いま、ムズキュンなストーリーにハマっている女子が続出中の人気ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』(『逃げ恥』)。先週の第10話は視聴率17.1%と最高を記録したようだが、この人気ドラマが実は男性の間でもかなり話題になっている。

どうも、藤島孝也です。32歳独身。今回はちょっと話題のドラマについて書かせてもらおう。

オレも最初は女の子の話に合わせようと『逃げ恥』を見始めたわけだが、そのうち現代の恋愛をうまく表現したおもしろさにどっぷりハマってしまい、最近は放送日の火曜日が待ち遠しくなっている(笑)。

主人公の新垣結衣さん演じる妄想女子・森山みくりのかわいさが半端ない! というのが一番の見どころではあるが、もう一つ、登場人物の男性に共感できるという点でもたまらない。

独身のプロ・星野源さん演じる・平匡さんの気持ちもわからなくないが、オレが共感してしまうので、大谷亮平さんが演じる・風見くんの方。もちろんオレはあんなにハイスペックなイケメンではないのだが、結婚しない独身の代表として、本当の恋愛を忘れかけている迷子男子の代表として、とても共感してしまったのだ。

オレの周りにも迷子男子が多く存在する。プロの独身貫き派の平匡さんタイプの男性は残念ながら周囲にはいないが、イケメンかはともかくとして、風見さん派の結婚しない男子は多い。

そこで今回はなぜ迷子男子が増えているのか、オレ流に分析してみようと思う。

「なくても困らないものをわざわざ買う?」

「今まで自分ひとりで決められたことが、双方の同意がなければできなくなる……結婚なんて面倒が増えるだけ」

これは風見さんが恋人らしき女性に言い放った言葉。これ、オレにもかなり突き刺さった言葉だ。

まさにオレも20代のころはそう思っていた。恋人がいれば十分。「安定」や「世間体」だけのメリットのために「自由」を失い、「責任」を負わされる……まさに結婚とはそういうものだと思っていた。

しかし最近、オレはやや客観的な目で自分の年齢と独身男子という立場を見られるようになってきた。なぜ自分が結婚していないのか、恋愛と遠のいているのか、独男仲間との会話の中からその傾向が見えてきたのだ。

そこでまず独身男子がなぜ結婚をしないのか、4つのポイントをまとめてみよう。

オレの理想のイケメン独男像はコチラ……なんちゃって(笑)。

1・年齢と共に勢いのある恋愛ができくなる

恋愛はもちろん、結婚に対しても勢いは大切である。年齢を重ねるにつれてよほど大きなきっかけがない限りあえて現状を壊してまで新しい世界へ進もうとは思わなくなる。ましてや仕事が起動に乗っていたり、自分のプライベートが充実している時はなおさらである。

2・経験値があがると、理想が高まる

30代になると、恋愛に限らず、さまざまな経験値があがる。周りの結婚した男性の話を聞いて結婚の現実を知ったり、いろいろな子と付き合って、女性のタイプやホンネを知ったり、そうすると自然と恋愛に対しても、結婚に対してもハードルが上がる。つまり結婚候補どころか、恋愛相手にまで、理想を求めてしまうのだ。

3・諦めることを覚える

年齢を重ねるにつれて、理想が高まると同時に諦めるということを覚える。努力ではどうにもならない現実を知り、あえて今さら傷ついてまで挑戦をしなくなる。他人の幸せを大してうらやましく思わなくなり、「自分とは違う種類の人間だ」と人をカテゴリー分けするようになる。無難な方、楽な方へと進むようになり、結果的にそれが恋愛から遠ざかる原因につながる。

4・理屈っぽくなる

独身をこじらせるうちに、理屈っぽさも加わってくる。20代のころは好きという気持ちだけで後先考えずに突っ走っていたのに、なぜか「恋愛って何か」「人を好きになるって何か」「付き合って自分にメリットはあるか」……自分の中できちんと言葉で説明できるようにしようとするのだ。まさに『逃げ恥』の風見くんもその傾向がある。何に対しても理由や利益を求め、勘や感覚で動くことがなくなるのだ。

そしてその結果、「ここまで独身を貫いてきたからには、自分で納得できる恋愛・結婚をしないと意味がない」となり、普通の恋愛がいいと言いながら、実際は本当に普通の人とは付き合うことができなくなり、やがて“ひと癖女性”を選び……が、30歳を超えた、独身迷子男子のあるあるストーリーである。

では独身迷子男子が惹かれてしまう“ひと癖女性”とは? それはその2でお話しよう。