スマホでYourTuberなみの動画は可能!動画の撮影から編集の基本

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スマートフォンのカメラ機能は静止画だけではなく、動画機能も進化している。
手ブレを防ぐための機能や、高精細映像が撮影できる4K(3840×2160ドット)解像度対応など、本格的な動画機能を活用しないのは、実にもったいない。

今回はYouTubeなど動画サイトに投稿するための本格的な動画編集のコツについてザックリと紹介したいと思う。
なお、動画編集に関してはWindowsおよびMacを使用することを前提とし、パソコンを使用することで、プロと同じ本格的な編集が可能であると言うことを認識して貰えれば幸いだ。


■スマートフォンの動画撮影機能は素材撮影として十分
多くのスマートフォンに搭載される動画の解像度はFHD(1920×1080ドット)で、これはいわゆるごく普通のTVと同等の映像を楽しむことができる。
エントリー機や格安スマホの中には設定できる最高解像度がHD(1280×720ドット)のモデルもあるが、YouTubeやSNS投稿用なら十分な解像度だ。

今回はできるだけ綺麗な”素材”を撮影したいので、FHD以上、特に4K動画撮影機能をもつスマートフォンを中心に取り上げたいと思う。

対応するTVや再生装置が少ないのに「なぜ、4Kなのか?」なのか?

これは
・素材としてできるだけ綺麗な映像データを用意したい
・最終出力をFHDにすることでさらに映像を綺麗に見せられる
という2つの理由があるからだ。

さらに編集時にトリミングすることで解像度(画質)を落とさずにズーム処理が可能である点からも有利なのだ。また、多少トリミングが必要となるデジタル手ぶれ補正を後から掛けることもできる

解像度が高い映像データを記録しておけば、編集時の自由度が大きくなるメリットがあるのだ。


高解像度のデータを用意するデメリットは、データが大きくなりスマートフォンのストレージを圧迫してしまうこと。
解像度が高いことから編集・出力の作業である程度のパソコンパワーが必要になるという点だ。

なお、4K動画撮影可能なスマートフォンの中には
・無制限に撮影可能な機種
・5分〜10分まで撮影可能な機種
など、あらかじめ撮影時間に制限を持つ機種がある。自撮りトークなどをする場合は長時間撮影できるスマートフォンを選びたいところ。

動画編集に使用するソフトは、プロ用カメラや編集機材などを取り扱うBlackmagic Designの「DaVinci Resolve」を使用する。
価格はフル機能をもつ33,980円(税別)の「DaVinci Resolve Studio」と制限があるものの本格的な4K動画編集が可能な無償の「DaVinci Resolve」がある。
個人ユーザーなら十分すぎる性能をもつ無償版でもよいだろう。
もし、複数のGPUを使用した出力や本格的なプラグインなど利用したいなら有償版がオススメだ。

現在、バージョン12とオーディオ機能などを強化したバージョン14のパブリックβ版がリリースされている。
今回はβ版ながら安定した動作をしているバージョン14を使用してどんなことができるのかを紹介したいと思う。


■スマートフォンを使った綺麗な素材撮り
スマートフォンで動画を撮影する際に気を付けたいのが手ブレとカメラワークだ。
たとえば、
自撮りをメインにしたトークならスマートフォンを固定して安定した映像を撮影した方が良い。1分程度の動画であれば手持ち撮影でも臨場感があって良いのだが、それ以上になると安定しない映像を観るのは疲れてしまう。

そこで、安い物でも良いので三脚を使ってスマートフォンを固定して撮影することをオススメしたい。また、商品紹介などの動画を撮影する場合は手元の商品などを撮影するカメラを別に用意しておくと良いだろう。このカメラは特に4K撮影の必要がないので、使わなくなった古いスマートフォンでも構わない。
動画編集時にメインの映像にワイプ(小窓)で差し込むなど工夫をすれば良いだろう。

屋外で撮影する場合、
歩きながらの映像は臨場感を出すことができる。
だが、長時間揺れる映像を観ていると流石に気持ち悪くなってしまうので、歩きながらの動画は移動を示唆するような繋ぎのカットとして使うようにしたい。

観光地や名所を紹介する場合はカメラをあまり動かさず、視聴者にどんな物が見えるのかをじっくりと紹介した方が良いだろう。


手持ち撮影時にオススメしたいアクセサリーが”スタビライザー”と呼ばれる動画撮影用のブレを緩和する機材だ。

スマートフォン向けとしてはDJIの「OSMO Mobile」が定番となりつつある。
価格は3万円台後半と高価な機材だが、歩きながらの撮影でもスマートフォンと画面の揺れを少なくすることができ、慣れてくればドローンで撮影したような滑らかな映像撮影も可能だ。
最近ではさらに価格の安い機材も出ているので予算に合わせて選択してみるのも良いだろう。

もうひとつ、動画のクオリティを上げるアイテムが「外部マイク」だ。
意外と思われるかも知れないが、スマートフォン向けの小型マイクは本体内蔵のマイクより高音質で記録することができるのだ。
特に自撮りやトークを中心の動画であれば、「外部マイク」は、是非、揃えておきたいところ。

■映画のような映像作品づくりは楽しい
撮りためた素材を一つにするのが編集作業だ。
ここでは間延びした動画を上手くカットし、視聴者が快適に観られるようテンポ良くすることを軸として、視聴者に意図を伝える演出として映像に注釈やトーク内容のテロップを挿入するなどを行う。

まずは、スマートフォンで撮影した映像をUSBケーブルやクラウド経由でパソコンに取り込み、DaVinci Resolveの画面下部に並ぶタブから「メディア」タブを選択してファイルをドラッグ&ドロップして登録しておく。
なお、DaVinci Resolveは一部の機種で採用されている「H.265形式」のデータは上手く読み込むことができないため、あらかじめ変換ソフトなどで「H.264形式」など汎用性のあるデータに変換しておく必要がある。

続いて、メディアに登録した素材を「エディット」タブで動画の構成にあわせた順番にタイムラインに並べていく。
商品紹介などで別撮りしたものがある場合は最初に作成したタイムラインの別トラックに映像をドラッグ&ドロップするだけだ。


DaVinci Resolveの編集方法や操作方法については省略するが、タイムラインを再生しながら間延びしてしまっている部分をカッターツールで切って、伝えたい用件や見せたい映像が中心になるよう心がけよう。

別撮りした映像を差し込む場合は、メインのタイムラインとタイミングと終わりの長さを合わせ、画面右上の「インスペクタ」タブから映像の画面上の位置やサイズ設定する。

インスペクタでは、このようにサイズや位置、透明度の設定ができるほかに、時間に伴って変形させることも可能だ。


例えば、
文字が画面外飛んでくるような演出や、点滅、徐々に薄くなってフェードアウトするといった演出をすることもできる。

しかし、あまりやり過ぎると、見る側にとって、うるさい映像になってしまう。
間延びせずにテンポが良い映像、初めて観る人でもなにが写っているのかが明確にわかる映像の切り替えとタイミングを心がけよう。
ソフトの使い方に慣れてくれば、自分なりの演出を加える余裕も出てくるはずだ。

全体の流れが完成したら次は、映像の善し悪しを決める「カラー」タブを選び設定を行う。
例えば、
自撮り映像であれば、暗い映像より明るくクッキリとした映像の方が、見る人に良い印象を与えられる。また、トーク内容によっては明るすぎない落ち着いた映像のトーンにした方が良い場合もある。また、全体的に黄色く写ってしまった場合など、ホワイトバランスを調整することもできる。

ここでは、一番明るい部分や暗い部分、中間調、色の濃さなどを調整して映像のイメージ作りを行う。

様々なパラメーターがあるがそれらをいじっても元の素材ファイル自体に影響はないので、明るくてクリアなイメージや、落ち着いた色合いの大人の雰囲気がでる色合いなどが見つかるまでチャレンジして欲しい。

DaVinci Resolveでは、撮影した映像を簡単に映画のような色合いにすることも可能だ。
DaVinci Resolveには本格的な「LUT(ルックアップテーブル)」が用意されており、毎回カラー設定をせずに一括でカラー変更をすることができる。また、好みの色調整ができたらそれを自分用のLUTとして登録しておくこともでき、次回から作業の簡略化を図ることができる。

ただし、プリセットされているLUTは固有のカメラ向けであるため、スマートフォンで撮影した映像に対してLUTを当てると全体的に暗くなったり、色が濃すぎたりと、あまり良い結果にならない。


そこでDaVinci Resolveの「ノード」機能を使って、LUTを当てる前段階でスマートフォンの色調整を行うことで綺麗な映像にすることができる。

映像素材が複数ある場合は、完了した調整(グレード)設定を他の映像素材にコピーし、同じ色合いに変換することが可能だ。


カット編集、色調整が終わり、特に問題がなければ「デリバー」タブでYouTube設定を選び一本の動画として出力を行い、YouTubeにアップすれば完了だ。


もし音声にエアコンの動作音や振動などの低音が入ってしまいそれが気になる場合は「フェアライト」タブのイコライザーで不要な周波数成分をカットすることができる。
映像だけではなく音声に対しても本格的な調整ができることが、新しいDaVinci Resolveの素晴らしい点である。

今回、ザックリとした説明だったが、スマートフォンの動画撮影機能をつかって、YouTube動画を作成する方法について紹介した。

そこで気に掛けて欲しいのは撮影方法そして、どんな意図で動画を編集し、どうやって綺麗な映像にまで仕上げるかだ。

動画編集に関しては、スマートフォンのアプリや、ほかのパソコン用ソフトでも基本的に同じような工程、作業で行える。

あとは視聴者が飽きずに観られるテンポや間を意識してカット編集を行い、映像を綺麗に仕上げることを意識すればOKだ。

DaVinci Resolve
執筆 mi2_303