『話を聞かない男、地図が読めない女』という本が2000年に大ベストセラーになって以来、日本人は「男性脳」と「女性脳」の違いを論じるのが大好きだが、クイズに答えると自分が「男性脳」か「女性脳」かがわかるという展示をめぐり、英国の科学博物館が批判を浴びている。

CNNなど複数の海外メディアが2016年9月15日付で報道した。

「今どきこんな古臭い性別偏見は信じられない」

この博物館は「ロンドン科学博物館」で、ロンドンのサウス・ケンジントン地区にあり、周辺は有名な自然史博物館など多くの博物館が並ぶ。自動車から船舶、飛行機やロケットに至るまで産業革命に関する機械文明の歴史を追った展示が充実、子供から大人まで楽しめるつくりになっている。

CNNなどによると、問題のクイズは、「男性脳」は青色、「女性脳」はピンク色で示す矢印で表示され、男性は「物事を3次元で見る能力に優れ、物事がどう回転するか想像できる」と解説。一方、女性は「かすかなヒントや細部を見分ける能力に優れ、視覚的な記憶力がいい」などと説明。様々なクイズに答えれば、自分の「男性脳・女性脳」度がわかる仕掛けだ。

この診断クイズがインターネット上で紹介されると、ツイッターに批判が殺到。「今どき、これほど古臭い性別に関する偏見を科学博物館が展示するとは信じられない」という声が相次いだ。CNNの取材に対し、ロンドン大学の心理学者は「確かに脳に男女差は存在するが、空間や数字などを計算する能力は人生経験などの個人差が大きい。複雑な問題をあまりに単純化しすぎている」とコメントしている。

同科学博物館では、「展示内容に使っていた研究の一部は100年以上のものだった」と認め、専門家と相談して最新科学に基づいて展示内容を変えるべきかどうか判断するという。