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大好きな食べ物に肉をあげる人は多い。牛、豚、鶏などの肉類を私たちは日々、貴重な動物性たんぱく質として摂取しているが、お肉は食べすぎるとカロリー過多になるという問題がある。それでも、週に1〜2回ほど休肝日ならぬ「休肉日」を設ければ肥満リスクを回避できる可能性が高まるかもしれない。

海外のさまざまなニュースを紹介する「MailOnline」にこのほど、「肉の消費と肥満の関係」にまつわるコラムが掲載されたのでその内容を紹介しよう。

肉を食べても太らないようにするための秘訣とは、週に1〜2日だけベジタリアンとして過ごす、いわゆる「フレクシタリアン」になることだ。スペインのナヴァーラ大学の研究者グループによって、毎週の肉の消費量を380g、割合にしておよそ25%減らせば、肥満リスクが43%も減少することが明らかになった。そして肉の消費量が減ると、果物と野菜の摂取量が倍増し、ナッツ類や豆類、全粒粉、オリーブ油などを多く摂(と)る地中海式食生活をする機会が増えたとのこと。

グループが当初肥満でなかった1万6,181人を10年間追跡調査すると、そのうち584人が肥満になった。同大学のマイラ・ベス-ラストロロ教授は、植物由来の食べ物にはより多くの繊維が含まれており、長い間満腹感を味わえると指摘。

「植物由来の食べ物は種類が多いものです。私たちの研究によると、植物由来の食べ物を中心とした食生活をすれば、肥満リスクが大幅に減少すると言えます。肉類を減らし、植物由来の食べ物中心の食生活にシフトすべきだという昨今のお薦めが正しいということがわかります」とベス-ラストロロ教授は語る。

英国では、年々多くの人が週に1度は肉のない食事をしている。「新鮮な肉、乳製品、魚といった非加工食品を全く食べないということはすべきではありませんが、この研究が示しているように、食べる量を制限すべきです」と全国肥満フォーラム長のタム・フライ氏は語る。適正な体重を維持して健康的に肉を食べ続けるには、週に何日かは肉類を断つ日をつくった方が良さそうだ。

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○記事監修: 杉田米行(すぎたよねゆき)

米国ウィスコンシン大学マディソン校大学院歴史学研究科修了(Ph.D.)。現在は大阪大学大学院言語文化研究科教授として教鞭を執る。専門分野は国際関係と日米医療保険制度。