桐生祥秀【写真:Getty Images】

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全国高校総体・近畿地区予選、洛南高の宮本が高校歴代3位の10秒23を記録

 陸上の全国高校総体・近畿地区予選の男子100メートル決勝で宮本大輔(洛南高)が10秒23(追い風0.6メートル)で大会2連覇を達成。18歳の有望株が高校歴代3位タイの好記録を叩き出したことを受け、高校の先輩・桐生祥秀(東洋大)は「後輩の勢いにこっちも負けてられませんね!!」と自身のツイッターに投稿。刺激を受けている様子を明かした。

 宮本は周陽中時代に10秒56の中学記録を樹立。2016年には、2年生ながら高校総体で優勝(10秒49、向かい風1.1メートル)し、“第2の桐生”と呼ばれた逸材だ。16日に行われた今年の高校総体・近畿地区予選の男子100メートル決勝では、自己ベストを0秒08縮める10秒23を叩き出し、大会2連覇を果たした。

 タイムは、高校では10秒01の桐生祥秀(現東洋大)、10秒22のサニブラウン・ハキーム(現東京陸協)に次ぐ好記録。宮本はレース後、ツイッターで「高校歴代3位タイ&U20日本歴代3位タイは素直に嬉しかったです!」と投稿。喜びを表した一方、大会記録の10秒17を更新ならず、「少し悔しかったです!」と胸中を明かした。

 これに反応したのが、陸上界の偉大な先輩たちだ。

為末氏に続き、洛南高出身の桐生も反応「後輩の勢いに負けてられない」

 400メートル障害の日本記録保持者で、00年シドニー五輪から3大会連続出場した為末大氏は、ツイッターで「これは速い」と投稿。続いて「桐生先輩は偉大だ」と大会記録を持つ宮本の先輩を称えるメッセージを加えた。

 さらに、為末氏のツイートを引用する形で、洛南高の先輩も呼応。日本人初の9秒台を狙う桐生が「大会記録はまだ自分のまま」と記しながら、「後輩の勢いにこっちも負けてられませんね!!」とつづり、刺激を受けているようだった。

 宮本は世界選手権の代表選考会を兼ねた日本選手権(23日開幕、ヤンマースタジアム長居)でも活躍が期待される。桐生のほか、ケンブリッジ飛鳥(ナイキ)や山縣亮太(セイコー)、さらには追い風参考記録ながら国内レース初の日本人9秒台となる9秒94秒を記録した多田修平(関西学院大)も参戦する。

 繰り広げるロンドンへの切符を賭けた戦いで、宮本は先輩・桐生の背中を追いかけ、存在感を発揮できるだろうか。