ニューヨークで開かれている核兵器禁止条約の国連会議は7日の条約採択へ向け議論が続いています。原水爆禁止2017年世界大会は8月、歴史的な情勢の下で開催されます。国際会議(広島)3〜5日、広島大会5〜6日、長崎大会7〜9日の日程です。今後の展望と運動の方向を示す重要な大会として注目が集まっています。

核兵器禁止へ新たな情勢

 現在審議中の核兵器禁止条約案は、人類史上初めて核兵器を違法化し、「悪の烙印(らくいん)」を押す画期的なものです。条約としては異例なことに、被爆者や市民社会の役割を高く評価しています。被爆者など核兵器の被害者への支援も明記しました。被爆者や反核平和運動、国連会議に参加した日本共産党代表団も含む市民社会と非核保有国の共同の成果です。それだけに、国連や諸国政府との交流と共同の場となってきた世界大会の意義は、いっそう大きくなっています。

 禁止条約が採択されれば、この条約と反核平和運動の力で「全面廃絶」に進む新しい条件が開かれます。世界大会は、世界の運動団体の代表に加え禁止条約を推進してきた政府代表らも交え今後の展望や運動をダイナミックに語り合う、またとない機会となります。

 条約が実現すれば、核保有国や核兵器依存国の参加を迫る世論と運動の前進が決定的となります。秋の国連総会に向けても、大会はその重要な節目となります。

 大会は、「ヒロシマ・ナガサキの被爆者が訴える核兵器廃絶国際署名」(「ヒバクシャ国際署名」)の発展にとって大きな結節点となります。国連会議のエレン・ホワイト議長は6月16日、国連本部内で中満泉軍縮担当上級代表とともに296万人分の署名を受け取りました。ホワイト議長が「感動的です」と繰り返したように、この署名は、国際政治を核軍縮に向け後押しする力強い役割を発揮しています。

 広島や長崎などで、首長が署名行動の先頭に立つなど自治体あげての取り組みも生まれています。被爆者団体、原水協、原水禁や平和フォーラム、市民団体などの共同も各地で広がっています。大会が、こうした共同をさらに進め、「ヒバクシャ国際署名」を大きな運動として進展させる極めて大切な場となることは明らかです。

 禁止条約に背を向け続ける安倍晋三政権に国内外で失望と批判が相次いでいます。核保有国に追従し、世界の流れに逆行する姿は被爆国にあるまじきものです。今年の大会は、そうした姿勢の転換を日本政府に迫る上でも重要です。

 「共謀罪」法強行や9条改憲の動き、沖縄新基地建設ごり押し、国政私物化といった「独裁、暴走、傲慢(ごうまん)」の安倍政治に反対するさまざまな運動が前進する中、大会は連帯と交流の場になるでしょう。

若い力にも支えられて

 被爆者の願いに応えた若者たちの熱意も広がっています。署名を国連会議に届ける被爆者の訪米資金をインターネットで募集するクラウドファンディングが目標達成したことが大きく報道されました。原水爆禁止国民平和大行進(同実行委員会主催)で、海外の青年が参加する「国際青年リレー」なども注目されています。

 若い力にも支えられ、「核兵器のない世界」をめざす歴史的共同を国内外で発展させる大会となることが強く期待されています。