20代が選ぶ転職したい会社の1位はトヨタ自動車、2位はグーグル、3位はソニーとなっていることが、総合人材サービスのインテリジェンス(東京・千代田、峯尾太郎社長)の調査で分かった。

 20代はオリエンタルランドや明治、資生堂など、身近なサービスや商材を扱っている企業が10位以内に入っているのが特徴となっている。

 また、ワークライフバランスが重要視されている今、安定性があって充実した福利厚生と整った設備で働ける環境、そして勤務形態の自由度が大きい企業が選ばれているようだ。

【20代が転職したい会社 トップ10】
1位 トヨタ自動車
2位 グーグル
3位 ソニー
4位 オリエンタルランド
5位 楽天
6位 Apple Japan
7位 全日本空輸(ANA)
8位 パナソニック
9位 明治
10位 資生堂

 1位と2位は不動の人気を誇るトヨタ自動車とグーグル。両社とも世界の最先端をいく企業であり、働き方改革にも力を入れている。

 トヨタ自動車は昨年8月にほぼ全ての総合職に対し在宅勤務を導入し、大きな話題を呼んだ。また組織体制を見直したりと、全社一丸となって独自の「仕事の進め方改革」を行っている。

 トヨタ自動車の人気の理由についてインテリジェンスでは「会社の規模もさることながら、このように変化をよしとする社風があることが支持される理由なのではないか」と指摘している。

 20代男性が選ぶ人気企業ランキングでは、トップ3は総合ランキングと同じだった。女性とのランキングで大きく違うところはヤフー、日本マイクロソフトなどの大手IT企業と、Apple Japanやコニカミノルタ、任天堂、本田技研工業(HONDA)などものづくりに力を注ぐメーカーの上位ランクインが目立つところだ。

 男性ランキングについてインテリジェンスでは「確固たる経営理念と最先端技術の中でものづくりができる環境があること。スキルを習得したい、自分自身を成長させたい、世の中を変えてみたい。そんな思いから選ばれた企業が多いように感じられた」としている。

 20代女性が選んだ人気企業ランキングでは、「女性にとっての働きやすさ」があるグーグルや資生堂などの企業が上位に選ばれている。資生堂は育児休暇や時短勤務などをいち早く取り入れた企業で、女性に優しい会社としても知られている。

 女性ランキングについてインテリジェンスでは「特に女性はライフステージが変わるとともに、働き方もそれに伴って柔軟に変化させなくてはならない。子育てなどに対して会社の理解があることは、育児と仕事のバランスを保つことの実現につながるため、転職を検討する際の大きな基準となるのではないか」と分析している。

 調査は、2017年3月25日〜29日、22歳〜59歳のホワイトカラー系職種の正社員の男女を対象にインターネットで実施し、5031件の回答を得た。ここから、22〜29歳までの回答をピックアップしてランキングを選定した。