マーリンズ・イチロー【写真:Getty Images】

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「歴史や伝統を含んだイベントであるべき」と主張

 11日(日本時間12日)に開催が迫る第88回MLBオールスター。マイアミが舞台となる“夏の祭典”には、ファン投票と選手間投票などで選出されたメジャーを代表するスター選手たちが集結する。そんな中、地元紙「マイアミ・ヘラルド」のコラムニスト、グレッグ・コート氏が「球宴があるべき姿に戻るなら、今回はイチローが含まれるべきだった」と主張している。

 リーグ対抗戦として行われる球宴は、より真剣な戦いの場とするため、2003年から勝利したリーグがワールドシリーズで本拠地開催権が持てるという“特典”をつけた。だが、コート氏はこの制度を一刀両断。リーグ優勝した2チームのレギュラーシーズンの成績を比較し、良かった方が本拠地開催権を得るべきだと主張している。

 さらに「オールスターゲームは、もう一度あるべき姿に戻るべき。饗宴。ショーケース。そしてフットボールやバスケットボールの人気に押されているが、なぜ野球が“国民的娯楽”として定着したのか思い出させるセレモニーであるべき」だとし、「成績やファン投票の“奴隷”になるべきではない。歴史や伝統を含んだイベントであるべきだ」と提言をした。

 今回マイアミで開催されるオールスターが提言どおりに「歴史や伝統を含んだイベント」だったら…。コート氏は「イチロー! イチローをオールスターゲームに参加させるんだ。実現させるんだ、ロブ・マンフレッドMLBコミッショナーよ」と声を大にしている。

「最後となるかもしれない今回、彼に参加する資格はある。ベースボールだって彼が参加する姿を見る資格はある。ファンだって、本拠球場で試合終盤にイチローが代打としてコールされ、打席でおなじみのポーズを取り、もし野球の神様が微笑めば、ライトへヒットを打つという、鳥肌が立つような経験をする資格はある」

 残念ながら、オールスターには選出されなかった背番号51だが、これほどまでに出場を切望する意見があることは喜ばしいことだろう。(Full-Count編集部)