業界内での“息子愛”は有名だった

写真拡大 (全2枚)

 8月23日、宿泊先のビジネスホテルで40代女性従業員に乱暴し、俳優の高畑裕太容疑者(22才)は強姦致傷罪で逮捕された。「性欲を抑えきれなかった」──取り調べでそう話した裕太容疑者は、「短大時代から露出狂だった」「女の子に対する執着が異常」という友人たちの証言の他、過去に出演したテレビ番組での「ぼく、性欲強くて」という発言などが“異常行動”としてクローズアップされている。加えて聞こえてくるのは、“子供を甘やかしすぎた”という母・高畑淳子(61才)の子育てを問題視する声だ。

「10年くらい前に高畑さんのおうちに遊びに行ったときのことです。当時、裕太くんはもう小学校高学年くらいだったと思うけど、高畑さんは“あれはやったの?”“これはこうして”と手取り足取り状態でびっくり。すごく過保護だなと思いました」(高畑を知る芸能関係者)

 芸能界に入ってからも高畑の“息子愛”は至る所で見られていた。

「裕太が芸能界で生きていくと決めてから売り込みはすごかった。自分の現場に連れていってはプロデューサーや監督に挨拶回り。営業活動はマネジャーよりも熱心だったくらいです」(事務所関係者)

“強すぎる母性愛”――高畑の子育てはこう評される。しかし、高畑の親子関係をひもとくと、息子を産んでから22年間、常に“不安”と隣り合わせだった背景が浮かんでくる。

「裕太くんは小さな頃からアトピーで、ぜんそくもあった。それだけでなく、左耳は高音が聞き取りにくく、目は斜視気味で矯正するなど病院通いの日々。夜中に急に体調が悪くなって慌てて病院に駆け込むということは珍しくありませんでした」(高畑の知人)

 桐朋学園芸術短期大学を卒業後、売れない20代を過ごした高畑が裕太容疑者を出産したのは女優としてようやく芽が出始めた時だった。

「24才の時の結婚は1年半で終わりを迎え、32才で再婚、長女・こと美さん(29才)を出産。38才で裕太を授かったもののお腹にいる時に離婚しました。以降は、地元の香川から上京してきた実の両親の手を借りながら女優業と母親業をこなしてきたんです」(同前)

 裕太容疑者が小さな頃、高畑は家を空けられないと地方ロケからはとんぼ帰り、化粧や服装にも構うことのない日々を送った。

 前出の通り、裕太容疑者は“手のかかる子供”だった。病院通いは日常茶飯事。言葉を覚えるのも遅く、4才でやっと話した言葉は「ワンワン」。1秒でもじっとしていることができず、小学生になっても通学時にゴミ出しを頼めばゴミだけ持ってランドセルを忘れたり、ゴミを出すのを忘れて持ったまま学校へ行くこともあった。教室の机の周りはゴミや体操服など物が溢れているのが常だったという。“やんちゃな男の子”といえばその通りだが、高畑はそんな息子から目を離すことができなかった。

《とにかく四六時中息子にかかわっていたから、ことちゃん(長女)の小学校時代を何も知らないのよ》

 過去のインタビューではそう子育てを振り返りながら、こんなことを明かしている。

《明らかに発達障害だと言われたこともあった》

“うちの息子は普通の子とは少し違うのかもしれない”“目を離したらとんでもないことをするかも”──会見でも、「ここまでとは思わなかったですが、そういう危惧というのは常にあったような気がします」と話していたように、高畑は息子に絶えず胸騒ぎを覚えていた。

 発達障害と言われたことも、高畑の脳裏から消えたことはなかったという。発達障害は脳機能の発達が関係する先天性の障害で、アスペルガー症候群、注意欠陥・多動性障害などに分類される。診断される子供の数は年々増加し、文部科学省が約5万人の公立小中学校の生徒を対象に行った調査(2012年)では6.5%に発達障害の可能性があるという結果が出た。

「発達障害」という言葉が広く認知されていく一方で、“周囲との少しの違い=発達障害ではないか”という不安を抱く母親も増えているという。子育て問題に詳しいジャーナリストの石川結貴さんが言う。

「かつては、できない部分ではなくできる部分を評価するようにしていました。今は“普通でなければおかしい”という社会の圧力が強すぎて、子育てママたちからそうした余裕を奪っています。少しでも落ち着きがないと、“あの子変じゃない?”という空気になってしまう。当の本人とお母さんはそこまで気にしていなかったのに、周りの空気を感じて深刻になり、子供を縛り付けてしまうんです」

 そうした思いが、“過保護”や“行きすぎた愛情”につながってしまうこともある。

「わが子を心配するあまりの行為ですが、それが子供の判断能力を奪ったり、成長を止めてしまうなどの悪影響を及ぼしてしまうことにもなりかねません。発達障害についての正しい知識を得るよりも前に言葉がひとり歩きしてしまっています。素人の勝手な思い込みで“あの子は発達障害かも”と安易に口に出してしまう社会、それを受けて“うちの子はもしかしたら…”と過剰に反応してしまう母親、こうした構造を問題視すべきです」(石川さん)

 母と同じ芸能界に進んだ裕太容疑者は“天然キャラ”が人気となり、仕事が増えていく。

「空気が読めない、他の人が話していても構わず自分の話をする、共演する女優やタレントとの距離が近すぎる…天然の枠には収まらないほどの型破りキャラがバラエティーで受けていました」(裕太容疑者を知るテレビ局関係者)

 しかし、そんな息子の評価も、母から見れば不安材料でしかなかったのかもしれない。

※女性セブン2016年9月15日号