2017年クラシック候補たち
第6回:サトノアレス

 いよいよ1カ月後に迫ってきた、3歳牡馬クラシックの開幕戦となるGI皐月賞(4月16日/中山・芝2000m)。そのトライアル戦が白熱するなか、今週はGIの勲章を持つ馬が登場してくる。

 昨年末のGI朝日杯フューチュリティS(以下、朝日杯FS。2016年12月18日/阪神・芝1600m)を制したサトノアレス(牡3歳/父ディープインパクト)である。


スプリングSに臨む2歳王者のサトノアレス 昨年8月に札幌でデビューした同馬は、新馬戦、未勝利戦ともに2着に敗戦し、連敗を喫してしまう。しかし、舞台を中央場所に移した3戦目から快進撃が始まった。そこから3連勝を飾って、GIタイトルを手にするのである。

 待望の白星を飾った3戦目は、2歳未勝利(2016年9月11日/中山・芝1800m)。先に抜け出したレッドローゼスをゴール前できっちりとらえた。続く500万下のベゴニア賞(2016年11月27日/東京・芝1600m)では、初の左回りの舞台で快勝。33秒8という最速の上がりを繰り出して、難敵たちを蹴散らした。

 そして、迎えた朝日杯FS。18頭立ての17番枠からスタートしたサトノアレスは、道中外々を追走。直線でスパートをかけると、先頭を一気に飲み込む末脚でトップに躍り出る。最後は2着モンドキャンノが迫ってきたものの、半馬身差しのいでGI馬となった。

 GIを制して2歳王者となって以降は、じっくりと春まで休養。今週のGIIスプリングS(3月19日/中山・芝1800m)で復帰する。

 今回のレースでは、戸崎圭太騎手との”新コンビ”が決定している。先週、初めてコンタクトを取ったようだが、やはりGI馬としての素質を感じたようだ。関東競馬専門誌のトラックマンが語る。

「戸崎騎手が初めてサトノアレスに乗った際、『すごく反応がよかった』と高評価でしたね。もともと鞍上の指示に従順な馬で、ゴーサインを出すとすぐトップスピードになるタイプ。朝日杯FSでも反応がよすぎて、スタッフは『抜け出すのが早すぎるのでは?』と不安になったというくらいですから。でも、その反応のよさがレースで生きているのだと思います」

 スプリングSで復帰したあと、同馬がターゲットにするのは皐月賞だ。前走後の休養はさらなる成長につながっているようで、春のGIでも十分上位で戦えそうな気配を漂わせているという。先述のトラックマンが続ける。

「朝日杯FSからここまでの調整はいたって順調で、大きな不安もありません。体は丸みを帯びていて、厩舎スタッフによれば『さらにサイズが大きくなっているような感触』とのことです。

 ただ、今後気になるのは距離適性。兄たちの実績は短距離に偏っているんですよね。サトノアレスはすでに1800mのレースを勝っているので、皐月賞の2000mはこなせるかもしれませんが、GI日本ダービー(5月28日/東京・芝2400m)はどうでしょうか……。皐月賞後のレース選択が気になるところです」

 サトノアレスには全兄が2頭いる。2009年生まれのサトノヒーロー(牡)は1600m以下で4勝し、そのうち2勝は1200m戦だった。2011年生まれのサトノフェラーリ(牡6歳)も、全3勝が1800m戦。2000mのレースには何度も出走しているものの、掲示板にさえ乗れておらず、血統的には距離の壁がある印象だ。

 とはいえ、すでに兄たちを大きく超える活躍をしていることからも、この馬が今までの傾向をあっさり覆(くつがえ)す可能性はある。 まずは、始動戦でどんなレースを見せるかが、今後を占うポイントとなる。GI馬の復帰戦に注視したい。

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