第22回釜山国際映画祭での上映も決まった

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 黒沢清監督の新作「散歩する侵略者」が9月9日、全国181館で封切られ、黒沢監督をはじめ、主演の長澤まさみ、共演の松田龍平、長谷川博己、高杉真宙、恒松祐里が東京・新宿ピカデリーでの舞台挨拶に立った。

 劇作家・前川知大率いる劇団「イキウメ」の人気舞台を映画化。行方不明だった夫(松田)が、地球侵略をもくろむ宇宙人に乗っ取られて帰ってくるという衝撃的な事態に直面した主人公・鳴海(長澤)を中心に、日常が異変に蝕まれていくさまを描き出す。

 黒沢監督と主演・長澤は本作が初タッグ。長澤の印象を問われた黒沢監督は、「『こんな風にお願いします』と言うと、普通は『はい』とか『嫌だ』という反応が返ってくるのですが、長澤さんは、一回『あっ、はい』と言い、虚無的な顔をされる。これが嬉しいやら困ったやら(笑)」と撮影を振り返る。長澤は、「『あ』と『はい』の間に考えています。大抵そんな感じです」照れくさそうに明かした。

 “変わった特徴”は松田にもあり、黒沢監督は「松田さんにお会いした時に「宇宙人役なので、『(役の特徴は)よくわかりません』と正直に言いました。『宇宙人に聞いてみないとわからない』『大丈夫ですよね?』と言ったら、ふっと笑い『大丈夫です』と言ってくれた。見事に演じてくれました。だいたい松田さんは、ふっと笑います(笑)」と告白した。

 一方、黒沢監督の大ファンだという長谷川は、「ファンすぎて過去の作品のことばかりを撮影現場で聞きまくった」と述懐。「うっとうしかったと思うのですが、大丈夫でした?」と聞かれた黒沢監督が、「大丈夫ですけど、(現場で)雑談するのは珍しかった。他にも考えることがいっぱいあるのに」とぶっちゃけると、長谷川は「すみませんでした」と平謝りだった。

 そろって侵略者を演じた松田と高杉は、「侵略者同士としてシンパシーはあったのか」という質問が上がると大きく頷き、「ありましたね。一緒のシーンがあまりなかったから、でも同じ宇宙人だから『どういう感じにやっているのかなあ』と気になっていました。初めてお芝居を通して会うシーンで『あっ!』という」(松田)、「やっと出会えた感がありました」(高杉)と語り合った。

 またこの日は、本作が第22回釜山国際映画祭「アジア映画の窓」部門 に正式招待されることが発表された。黒沢監督は、「韓国ですから、エンタテインメント映画に関して、素晴らしいものがたくさんあるので、韓国の方にどのように見られるのか、今から楽しみです」と話した。