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上野あゆみ(24歳・仮名 事務職)

 私は4年前に上京して以降、都内の1ルームアパートにずっと住んでいます。引っ越しの時、親からは防犯のために、オートロックマンションか、2階に住むように言われたのですが、家賃が安かったため、1階を選びました。でも洗濯物は室内干しか、コインランドリーの乾燥機を使いますし、戸締りもしっかりとしているので大きなトラブルに巻き込まれたことはありません。

 そんなある日の夜、部屋でテレビを見ながらくつろいでいると、ドアの方からミシっと圧力がかかったような音が聞こえました。しかし以降は、特に何も反応がなかったので、風の音かと思い無視。その後、見ていたテレビ番組が終わったので、何気なくカーテンの隙間から窓の外を見ると、黒い人影が通り過ぎるのがハッキリ見えました。恐怖でしばらく呆然とした後、意を決してカーテンを全開にしましたが、その頃にはもう誰もいません。

 また別の時、その日は祝日だったため、出かけるために昼から外へ出ると、玄関の前にタバコの吸い殻を発見。私の部屋は角部屋なのですが、玄関から窓側の方に向かう通路の間に、4本ほどのタバコが落ちていたのです。いつも自宅には仕事終わりの夜に帰ってくることが多く、照明も暗いため今まで気付きませんでしたが、以降、吸い殻を何度処分しても、またしばらくすると捨ててあるのです。

 そこで頭の中に、何者かが玄関の前でいつも待ち伏せしているのではないかという疑惑が浮かびました。それでタバコに記載されてある銘柄をネットで検索してみると、出てきたのは見覚えのあるパッケージでした。それは1年前まで付き合っていた彼氏がよく吸っていたタバコと、同じブランドだったのです。彼とは別れる時、かなり揉めて、しばらくは何度も復縁を求める泣き言のようなLINEが届いていました。この事を元恋人と共通の友人に話すと、私が疑っていることが相手に伝わったのか、以来、タバコの吸い殻はまったくなくなりましたね。

 確証はありませんが、彼は私が帰ってくるまで、いつもタバコを吸い時間を潰していたのかもしれません。また部屋で感じたミシッという音は、私が部屋でどのように過ごしているのか、耳をドアに当てて、体重がかかった時に生じた音の可能性もあります。そして1階なので簡単に窓の方に回り込むことができ、カーテンの隙間から日々の生活を覗かれていたとしたら……。それを考えただけで怖くなりました。

 今では、適当にしか閉めていなかったカーテンをしっかりと洗濯バサミなどで固定し、一切の隙間ができないようにしています。防犯カメラはさすがに買うお金がないので、人影に反応する照明などを購入しようと考えています。

(取材/構成・篠田エレナ)写真・Maxwell GS