Word、Excelの報告書などが書き換えられたら困る!「編集禁止」して書類を改ざんから守る方法

写真拡大 (全10枚)

仕事などでは、見積書や報告書など、他人が勝手に書き換えると困るファイルがある。
特に第三者に渡すときには、「編集禁止」にしておいてから渡すと安心できる。

WordとExcelであれば、標準機能だけで簡単に書類を「編集禁止」することができる。

非常の有効な機能なので、具体的な手順を紹介しよう。

●Wordファイル、Excelファイルは簡単に編集禁止にできる
ビジネスで利用する文書には、勝手に変更されると困るものが多い。
財務諸表はもちろん、見積書や請求書の数字、企画書や報告書などの内容が書き換えられたら大変なことになる。

一方、こうした文書は、第三者に見せることも多い。
内容の確認や了承をとるために、こうしたファイルを上司や同僚、あるいは社外の第三者などにメールで送ることも多くある。
契約などで信頼関係を確立しているとはいえ、ミスなどで書類か書き換えられたりする危険もあるので、編集可能な書類だと100%安心はできない。

WordとExcelには、こうした場合に備えて、ファイルを「編集禁止」にする機能が用意されている。この機能を利用すると、表示はできても変更はできないファイルを簡単に作ることができる。

勝手に変更されると困るファイルを誰かに渡すときは、ぜひ利用したい。

ここでは、Word 2016とExcel 2016での設定方法を説明しよう。

●Wordのファイルを編集禁止にする
Wordの場合は「編集の制限」を有効にすることで、文書が勝手に変更されるのを防ぐことができる。


文書を読み込んだら[校閲]タブの[編集の制限]ボタンをクリックする。



ウィンドウ右側に[編集の制限]の設定項目が表示されたら、[ユーザーに許可する編集の種類を指定する]をチェックして、その下で「変更不可(読み取り専用)」を選択する。そして、[はい、保護を開始します]ボタンをクリックする。



同じパスワードを2カ所に入力して[OK]をクリックする。


このあとファイルを上書き保存すれば、設定は完了だ。このファイルを相手に送れば、相手は文書を表示することはできるが、文字の入力や削除、書式設定などはいっさいできない。

なお、再び編集可能にするには、[校閲]タブの[編集の制限]ボタンをクリックし、[保護の中止]ボタンをクリックする。表示されたウィンドウで設定したパスワードを入力すれば、保護が解除されて再び編集できるようになる。


[校閲]タブの[編集の制限]ボタンをクリックしてウィンドウ右側に設定項目を表示したら、いちばん下にある[保護の中止]ボタンをクリックし、パスワードを入力して[OK]ボタンをクリックする。


●Excelのシートを編集禁止にする
Excelの場合はシートを保護する。
シートを保護すると、そのシートに対する変更は、一切できなくなる。


[校閲]タブの[シートの保護]ボタンをクリックする。



[シートの保護]ダイアログボックスが表示されたら、[シートとロックされたセルの内容を保護する]をチェックし、その下の全項目のチェックを外す。そして、[シートの保護を解除するためのパスワード]にパスワードを入力して[OK]ボタンをクリックする。



パスワード確認のメッセージが表示されたら、もう一度同じパスワードを入力して[OK]ボタンをクリックする。


このあとファイルを上書き保存すれば、設定は完了だ。このファイルを相手に送れば、シートへのデータ入力・削除、書式設定などの操作は一切できなくなり、変更を加えようとすると、「シートが保護されている」というメッセージが表示される。

なお、再び編集可能にするには、[校閲]タブの[シート保護の解除]ボタンをクリックして、パスワードを入力すればいい。


編集禁止にしたシートに変更を加えようとすると、「シートが保護されている」というメッセージが表示されて変更できない。



再び編集可能にするには、[校閲]タブの[シート保護の解除]ボタンをクリックして、パスワードを入力し、[OK]ボタンをクリックする。



井上健語(フリーランスライター)