ブルゾンちえみが当日発表のマラソン完走で急上昇した意外な評価(写真はイメージです)

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 8月26日・27日に放送された『24時間テレビ40 告白 〜勇気を出して伝えよう〜』(日本テレビ系)で、放送以前から話題になっていたマラソンランナーを、お笑いタレントのブルゾンちえみ(27)がつとめた。当日発表という異例のかたちでのランナーに抜擢されたが、ブルゾンちえみは90キロを無事に完走し、期待に応える走りを見せた。ブルゾンちえみは、26日の午後7時過ぎにスタッフに声を掛けられ、移動中の社内でランナーに決まったことを明かされたのだという。

 今回のマラソンランナーには、「走る理由がある人」とのみ発表されており、さまざまな候補者が芸能ニュースやネット上で予想されていた。ブルゾンの「走る理由」とは、今年のブレイクまで「この世界に向いていない」と挫折しかけていたことを背景に、「何かを諦めようとしている人たちに、あと少し頑張って夢を信じてほしい」などの思いがあったようだ。

 マラソン最中の早朝の時間帯には、左ひざに痛みを感じ苦悶の表情などを見せたり歩く姿もあったが、無事にゴールである日本武道館へたどり着くことができた。

「有力候補者の中にはジャニーズのタレント勢や、他の芸人も浮上していました。今回のブルゾンの選出理由には、元々陸上部出身で走ることに関しては得意であることや、マラソン後のスケジュールがそこまで詰まっていなかったこともあったからだとか」(芸能関係者)

 仕事で出かけていたニューヨークでも練習に取り組んでいたと言われており、自身のモチベーションもかなり高かったようだ。しかしその一方で、今回のマラソンランナー抜擢までの経緯については批判の声もあがっているという。

■マラソン完走でブルゾンちえみのタレント生命も伸びた?

「無理矢理『走る理由のある人』というこじつけで焦らしてしまうことや、当日になっても発表をかなり焦らしていた演出には、視聴者の苛立ちを大きくさせていたようです。また、関係者のほとんどが本当に誰が走るのかの情報を知らされていなかったため、番組に出演するタレント側も、その前後のスケジュールの調整や合間を縫って練習をしていたり、苦労させられていたようです」(芸能記者)

 こうした異例の当日発表は、これまでの流れを変える“奇策”だったとはいえ、“失策”だった面もあったということだ。ただ、実際にランナーとして走ったブルゾンに対しては高評価の声が上がっている。

「ブルゾンは、濃いめのメイクが印象的なキャラクターですが、マラソンの最中にはメイクが落ちていなかったことがネット上で大きな話題を呼んでいた。ブルゾンといえば、今年春に初挑戦したドラマ『人は見た目が100パーセント』(フジテレビ系)が主演の桐谷美玲(27)を食う勢いで存在感を見せていたものの、その後は露出も激減して尻すぼみ状態。キャリアウーマン芸が世間から完全に飽きられていたところだったので、今回のマラソンでタレント生命を引き伸ばせたのでは」(前出・記者)

 様々なドラマが起こった今回の『24時間テレビ』。愛は地球を救うかもしれないが、いちばん救われたのはブルゾンちえみだったのかもしれない。

文・安藤美琴(あんどう・みこと)※1974年東京都出身。大学在学中にフリーライターとして活動を始め、『東京ガールズジャーナル』(セブン&アイ出版)、『パチンコ攻略の帝王』などに寄稿。現在は女性向け読み物系の記者・編集者として活躍中。