの立場だったら果たしてできるだろうか。少なくとも、簡単にできることではありません。ボブは命を助けられてから片時もジェームズから離れないそうです。もうこの時点て私の涙腺は大崩壊。

涙の理由2:ボブのジェームズ愛

上記で述べた通り実話に基づいた映画となっています。しかしながら映画は映画。ジェームズの仕事場について行ったり、演奏中のギターの上に乗るのは脚色されているのかと思いきや…なんとそこも実話! もちろん肩に乗る描写もたっぷり出てきます。

涙の理由3:ボブがボブ役で出演

この映画の最大の見どころは、ボブ本人(猫)が本人役で出演しているところ! ロンドンの町並みもボブも本物。そんな映画ほかにありますか? これだけでも十分に見る価値はあるかと。そしてさらにスゴいのが、8月2日に行われたジャパンプレミアにボブも登壇しています。私も現場で生ボブを見たのですが、大勢の人に囲まれてもまったく物怖じせず堂々とハイタッチする姿には会場からため息がこぼれました。

映画の撮影中は、何かあったときのためにボブの大好物のクリームチーズをスタッフ全員がポケットに所持していたそう。ご機嫌を取ったり万が一逃げ出してしまったときのためと思われますが、アットホームな撮影現場だったであろうことが想像できてほっこり。

ボブは現在10歳を超えているシニア猫にも関わらず、筋肉ムキムキでアニキ感に溢れていました。会場の誰よりも率先して歩く姿を見て「(足が悪い)ジェームズさんを守っているのかな」なんて思ったり。猫というと気まぐれでクールなイメージがあるかと思いますが、案外義理堅いのかもしれないですね。

本作はキラキラのサクセスストーリーというより、どちらかというとドラッグや貧困など闇深い描写がたくさん出てきます。だからこそ見ている人はそれぞれ自分の抱えている闇と重ね、より感情移入してしまうのかもしれません。しかしながら最後はしっかり勇気をもらえる粋な演出となっておりますのでデートで見ても大丈夫ですよ!