数年前には“エリカ様”と呼ばれ、近寄りがたいオーラを放っていた彼女も30歳の節目を迎えた。

そんな沢尻エリカが自らの過去、現在、未来、そして麺類の話を語ってくれた。



「若かった」20代を終えて沢尻エリカが進む先は?

今を遡ること11年前、女優・沢尻エリカは映画『パッチギ!』で多くの観客に鮮烈な印象を残した。スクリーンに映し出された白いチマチョゴリ姿はハッとするほど眩しくて、まさに純情可憐だった。

それとのギャップも影響しているのかもしれない、数年後からの彼女の一連の言動はメディアで大きく取り沙汰され、以降、世間からの注目を集めることになった。「エリカ様」という呼び名も浸透した。それはあまりにインパクトが強く、そのままそっくり彼女のキャラクターとして認知されてしまった気がする。

だが、今回、取材場所に現れた生身の「沢尻エリカ」と、いわゆるパブリックイメージの彼女との間には少し開きがあるように感じられた。例えば撮影前の支度は我々スタッフが待機しているのと同じ空間で平然とやってのけるし、しかも自ら積極的に手を動かす。衣装を選ぶ際は、スタイリストの意見に耳を傾けつつ、自分の感想を伝えることを忘れない。

そして、真剣な面持ちで鏡の中の自分と対峙する。それについて軽く突っ込みを入れると、彼女は媚びるわけでもなく、淡々とした口調でこう語った。

「現場で優先すべきはディレクション。私はそれを踏まえて、仕上がりが最高のものになるようにベストを尽くさなければいけないと思っています」

プロとして自らの役割を全うする。その思いが透けているようで、何とはなしに清々しい気持ちにさせられたが、ふとこんなことを想った。今年4月で沢尻さんは30歳になった。節目というものはとかく人に自らを見つめ直す機会を与える。彼女の場合はどうだったのだろうか、と。

そこでそのものずばりをストレートに尋ねてみた。すると今度は照れ笑いを浮かべながら「30代は20代のようにはいかなさそうですね」と意味深な答えを返してきた。

「上手く言えないけど、精神的にも少しは成長したかなって」

「体型の面でいうと、29歳を過ぎたあたりから、今までのやり方では体型をキープできなくなりました。 そのとき取り組んでいる役柄に合わせて体型をキープするのはプロとして当然のことですから、節制するときはとことんします。でも、常に我慢するのは無理な話。そもそも私はメリハリをきちんと付けたい人間で、オフのときは自分の好きなように生きていたい。食べるものについても欲望に素直でありたいんです。」

食べたいものを素直に食べる時間があるからこそ、オンのときにストイックでいられるのだろう。そしてしばらく間を置き、言葉を選ぶようにしてこうも言った。

「具体的には言いづらいですけど……肉体的にだけでなく精神的にも若かったと思います(苦笑)。ともかく30代の1年目にあたる今年は自分の肉体と精神に向き合って、バランスを取れるようになりたいです。そうすることが女優としていい仕事をするための必要条件ですから。それと芝居の方法論は人によっていろいろですが、私は現場の空気感に忠実に反応できるような役者でいたいんです。そのためには常にニュートラルでフラット、どんな状況でもスイッチを入れられるようでいなければ。私がこんなことを言えるようになったのも、少しは成長した証なのかもしれません(笑)」

そんなふうにおどける沢尻さんには「無邪気」という言葉が似合う。ちなみにこれから挑戦したい役は「なんでも」とのこと。普通の主婦でも、普通からかけ離れたサイコパスでも、そしてコメディでもアクションでもジャンルは問わないそう。30代をどう生きるか。沢尻エリカから目が離せそうにない。

新たに挑む役は“夫を献身的に支える妻”

沢尻エリカさんの最新作は24時間テレビドラマスペシャル『盲目のヨシノリ先生 〜光を失って心が見えた〜』(日本テレビ系列にて8月27日21時頃放送)。盲目の中学校教師(加藤シゲアキ)の妻に扮し、絶望の淵にいる夫と真正面から向き合う芯の強さを表現する


今回のインタビューが行われたのは……
『中華香彩JASMINE広尾本店』

沢尻エリカさんに今回のお話を聞いたのは、広尾の人気中華店『中華香彩JASMINE広尾本店』。『東京カレンダー』9月号の表紙撮影も同時に行われた。

実際に「特製胡麻みそ担々麺」を試食してもらうと、適度なピリ辛で病みつきになりそう!と大絶賛!

「じつは麺やどんぶりも大好物なんです。20代の頃はお酒を飲んだ後にラーメンで〆るのが定番でした。最近は30歳になったこともあってさすがにそれはまずいだろうと控えていますけど(苦笑)、それでも無性に食べたくなって一人でふらっと食べに出かけることもあります」麺好きエリカ様を虜にさせた『中華香彩JASMINE広尾本店』の詳細はこちら!

■プロフィール
さわじり・えりか 1986年、東京生まれ。映画『パッチギ!』(’05)で女優としての頭角を現し、ドラマ『1リットルの涙』(同)でブレイクを果たした。主演を務めた『ヘルタースケルター』では日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞

■衣装クレジット
ドレス¥110,000〈EMPORIO ARMANI/ジョルジオ アルマーニ ジャパン TEL:03-6274-7070〉、ピアス〈スタイリスト私物〉

担々麺を食べる沢尻エリカが目印の『東京カレンダー』9月号は絶賛発売中!