PDA(携帯情報端末)はまだ死んでいない?

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Photo credit: splorp via VisualHunt.com / CC BY-NC-ND

PDAというものを、筆者は振り返っている最中だ。

PDAが憧れだった時代は確かに存在した。もちろんそれは、スマートフォンが登場する前の話だ。PCがそのままポケットの中に入るということで、純粋に憧れた人は決して少なくなかったはずである。

だが、いざそれを使ってみると中途半端さが目立った。サイズがミニになるのは結構なことだが、機能までミニになってしまうというのはいただけない。PDAがスマートフォンほどの革新を巻き起こさなかったのは、恐らくこのあたりの理由が災いしたからだろう。

しかしそれは、PDAが絶滅したということを意味しない。

物理キーボードの需要

『Gemini PDA』というものが登場した。これはAndroid/Linux搭載の新型PDAであるが、従来のそれとは何が違うのだろうか。

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まず、物理キーボードを求める声は今も根強いという前提がある。だが現実問題、キーボードを搭載しているAndroid機はあまりない。スマホ黎明期の頃はそうした製品も売られてはいたが、今ではタッチパネルが巷に定着している。

スティーブ・ジョブズの夢は叶ったわけだが、一部の消費者にとってはむしろマイナスの影響が出てしまったということか。

己の事情を打ち明けてしまうようだが、筆者はGoogleドキュメントを使って執筆の仕事をしている。何だかんだで、Googleの提供するサービスが一番便利なツールだと考えている。そういう物書きは少数派だろうか。

だがいずれにせよ、「Android+物理キーボード」という組み合わせの製品は当分市場に残りそうだ。

製品本体ではなく…

クラウドファンディング『Indiegogo』のキャンペーン内で、Gemini PDAは2種類用意されている。すなわちWi-Fi限定バージョンとキャリア通信バージョンだ。

これらはやはり、我が国の総務省が発行する技適マークが添付されていない可能性が高い。この製品だけの問題ではないのだが、海外から輸入したモバイルを日本で使用したら電波法に違反する恐れがある。

だから、ここは50ドル(約5,700円)で提供されているレザーポーチに出資するという手もある。あるいは25ドル(約2,800円)のTシャツを入手するというのもいいかもしれない。よく考えたら、製品そのものよりもこうしたグッズのほうが希少価値がある。

キャンペーン中はこういう手段で出資し、製品の市場投入を待つという戦略も存在するのだ。

【参考・動画】

※ Gemini PDA Android & Linux keyboard mobile device - Indiegogo