平日は寝不足続きで金曜日にはヘトヘト、週末に寝だめすることで帳尻を合わせているというあなたにとって、どきっとするような研究結果が発表されたのはつい最近のこと。寝だめすると心臓病のリスクが高まる可能性があるなんて、明日からどうしたらいいの…と思ったあなたに、朗報となるかもしれない新たな研究結果を、コスモポリタン アメリカ版から紹介します。

学会誌『スリープ』に発表されたのは、週末の寝だめがボディマス指数(BMI)の減少につながるかもしれない!?という研究結果。

(※BMIとは、疾病管理予防センターの定義によれば、人の身長と体重の関係から体格を評価し、2型糖尿病、高血圧、心臓病といった肥満が関わる健康リスクの度合いを明らかにするため、医療専門家が用いる指数)

この研究は、韓国を拠点とする学者たちが2,156人の成人を対象として、睡眠習慣とボディマス指数(BMI)の比較を行ったというもの。

それにより、平日の睡眠が不足していて週末に寝だめした人のBMIの平均値(22.8)の方が、同様に平日睡眠不足でありながら週末に寝だめで補わなかった人の平均値(23.1)よりも若干低い数値となることが判明したそう。週末に余分に眠る時間が1時間増えるのに対してBMI値が0.12低下するという結果から見ても、この差は統計的に有意なものと言えるとのこと。

週末に寝だめして睡眠不足を補う人は、結果的に、睡眠時間の合計が長くなる――このことが、今回の結果と関連しているかもしれないそうで、研究者たちによると、寝だめしない人は睡眠不足となって、ホルモンのバランスと代謝が乱れ、そのことが、肥満をはじめさまざまな影響をもたらす体内環境へとつながるおそれがあるとのこと。さらに、睡眠の専門家は、十分な休息でリフレッシュすることが、よく運動し、健康によい食品を選ぶという健康的な習慣にも繋がると指摘していて、よく眠るほど体によいという考えを支持しているのだとか。

研究に参加したソウル大学校病院のユン博士は、「仕事やつきあいで平日充分に睡眠がとれなかった場合は、週末にできるだけ眠るようにしてください。(寝不足による)肥満のリスクを減らせるかもしれませんよ」と解説。「ただし、週末の寝だめが慢性的な睡眠不足解消の解決策だとは思わないように」との警告も。

アメリカ睡眠学会によると、社会生活に合わせる(あるいは遅くまでネットドラマを視聴する)ために睡眠不足が続くと、人体に本来備わっているサーカディアンリズム(概日リズムとも言われる24時間周期の生体リズム)を崩してしまうおそれがあり、それが体調や気分の悪化、疲労感の増大につながるとのこと。同学会では、やはり毎日同じ時間に就寝して起床するのが望ましいとしていて、推奨する一晩あたりの睡眠時間は"7時間"。

以上のことをまとめると…、平日に十分な睡眠がとれない場合、週末に寝だめして睡眠を補うことは"次善策"として勧められることのよう。少なくともBMI値を抑制するのに有効と思われる研究結果が出ているのは事実。けれども、この研究結果は睡眠時間とBMIの関連性を証明するだけのものであって、BMI減少の原因を特定するものではないことから、さらなる研究が必要となりそう。

もっと眠りたい週末の朝に、この記事を思い出したら、迷わずスヌーズ・ボタンが押せるかも!? でも、睡眠学会が奨励している、規則的な「7時間睡眠」がベストだということも忘れずに、平日の睡眠時間確保にも取り組んでいきたいものですね。

※この翻訳は、抄訳です。

Translation: 西山佑 (Office Miyazaki Inc.)

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