年末の深夜に放送される『あらびき団オールナイト祭!』に出演するガリガリガリクソン

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この年末、伝説の番組が復活する。12月28日深夜にOAされる『あらびき団オールナイト祭!』だーー。

藤井隆(レフト藤井)と東野幸治(ライト東野)がMC、彼らを団長とするサーカス「あらびき団」で、荒削りな一芸を持ったパフォーマーを紹介していくネタ番組。マニアックな支持を受けて、ネット放送、CSでも続けられていたが、地上波放送では5年ぶりの復活になる。

『あらびき団』は、はるな愛や天竺鼠・川原、夙川(しゅくがわ)アトム、どぶろっく、ハリウッドザコシショウほか様々な芸人を輩出したが、一番インパクトが強かったのは…ガリガリガリクソンだろう。太った体におかっぱ頭、スーパーマンのTシャツや『Dr.スランプ』アラレちゃんの帽子で登場、見かけ通りにニート漫談をメインのネタにしていた。

そこで今回、そのガリガリガリクソンに当時を振り返ってもらった。

ガリガリガリクソン(以下、ガリクソン) あの頃、ネタは当日に考えていたんですよ。ネタ帳は持っていないんですが、大阪から東京へ向かう新幹線で台本を書いていました。朝10時、一番最初にスタジオに入りして、ネタをやってみるんですけど、スタッフさんに「それじゃあ、ダメだね。もっと考えてよ」と(笑)。

それで個室に閉じ込められてネタを考えさせられるんですけれど、ギャグなんて考えてすぐできるものではないので、撮るのは翌日の明け方になることが普通だったんですよ。カメラマンさんとか技術さんたちはすごく機嫌が悪くなっていて、ほんま怖かった。

―ガリクソンさんのギャグのひとつ、「お〜怖っ!」も実感がこもったものだったんですね。

ガリクソン ぞんざいなネタな上、練習もしてないから何度もミスって、収録に時間がかかる。技術スタッフの皆さんは本気で怒ってましたから、ほんまに「お〜怖っ!」でした(笑)。

今回、出演にあたって、『あらびき団』のネタをYouTubeとかで見返してみたんですが、だんだん明らかに手を抜くようになっているんですよ。「お〜怖っ!」にしても、雑な感じになっていっている。元々、『あらびき団』は一生懸命やっている人たちを狒独圓芸瓩任△蕎个θ崛箸世隼廚Δ鵑任垢、自分のネタを見ていて、自分にムカついてきました(笑)。

―ムカつかせるところも、ガリクソンさんの個性ですよね。

ガリクソン サラリーマンなんて到底、勤まらない人間ですからね。芸人になって、本当によかったと思います。ほんま、ラクなんですよ。例えば、劇場の出番は10分ですから、1日10分働くだけでいいんです。それにボクら若手は昼頃の出番が多いので、サラリーマンのランチタイムだけで1日の仕事が終わったりする。劇場のギャラは安いけど、時給換算したら、割ともらえています。2、3コ、ギャグをやって、わざとスベって、あとはお客さんに「バカ」だの「ブス」だの暴言を吐いて帰るという、ひどいものですけど(笑)。

―そういえば、ネットでもしょっちゅう、炎上騒動を起こしています。

ガリクソン 他人をナメているんでしょうね。わざとやることもあるんですが、酔っ払ってやっちゃうことのほうが多いので、本能のなせる技でしょう。地雷を踏んでえらいことにもなるけれど、ネットニュースで取り上げてくれたり、おいしいところもありますから、反省はしません(笑)。

―『エンタの神様』や『爆笑レッドカーペット』『ザ・イロモネア』等にも出演、プチ・ブレイクした印象もあります。でも、最近、東京の番組で見かけませんが…。

ガリクソン 子供の頃に憧れだった芸人さんたちの番組に出演できて、すごく嬉しかったんですけれどね。でも、そんなに稼げないんですよ。東京に進出して、クルマを買って、銀座で飲んで、女のコをはべらせて…なんて夢を思い描いていたんですけれど、現実は全然違った。東京って、夢がないなぁと思いました。正直、その時に1本、いい感じで出演料をもらえていたら引っ越していました。でも、大阪と変わらへんのかって、残ることにしたんです。

―大阪ローカルの番組が中心なんですね。

ガリクソン 関西で仕事をとるの、めっちゃ簡単なんですよ。ディレクターさんたちとの距離が近いということが大きいんですが、お化けなんて見えないのに「最近、霊感が…」とか言ったら、心霊ロケの仕事を入れてもらえたりする(笑)。

ですから、関西で小銭を狙うほうがボクに向いていると思うんですよ。ネットなどで「ガリガリガリクソンは消えた」と言われてるようですが、関西でそこそこ頑張ってるんです。東京の番組には年2、3回、呼んでもらえるくらいでいいですね。

―ブログを見ると、ラーメン店を始めたり、株もやっています。副業にも力を入れているみたいですね。

ガリクソン 半分、本気ですけれど、半分は注目してもらうためのための撒(ま)き餌(え)みたいなところもあります。実際、TV番組でラーメンや株のコーナーに呼んでもらえていますからね。それに、ラーメン屋も1年も経たずに潰れてしまいましたが、スポンサーさんがいたんですよ。自分では損していません。それに大阪にはいい社長さんたちがたくさんいて、お小遣いももらえたりするんです。

―他人をムカつかせる一方、媚(こ)びるのも得意なんですね。

ガリクソン クズみたいな話ですけれど、20歳までは親を騙(だま)して1万円をもらっていましたが、芸人になってからは社長さんたちを騙して1万円をもらってます。同情を引かせるのがうまいんです(笑)。この間もお正月用のカニを実家に手配しましたが、内緒で手数料をピンハネしたり、いまだに親からお金はせびっているんですけどね。ボクを産んだからには、親には一人前になるまで育てる責任があると思うんですよ(笑)。

―清々(すがすが)しいクズですね! 親がいることも含めて、大阪のほうが暮らしやすいんですね。

ガリクソン ほんま、暮らしやすいんです。『あらびき団』に出演していた多くの芸人さんはブレイクしていますが、一方、東京へ行って潰れた芸人さんもたくさん見てきています。現状維持で一生無理しないで生きていきたいんです。

―今回の『あらびき団』ではどんなネタを披露するんですか?

ガリクソン 新しいものをやりたいんですが、地上波放送が終わってこの5年、何の努力もしてこなかったから…。当時のテイストのままでやるしかありません。ただ、見ている人はムカつくかもしれませんね。自分でも後で見たら、自分にムカつくでしょうし(笑)。

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親からお金をせびっていた10代から20代前半。30歳になった今、大阪の社長さんたちを仲間にさらにエッジの効いたニート感を身につけたガリガリガリクソン。28日放送の『あらびき団』では、その成長(?)っぷりが見られるのか!?

(取材・文/羽柴重文 撮影/関純一)

■『あらびき団オールナイト祭!』第1部:12月28日深夜0時10分〜1時40分/第2部:12月28日深夜2時10分〜3時40分(TBS系)