法政大学大学院で客員教授としての最終講義を行った菅氏(撮影:吉川忠行)

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民主党の菅直人前代表は1日夜、東京都新宿区の法政大学大学院で客員教授としての最終講義を行い、新しい政党のあり方について「ウェブ上の政党的なものがリアルな力を持てるのかどうか、関心がある」と述べた。

 菅氏は、興味深い政党の形として◆東京・生活者ネットワークのような地域政党◆資金面や経験面で充足している団塊層を中心とした「リタイヤ世代政党」◆「老人党」のようにインターネット上で議論など活動する政党─などを挙げ、「ネット上の活動が、今のところは具体的な投票行動につながっていないのが実感。ウェブ上の政党が、どこかである種のリアリティを持ってもらいたい」と期待を示した。

 また、政治家が出演するバラエティ番組を取り上げて「瞬間的なおもしろさ」に偏っているとマスコミの姿勢を批判し、自民党の安倍晋三幹事長代理について「とてもじゃないが私から見ると生産的な議論をしたことは一度もない。北朝鮮について『毅然(きぜん)と』と言っているだけ。それが大衆迎合型のマスコミに乗っかってくる」と述べた。

 菅氏は4月、法政大学大学院政治学研究科に客員教授として招かれ、「国民主権論」で前期全16回の講義を担当した。【了】