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京浜急行電鉄は11日、新1000形ステンレス車マイナーチェンジ車両(16次車)の導入を発表した。車体前面のデザインや基本仕様などは従来の新1000形と同一だが、車体側面は昨年度デビューした新1000形1800番台に準拠し、「赤い電車」のイメージを踏襲した「幅広の赤と白色フィルム」を採用したデザインとした。

マイナーチェンジした新1000形ステンレス車は、今年11月に6両編成、来年2月に8両編成がデビューする予定。導入する車両数は6両編成2本(12両)・8両編成2本(16両)とされている。6両編成はおもに普通やエアポート急行として、8両編成はエアポート急行から快特、都営浅草線直通列車まで、幅広い運用に対応するという。

昨年度デビューした新1000形1800番台は正面に貫通路を備え、従来の新1000形とは異なる前面・側面デザインが特徴だった。今回登場したマイナーチェンジ車両も、車体側面は1800番台に準拠し、京急伝統の「赤い電車」のイメージを踏襲したデザインに。一方、車体前面は従来の新1000形に合わせた左右非対称のデザインとなった。基本仕様(車両長さ、扉数など)も従来の新1000形とほぼ同一。省エネ対策として室内灯や標識灯(急行灯)・車側灯をLED化するとともに、同社初というLED前照灯(ヘッドライト)が導入される。

車内の快適性向上を目的に、新1000形ステンレス車では初となるボックスシートも導入。連結面車端部座席の片側をボックスシートに変更し、あわせて「サービスコンセント」を2口設置して、乗客が自由に利用できるようにする。客室ドアは視認性向上ラインを印刷した化粧板に変更。ドア横に立つ乗客との干渉を防ぎ、厳寒時などにおけるドアからの風の吹込みをやわらげることを目的に、ロングシート部の袖仕切りは大型化される。

車上情報装置(LCD)は各車両9台ずつドア上に設置。うち6台は日本語・英語対応で、車内のドア上すべてに配置される。残り3台は韓国語・中国語(簡体字)対応で、ドア上に交互に配置(千鳥配置)。従来のサービスを低下させることなく多言語案内に対応する。「京急の伝統」と「先進性」が調和した新1000形ステンレス車マイナーチェンジ車両の導入を受け、「輸送サービスの高付加価値化と快適な移動の実現で、住みやすい魅力ある沿線をめざしてまいります」と京急電鉄は発表している。

(上新大介)