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加藤遥(26歳・仮名 事務員)

 1年ほど恋人と同棲していた時のことです。最初のうちは仲良く時間を過ごしていたのですが、半年ほど経過した頃から些細な話題で言い争うようになりました。

 例えば、テレビなどを見ていて、どの出演者が好みかとか、お寿司のネタでどの食材が好きかみたいなことで喧嘩になるんです。そして私が少しでも反論すると、手が届く場所にあるリモコンや本などを思いっきり壁に叩きつけるのです。そんな癇癪持ちを知ってからは相手の感情を刺激しないよう気を使うようになったのですが、やがてそれが大きなストレスになっていきました。でもそんな生活が続くと、どうしても部屋で一緒にいるのが辛くなり、コンビニに行くと言って、深夜に目的もなく公園で1人過ごすこともありました。

 また友人と遊びに行った時も、帰ってくるのが遅くなったことで、彼は激怒。いつものように周りの物に当たり散らすのを見て、うんざりした私は、そのまま家を飛び出して友人の家に転がり込みました。その間、電話やメールが鬼のように来ていましたが、全て無視していました。でも友人にも迷惑はかけられないので結局、2〜3日で彼の元に戻ったんです。

 彼が仕事の時間に部屋に戻ったのですが、そこで一番最初に目に入ったのは、手足をハサミで切断されたぬいぐるみでした。私はあるキャラクターの大ファンで、そのぬいぐるみをいくつか所有していたんです。その中には彼と仲の良かった頃に、ゲームセンターで取ってもらったものもありました。それらが、バラバラにされて床に散乱していたのです。

 それで怖くなった私は別れを決意。でも別れ話を1人でするのが怖かったため、友人立会いのもと話を進め、離れることができました。気性の激しい彼でしたが私自身には一度も手をあげたことはありません。でも物に当たっていた衝動が、いつか私に向くかもしれないと思うと一緒にはいられなかったです。

(取材/構成・篠田エレナ)

写真・macskapocs