高速バスターミナル・バスタ新宿への出店権を公募で落札していたコンビニチェーンの「ポプラ」が、出店辞退していたことが明らかになった。

バスタ新宿の事業主体である国交省の関東地方整備局東京国道事務所のサイトでは、ポプラが辞退したため再公募を開始すると9月5日に発表されている。一体何があったのか。ポプラ関東地区本部と、関東地方整備局東京国道事務所の双方に取材した。

担当者「バスタ新宿に出店したかった」



バスタ新宿はJR新宿駅周辺に分散していた高速バス乗り場を1カ所に集約させた施設で、利用者からは支持を得ている。しかし、バスタ新宿内には自動販売機はあるが、軽食を手軽に購入できるコンビニがなく不満の声があがっていた。

そんななか、国土交通省はバス乗り場のフロアに出店を希望する物販業者の公募を2016年5月から開始。ポプラによる落札が8月1日に発表された。落札額は年間約450万円だった。

なぜ辞退することになったのか、ポプラ関東地区本部の担当者は次のように説明する。物販事業以外のことも求められ、その内容が「我々が想定していたことと食い違いがあった」。具体的に求められた内容は明かせないそうだが、店舗外の清掃作業といった「公共貢献」の部分だったという。

同担当者によれば、国交省側は「入札前の説明会でしっかりと説明したつもりだった」と答えたが、ポプラをはじめ入札に参加した全社が異なる認識だったそうだ。そのため、一度振り出しに戻したほうがいいのではないかと提案し、協議の結果辞退に至ったという。

「認識の齟齬が生まれてしまった原因は、(国交省が普段携わっている)土木と小売とで慣習の違いがあったためではないか。広島生まれの企業として、広島から来られる方も利用されるバスタ新宿に出店したかった」(ポプラの担当者)
出店の際は、ポプラの特徴でもある、店内で炊いたご飯を使ったお弁当の販売も予定していたそうだ。

バスタ新宿は国道に付随する施設



一方で、関東地方整備局東京国道事務所の見解は異なる。取材に回答した担当者は、ポプラ側と直接やりとりした方ではなかったが、国交省側としては、説明会の際に説明が抜けていたというつもりはなく、出店に向けて調整をすすめてきたが折り合わず辞退となったという認識だ。

国交省側がお願いした公共貢献の内容とはバスタ新宿の維持管理で、例として「歩道の清掃」をあげてくれた。バスタ新宿は国道20号に付随する施設だったため提案したという。
最後に、再入札にあたって入札の条件を変えたのか聞くと、「ポプラさんから指摘のあった点を踏まえてというわけではありませんが、時期的な問題や気づいた点があり、表現等を見直しました」とのことだ。