2017年クラシック候補たち
第1回:アドマイヤミヤビ

 2月に入り、3歳クラシックの開幕までおよそ2カ月となった。牝馬は第1弾のGI桜花賞(4月9日/阪神・芝1600m)、牡馬はGI皐月賞(4月16日/中山・芝2000m)へ向けて、いよいよこれから本格的な戦いが始まろうとしている。

 そんな中、3歳牝馬戦線において、注目の1頭が今週登場する。GIIIクイーンC(2月11日/東京・芝1600m)に出走するアドマイヤミヤビ(牝3歳/父ハーツクライ)である。


春のクラシックでの活躍が期待されるアドマイヤミヤビ 昨年7月にデビューした彼女は、初戦で2着とまずまずの走りを見せると、2戦目の2歳未勝利(2016年9月24日/阪神・芝1600m)を快勝した。

 そして圧巻だったのが、3戦目となった500万下の百日草特別(2016年11月6日/東京・芝2000m)だ。中団を進んだ同馬は、直線で33秒5の上がりを駆使して優勝。牡馬相手に会心の走りを披露した。

 しかも、ここで負かした馬たちがその後、こぞって活躍。この勝利の価値がなお一層上がった。

 2着に敗れたカデナ(牡3歳)は、続くGIIIラジオNIKKEI杯京都2歳S(2016年11月26日/京都・芝2000m)を快勝し、重賞ウィナーとなった。さらに3着のアウトライアーズ(牡3歳)も、続く500万下の特別戦を楽勝。このあと確実に重賞で人気になる評価を収めている。

 自身のレースぶりだけでなく、ライバルのその後によって、アドマイヤミヤビは一躍注目の存在になったのだ。

 彼女を管理するのは、栗東トレセン(滋賀県)の友道康夫厩舎。スタッフたちは、やはりこの馬のポテンシャルを相当高く見積もっているようだ。関西競馬専門誌のトラックマンが語る。

「友道厩舎には昨年のダービー馬マカヒキがいますが、アドマイヤミヤビはそんな”厩舎のエース”と調教で併せています。それだけ、期待しているということですよね。年明けに放牧から帰ってきた際も、スタッフによれば『走りが伸びやかになっているし、まだまだよくなりそう』とのこと。レースでかかる面もなく、陣営の評価は高いです」

 とはいえ、今回のクイーンCやその後の桜花賞については、距離適性に若干の不安を唱える声もある。初戦、2戦目と1600mのレースを走ったものの、格別に高いパフォーマンスを見せたのが、前走の2000m戦だったからだ。

 その辺り、陣営はどう考えているのか。先述のトラックマンは、陣営の思惑をこう分析する。

「基本的には、桜花賞よりも、次のオークス(東京・芝2400m)のほうが合っている馬でしょう。陣営もオークスが大目標のはずです。ただ、現時点のパフォーマンスの高さから、桜花賞はパスしたくないのが本音。今回のレースで1600mの競馬をみっちり覚えさせると思います。なお、このローテーションは、かつて同じ厩舎にいたヴィルシーナと一緒。彼女と同等か、それ以上の活躍を思い描いているのかもしれません」

 ヴィルシーナは、GIヴィクトリアマイル(東京・芝1600m)を連覇した名牝。2012年の牝馬三冠においては、すべてのレースで2着と奮闘した。その彼女も、2000mの500万下特別を制したあと、クイーンCを勝って桜花賞へ直行した。陣営としては、アドマイヤミヤビにも同様の期待をかけていてもおかしくない。

 今年の3歳牝馬戦線は、例年になくハイレベルな気配を漂わせている。3戦3勝でGI阪神ジュベナイルフィリーズ(2016年12月11日/阪神・芝1600m)を制したソウルスターリングをはじめ、牡馬相手のGI朝日杯フューチュリティS(2016年12月18日/阪神・芝1600m)で4着と健闘したミスエルテなど、顔ぶれは豊かだ。 もちろんアドマイヤミヤビも、クイーンCの結果次第では一気に主力候補として本番を迎えることになる。ただでさえ熾烈な3歳牝馬戦線に、さらにもう1頭”大物”が加わるのか、注目である。

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