スーパーの店先に並んでいるバナナ。価格を見ると、100円程度のものから400円近いものまでずらり。
物価の優等生だったバナナでしたが、いったいこの値段の差ってどうなってるの?


まずは日本バナナ輸入組合に問い合わせてみたところ、「収穫地一位はフィリピン、二位はエクアドルですが、国別ではそんなに値段には差がないはず。いわゆる収穫高による相場制のため値段が変わることはありますが、100円とか安い値段をつけるのは、業者とお店側の取引なので細かいことはわかりません」とのこと。有名バナナブランドの会社にも問い合わせてみましたが、今ひとつはっきりしません。
あちこちを巡った挙句、「チキータ」というブランドのバナナを取り扱うユニフルーティージャパンに問い合わせてみたところ明快な解答をいただきました。

バナナの価格を決める要因とは


――チキータバナナはまだまだ日本ではまだ知名度が低いように思いますが、値段はどのように決めているのでしょう?
「チキータバナナは1899年に米国で創業し、日本市場には1962年に他ブランドに先駆けていち早く参入しており、実は老舗のバナナブランドです。弊社で取り扱っているフィリピン産のバナナですと、天候の影響など収穫量の増減によって原価が変動します。店頭における価格は、輸入されたバナナに、バナナを甘く黄色くするための熟成加工費、物流費と販売に掛かる諸費用が上乗せされて決まります」

――値段が変わる主な理由はどんなものですか?
「重さや本数による値段の違いもありますが、現在店頭において大きな差があるのは、高地栽培なのか低地栽培なのかによって値段が違ってきます。通常、目にされている100円台のバナナは低地で栽培されているものが多いのではないでしょうか? 生産地であるフィリピン・ミンダナオ島は、台風の被害も少なく、一年を通してバナナ栽培に適した気候です。バナナは昼間、光合成によって成長に必要な栄養を生成します。低地の場合は夜も暖かく、昼に生成した栄養を夜間にも成長のために使用するので、収穫までの期間は約10カ月間です。一方で、値段の高いバナナは、山の中腹や標高の高い土地で栽培しています。高地栽培では夜の気温が低くなることでバナナの成長が止まり、昼に生成した栄養を果実に蓄積していきます。そのため、成長もゆっくりで収穫まで約12〜13カ月間かかります。昼夜の寒暖差が大きいことが大切で、蓄積された栄養によって、糖度が高くもっちりとおいしいバナナとなるのです」

高地栽培と低地栽培で糖度にも違いが


――甘さはどれくらい違いますか?
「糖度の差は、各社とも農園の標高や土壌環境、日照条件等によって違いはありますが、弊社の高地栽培(600m以上)バナナですと、糖度は22〜25度くらいになります。また、弊社の超高地栽培(1000m以上)では、熟度によっては25度以上になるものもあります。低地栽培のバナナは18〜20度ですからだいぶ違いますね」値段の違いは糖度にあったとは。高いバナナはやっぱり甘い!
100円台のバナナは低地栽培、200〜400円代のバナナは高地栽培の可能性が高いそう。実際に最高峰のバナナとふつうのバナナを食べ比べてみたところ、最高峰のバナナはむっちりと密度が濃く、いつも食べているバナナとは段違いの食感でした。


なお食べ切れない際には、皮に斑点が出始めた段階で冷凍や冷蔵保存するのがおすすめ。熟度がちょうど良い状態で追熟を止められるそう。通常、バナナは暖かい部屋に置くとどんどん追熟されていきますが、13℃以下に長時間置くと、通称“風邪をひく”と言って追熟が止まり皮は黒くなります。未熟な薄緑色の状態で冷やすと甘みのない状態のままで止まってしまうので要注意。黒くなっても味は変わらないので斑点が出たところで冷蔵庫にイン!保存方法でバナナの味が変わるとは驚きですね!!
(カシハラ@姐御)