オランダ代表のウラディミール・バレンティン【写真:Getty Images】

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ヤクルトの主砲に米メディア注目、「WBCは懐かしの選手にスポットライトを当てる」

 第4回WBCで準決勝進出を決めたオランダ。その原動力となっているのが、日本でもおなじみのウラディミール・バレンティンだ。かつて2010年までMLBに在籍していたヤクルトの主砲は、並みいるメジャー屈指の強打者を従えて全試合4番に座り、打率.591、3本塁打10打点と圧倒的な存在感を発揮している。米国のファンにとっては「あの人は今?」となっている元MLB選手に、米メディアが注目している。

「WBCは海外で成功した懐かしの選手に再びスポットライトを当てる」と特集したのは、米メディア「ファンラグ・スポーツ」だ。

 記事では「WBCは我々がしばらく聞くことのなかった選手たち、もしくは我々が知るべき選手たちに出会わせてくれる。現在もしくは過去に他の国でスーパースターであった選手もだ。そして、恐らくは彼ら自身も再起を望んでいるだろう」と記し、例として挙げているのが07年にマリナーズでメジャーデビューしたバレンティンだ。

 バレンティンは11年に来日以来、ヤクルト一筋でプレー。13年にはNPB新記録となるシーズン60本塁打を放ち、在籍6年ですっかり日本球界を代表する助っ人となった。しかし、久しく米国で名前を聞くことがなくなったオランダ人の今大会、鮮烈な大活躍は大きなインパクトを与えているようだ。

オランダで支配的な活躍を見せている」…昨オフの移籍騒動にも言及

「ウラディミール・バレンティンオランダで支配的な活躍を見せている」とリポートし、バレ砲が最後にメジャーでプレーしたのは2009年で出場40試合、29安打3本塁打を記録したことを紹介している。

 一方、契約が満了した昨オフは去就が大きな話題となったことついて「6シーズン、海外(日本)でプレーした後、メジャーに復帰するのではないかという噂があった」と言及。「しかし、これらの噂は静まっている。バレンティンは確実に日本へ戻ってくる。お金が稼げる場所へ」と分析。今後メジャー復帰を目指するよりも現在、推定年俸3億3000万円の日本に残留する方が好待遇を受けられることから、大会後も日本でプレーするとの予測を立てている。

 2大会連続の準決勝進出で、元“主戦場”の米国行きを決めたオランダの主砲。日本で一旗揚げたバットで結果を示し、かつてのファンに「バレンティン、ここにあり」を示すことはできるだろうか。