「役者という職人であり続けたい」――窪田正孝が見据える未来と勝負のとき

- 今年で29歳といういまの年齢、自身の置かれている状況や立場をどう受け止めていますか?
- けっこう激戦区だなと思います。同世代に素晴らしい役者さんたちがいっぱいいて、その下の20代前半から半ばの子たちは才能にあふれていて、勢いもある。竹内くんを見てても思いましたけど、勢いってスゴいなと。
- 窪田さんは、そうした勢いは…?
- 自分にも、もしかしたらそういう時期はあったのかもしれないし、あとになってそれに気づくこともあるんでしょうけど、意識したら、勢いって止まっちゃうんですよね。

- 難しいものですね。
- 難しいです(苦笑)。「あ、いま、自分に風が吹いてるかも」なんて思ってやってたら、周りが見えなくなるんじゃないかと思うし、でも、そんな時期もあっていい気もするし…。そういうのが止まったときが、本当の勝負なんでしょうね。良いときは何もしなくてもいいんです。
- 勢いがいい方向に、勝手に運んでくれる?
- そうですね。むしろ、苦しいときにどれだけできるかなんですよね。そういう意味で、いまの僕はすごく中途半端なところにいるのかもしれない(笑)。

- そこまであれこれ考えている時点で、絶対に“勢い”で仕事はしてないですよね?(笑)
- 何なんでしょうね(笑)。作品を重ねて、いろんなことが見えてきて、なくしてしまった感情もあって…。初心に戻ろうとしても、取り戻せないものもあるし。純粋に「芝居が好き」という気持ちでやっていきたいけど、それだけじゃ頭を張れないし、求められもしない。じゃあどうするか? またスタートに戻ろうとしたり…。そんなことの繰り返しですね。
- 周囲から見れば、これだけいろんな作品で求められ、称賛され、乗りに乗っている印象ですが、内心は…。
- いまはお仕事をいただけていますが、たぶん、どこかでいまの流れが途切れる日がくると思っています。そのときが勝負だし、そこでどうするか? そのための準備が残りの20代の1年なのかなって。

これからもずっと“下積み”の意識でいたい
- 世間的にはここ数年、とくにNHK連続テレビ小説『花子とアン』で一気にお茶の間での知名度が上がって、“ブレイク”という言い方をされるようになりました。ただ、キャリアとしてはもう10年以上も歩んできて、主演作も数多くあります。世間の認識とのギャップを感じることは?
- まだ仕事を始めて10年ちょっとですし、これからもずっと“下積み”という意識でいます。
- 『花子とアン』の木場朝市、『デスノート』(日本テレビ系)の夜神 月など、印象的な役柄がここ数年で多いというのはあるとは思いますが。
- 2015年から『THE LAST COP/ラストコップ』、『永遠のぼくら sea side blue』、『HiGH&LOW〜THE STORY OF S.W.O.R.D.〜』、『臨床犯罪学者 火村英生の推理』、『MARS〜ただ、君を愛してる〜』と立て続けに日本テレビのドラマに出していただいてるんです。ただ、昔から、それこそ犯人役とか死体役とかいろいろやってきているので(笑)、その延長というか…。

- やっていることは変わってない?
- そうなんです。もちろん、役に膨らみが出てくるし、求められるものは大きくなってはいるんですけど、意識も、やっていること自体も変わってないんです。そういう“ずれ”みたいなものは、あってしかるべきなのかなと受け止めてます。
- 「俳優はイメージの仕事だから」と、こちらが言ってしまうのは失礼かもしれませんが…。
- でも本当にその通りだと思います。認知度が上がれば、周りの見る目も変わるし、そういう仕事なんです。ほめられてもけなされても、こちらがやるべきことが変わるわけじゃないですから。

- いま、これだけ称賛されているなかで、そういう意識を持ち続けているってスゴいことですね。
- ほめていただけるのは、すごくありがたいです。ただ、そういう心地の良い言葉は自分の中を通り抜けていきます。むしろ指摘や、耳の痛い忠告、苦い言葉、「あれは違うんじゃない?」という言葉のほうが残るし、そう言ってくれる人たちを大切にしたいです。
- 先ほど、唐沢さんら上の世代に刺激され、「戦いたい」ともおっしゃってました。一方で、いまの流れは「どこかで途切れる」とも…。この先、30代、40代に向けて、どんなビジョンをお持ちですか?
- 30代でいま持っているものを失ったり、いまいる場所が崩れたとしても、40代、50代でまた這い上がっていければいいのかなって。そのとき「あぁ、こんなヤツいたね」とか言われるかもしれないけど(笑)。役者という職人であり続けたいです。

- 窪田正孝(くぼた・まさたか)
- 1988年8月6日生まれ。神奈川県出身。B型。2006年『チェケラッチョ!!in TOKYO』(フジテレビ系)でTVドラマ初出演にして初主演を果たす。主な出演作にNHK連続テレビ小説『花子とアン』、『デスノート』、『臨床犯罪学者 火村英生の推理』(ともに日本テレビ系)など。映画出演作品に、『カノジョは嘘を愛しすぎてる』、『映画 ST赤と白の捜査ファイル』など。2017年は主演映画『東京喰種トーキョーグール』が7月29日に公開予定。
出演作品
- 映画『ラストコップ THE MOVIE』
- 5月3日(水・祝)全国ロードショー!
- http://lastcop-movie.jp/

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— ライブドアニュース (@livedoornews) 2017年5月2日- 受付期間
- 2017年5月2日(火)12:00〜5月8日(月)12:00
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