ダート戦線において、将来有望な3歳馬が集うGIIIユニコーンS(6月18日/東京・ダート1600m)。中央で行なわれる3歳のダート重賞としては上半期で唯一のレースということもあって、例年世代を代表する強豪メンバーが勢ぞろいする。そのため、過去10年を振り返っても、それなりの堅い決着となっている。

 例えば、勝ち馬を見ると、1番人気が5勝、2番人気が2勝、3番人気が3勝と、伏兵が大金星を挙げたケースは皆無。3着までの馬券圏内も、ほとんど上位人気で占められている。

 では、穴馬に出番がないかというと、そうとも言い切れない。2012年に8番人気で3着入線を果たしたタイセイシュバリエや、2013年に同じく8番人気で3着に入ったサウンドトゥルー、2015年に9番人気で2着と好走したノボバカラなど、8番人気以下の伏兵が2着、3着に突っ込んでくることはある。

 大きな配当を狙うなら、そんな2、3着に飛び込んでくる人気薄を見出すことだ。そこで、前述した3頭を参考にして、今年波乱を起こしそうな「穴馬」を探してみたい。

 まずピックアップしたいのは、タイセイシュバリエとノボバカラ。実は2頭の臨戦過程には共通点がある。”オープンクラスのレースで好走しながら、人気を落としていた”ということだ。

 タイセイシュバリエは、500万下の条件戦を勝ったあと、地方交流重賞の兵庫チャンピオンシップ(園田・ダート1870m)で2着。続くオープンの昇竜S(京都・ダート1400m)では、1番人気で4着と敗れた。ともに決して悪い競馬ではなかったものの、人気を裏切ったことが嫌われてか、ユニコーンSでは8番人気まで評価が急落したのである。

 ノボバカラも、500万下を勝利したあと、オープンの青竜S(東京・ダート1600m)で4着とまずまずの走り。しかし、そこで先着を許した馬がそのままユニコーンSに出走したこともあって、まったく人気が上がらずに伏兵扱いとなった。

 つまり、狙うべきは前走オープンクラスで好走しながら、人気が上がりそうにない馬である。今回、浮かび上がるのは、ウォーターマーズ(牡3歳)とブルベアバブーン(牡3歳)だ。

 ウォーターマーズは、5月に2勝目を挙げて500万下を脱出すると、前走はオープンクラスの鳳雛(ほうすう)S(5月21日/京都・ダート1800m)に参戦。勝ち馬とタイム差なしの3着に好走した。しかし、このレース自体のレベルがそこまで高くないという見方もあり、上位人気にはならなそうな気配。過去の穴馬同様に激走する可能性はある。

 ブルベアバブーンも、前走は鳳雛S。そこで、コンマ3秒差の5着とまずまずの走りを見せているが、ウォーターマーズに屈している分、余計に人気落ちは必至だ。2走前には、オープンクラスの端午S(4月30日/京都・ダート1400m)で2着と健闘。オープンの好走歴は十分にあり、こちらも一発あってもおかしくない。

 次に、2013年のレースで3着だったサウンドトゥルーのパターンを考えてみたい。

 同馬は、今やダートGIを制すほどの猛者(もさ)となったが、デビュー後はすんなり出世とはいかず、7戦目でようやく2つ目の白星を挙げて500万下を脱出。次走で挑んだのが、ユニコーンSだったのである。

 注目すべきは、その500万下の舞台が東京・ダート1600mだったこと。そこで、後続に3馬身差をつけて快勝したのだ。ユニコーンSと同じ舞台で2勝目を挙げたことが、次の好走につながった可能性もある。

 ということは、”東京・ダート1600mの500万下を勝って挑む馬”に穴馬券の望みを託したくなる。面白いのは、アンティノウス(牡3歳)だ。


人気薄なら狙いたいアンティノウス 未勝利、500万下と連勝中で、とりわけ前走・500万下(4月29日/東京・ダート1600m)の内容が圧巻だった。サウンドトゥルーと同じく、2着に4馬身差をつける圧勝劇を演じたのだ。今度は重賞になるとはいえ、同じ舞台で再び躍動しても不思議ではない。

 なお、上位人気が予想される馬が何頭か除外となってしまった。おかげで、アンティノウスが想定以上に人気する可能性がある。その際は、やはり前走で東京・ダート1600mの500万下を制したトラネコ(牡3歳)あたりが穴馬としては狙い目となる。 今後のダート界を占ううえでも重要な一戦となるユニコーンS。堅い決着が続くレースにあって、今年は思わぬ波乱が起こるのか。ダート路線の”3歳頂上決戦”の行方に注目したい。

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