小児病院に寄付をした7歳少年とその家族(画像は『Katie Chipman Smithey 2017年8月8日付Facebook「With Austin Smithey at Riley Hospital for Children.」』のスクリーンショット)

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誰かに助けてもらったら恩返しをするということを、7歳の少年は日々の成長の中で自然に学んでいたようだ。このほど米インディアナ州に暮らす一家の長男が、弟を助けてもらったお礼にと740ドル(約8万円)の募金を集め、病院に寄付をした。『Inside Edition』『CBS 4』『13 WTHR Indianapolis』が伝えた。

インディアナ州インディアナポリスに住む3児の母ケイティー・スミシーさんは6月のある日、長男カーソン君(7歳)がマシュマロクリームの入っていた空の容器を持ってリビングに駆け込み「ママ、はさみはどこ? この蓋に穴を開けたいんだ」と言ってきたので、「何をするの?」と尋ねたところ思いがけない答えが返ってきたという。

「弟を助けてくれたライリー病院のために、容器の蓋に穴を開けて募金を集めたいんだ。」

口蓋裂で生まれてきたカーソン君の弟キャッシュ君は昨年6月、生後9か月の時にインディアナ大学のライリー小児病院で手術をした。ケイティーさんによると、その時の医療チームのキャッシュ君へのケアはとても素晴らしかったそうだ。その様子を見ていたカーソン君もまた、自分の弟を助けてくれた病院に感謝したのだろう、このたび夏休みの間に300ドル(約33,000円)の目標金額を設定して、病院への寄付を募ろうと決めたのだ。

息子の思いに嬉しくなったケイティーさんは、自身のFacebookで頻繁に募金の状況を更新した。そしてカーソン君は、目標金額の2倍以上となる740ドル(約8万円)を集めることに成功した。

ケイティーさんは早速、ライリー病院の寄付コーディネーターに連絡した。すると病院側は「頑張って募金を集めてくれた息子さんのために、何か特別なことをさせてほしい」とカーソン君に病院内のツアーをすることと、とても大きな小切手にサインしてもらうことをオファーした。

8月7日の午後、スミシーさん一家はライリー病院へ出向き、カーソン君は大きな小切手に自分の名前をサインした。ケイティーさんは「息子が自主的にこの募金のアイデアを思いついたことに感心しています。誰かに助けてもらったら恩返しをする―その大切さを知っている大きな心の持ち主である息子を、私はとても誇りに思っています」と話した。

病院のスポークスマンは「カーソン君の寛大な寄付にとても感謝しています。当病院の患者である子供たちやきょうだいらが、誰かを救おうとしてくれる心を持ってくれていることに嬉しく思います。カーソン君の行為は、病院の子供たちや家族に大きな影響を与えました」と述べている。なおカーソン君が集めた募金は、セラピーや様々なアクティビティを通して患者と家族のストレスや不安を緩和するライリー病院のサポートサービス「Child Life Program」へ寄付されるという。

画像は『Katie Chipman Smithey 2017年8月8日付Facebook「With Austin Smithey at Riley Hospital for Children.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)