2017年クラシック候補たち
第4回:カデナ

 3歳牡馬クラシックの初戦となるGI皐月賞(4月16日/中山・芝2000m)。その舞台に向けた前哨戦がこれから本格化し、同世代の勢力図がより明確になっていく。

 いくつもある皐月賞の前哨戦の中で、”最重要レース”のひとつになるのは、GII弥生賞(3月5日/中山・芝2000m)だろう。本番とまったく同じ条件ということもあって、例年、皐月賞獲りを本気で狙う猛者がエントリーしてくる。

 そして今年も、その弥生賞からクラシックタイトルを狙う馬がいる。中竹和也厩舎(栗東トレセン/滋賀県)に所属するカデナ(牡3歳/父ディープインパクト)である。


休養中に一段と成長したというカデナ 昨年9月にデビューした同馬は、ここまで4戦2勝2着2回と安定した成績を残している。デビュー戦は、直線の進路取りに苦労して2着に敗れたものの、続く2歳未勝利(2016年10月1日/阪神・芝1800m)できっちり勝利を手にした。

 3戦目の百日草特別(2016年11月6日/東京・芝2000m)では2敗目を喫したが、これも直線半ばまでなかなか前が開かなかった。敗れた相手も、のちにGIIIクイーンC(2月11日/東京・芝1600m)を制するアドマイヤミヤビ(牝3歳)と、レベルの高い一戦だった。

 4戦目は、GIIIラジオNIKKEI杯京都2歳S(2016年11月26日/京都・芝2000m)に出走した。そこでカデナは、祖母にGI2勝のエアグルーヴがいる評判馬ヴァナヘイム(牡3歳)などを一蹴。重賞タイトルを獲得して、クラシック候補へと名乗りを上げた。

 重賞勝ち馬となってからは、大山(だいせん)ヒルズ(鳥取県)や栗東トレセンでじっくりと調整。弥生賞への直行を表明した。陣営によると、この中間の成長は目を見張るものがあるようだ。関西競馬専門誌のトラックマンが語る。

「前走の馬体重は460kgでしたが、休養を挟んで480kgほどにまで増えたようです。スタッフからは『体がひと回り大きくなって、かなりの成長が見られる』とのこと。中間はじっくりと乗り込んで、極めて順調ですね。厩舎としても、待望していたクラシック級の逸材の登場で、カデナに対する期待は相当膨らんでいます」

 今年の冬は、鳥取県の大山にも多くの雪が降った。そのため、カデナは予定より早くトレセンへ戻ってきたという。だが、その中で「十分な調整ができている」と先述のトラックマンは言う。

 まさに順風満帆と言えそうだが、それでもこの馬にとっての課題はまだあるようだ。トラックマンが続ける。

「これまでの勝ちっぷりと、戦ってきた相手を見れば、十分にクラシックレベルです。ただ一方で、京都2歳Sは切れ味だけが問われたレース。タフな流れのときにどこまで走れるかは未知数です。そういった意味では、ハイペースでどれだけの走りができるのか、今後チェックが必要になるでしょう」 クラシックの足音がだんだんと大きくなってくる中、カデナは今年初戦でどんな走りを見せるのか。その結果次第では、一躍クラシックの主役へと浮上するかもしれない。まずは、白熱の弥生賞に注目である。

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