■厳選!2歳馬情報局(2016年版)第26回:ルーズベルトゲーム

 日本のGIレースは、世界的にも賞金が高く、トップクラスの外国馬が参戦してくるケースも少なくない。アメリカ産のフランス調教馬で、欧州の第一線で活躍したサプレザもそんな1頭だった。

 サプレザは、2009年から2011年にかけて、海外GIのサンチャリオットS(イギリス・芝1600m)を3連覇した名マイラー。牝馬でありながら、世界各国のGIに挑戦し、GI香港マイル(香港・芝1600m)で3着となった実績も持っている。

 同様に、彼女は日本にもたびたび足を運んで、2009年から2011年まで3年連続でGIマイルCS(京都・芝1600m)に参戦。3着、4着、3着と、常に好走を続けてきた。

 まさに"親日家"とも言えるサプレザ。引退後は、日本で繁殖生活を送るようになった。

 そして今年、彼女の娘となる2歳馬がデビューを控えている。栗東トレセン(滋賀県)の安田隆行厩舎に所属する、ルーズベルトゲーム(牝2歳/父ディープインパクト)である。

 すでに同馬は、トレセン入り。デビューに向けて入念な調教を行なっているという。その様子を関西競馬専門紙のトラックマンが伝える。

「坂路800mで52秒台の好タイムを出すなど、調教の内容はいいですね。ひと追いごとにタイムを短縮している点も理想的です。母サプレザにも騎乗していたルメール騎手は、ルーズベルトゲームを実際に見て、『ぜひ、乗せてほしい』とリクエストしたみたいですよ。陣営も『走る馬の顔つきをしている』と好評価で、期待の大きさがうかがえます」

 トラックマンが伝えるとおり、ルーズベルトゲームの鞍上はルメール騎手が務める予定。陣営が設定しているデビュー戦は、12月4日の2歳新馬(中京・芝1400m)だ。

 調教タイムからしても、新馬戦でのパフォーマンスには注目が集まる。だが、陣営は期待が大きい分、慎重なジャッジに終始しているようだ。前出のトラックマンが続ける。

「坂路でのタイムについては、『あくまで時計の出る馬場状態だったので、あまり楽観視はしていない』とスタッフは控えめ。加えて、『まだ背中に少し肉がついている』と注文をつけるなど、デビューまでにもう一段階、絞り込みたいようです。ともあれ、慎重な姿勢を見せるのも、期待の表れ。初戦からきっちり仕上げてくると思います」

 日本のファンにも馴染みのあるサプレザ。その名マイラーの血を引くルーズベルトゲームだけに、注目度も高い。母譲りの快速ぶりがいきなり見られるのか、初陣を楽しみにしたい。

河合力●文 text by Kawai Chikara